「ウェンズデー」ハンター・ドゥーハン【今月のSPOTLIGHT】2025/08/28

「アダムス・ファミリー」の長女、ウェンズデー・アダムス(ジェナ・オルテガ)を主人公にした「ウェンズデー」がNetflixでシーズン2に突入。鬼才ティム・バートンが描くダークファンタジー全開の魅惑的な世界観に、青春&ミステリー仕立てのストーリー、そして残酷上等な毒舌家・ウェンズデーのキャラクターと、いとおしい要素しかない人気ドラマの中で注目しておきたいのが、ハンター・ドゥーハンが演じるタイラー・ガルピンの存在だ。
悲しき過去を抱えてモンスターと化した少年
シーズン1では、問題行動で退学になってばかりのウェンズデーが、特殊能力保持生徒たちが通うネヴァーモア学園に転入。そこで巻き起こる事件に立ち向かいながら、新たな友情や人間関係を渋々築くことになる彼女の学園生活が描かれていた。タイラーはそんなウェンズデーの新生活に深く関わっていく人物の1人で、冷めたウェンズデーと優しげなタイラーは淡い恋心を抱き合うように。だが、やがてウェンズデーはタイラーの裏の顔にたどり着き、彼が学園への復讐(ふくしゅう)をもくろむ殺人モンスターである事実を知る。

「恋も友情も必要ありません」状態だったウェンズデーのロマンス主人公ぶりは、実はシーズン1の大切な要素だった。ちなみに、友情の方は恋よりも順調で、ウェンズデーはガーリーな“陽キャ”のルームメイト、イーニッド(エマ・マイヤーズ)となんだかんだで親友に。シーズン2では、ウェンズデーとイーニッドの友情も物語の大きな鍵を握る。
一方、タイラーが理想の恋愛相手とは言い難いせいか、ウェンズデーが事件の解決にますます忙しくなるせいか、製作陣は「シーズン2ではウェンズデーの恋愛ストーリーを減らす」と撮影前から宣言。「感情表現をするくらいなら死んだほうがマシ」と言わんばかりのウェンズデーから恋する乙女的反応を引き出すタイラーのキャラ、とてもすてきだったのに……。

ただし、シーズン2にもタイラーは引き続き登場。殺人モンスターの正体がバレてとらわれの身となったタイラーと、次なる事件を解決するために彼と再び向き合うことになるウェンズデーの新たな関係が描かれる。
既に配信されているシーズン2のパート1には、ウェンズデーが檻の中のタイラーと対峙(たいじ)するシーンも。さすがにもう恋愛感情はなさそう? いや、まだ少しはあるかも?……な2人だが、これはこれで「羊たちの沈黙」的シチュエーションの味わい深さと複雑さがあってとてもよい。鎖につながれた上裸のタイラーがウェンズデーに向ける視線など、ハンター・ドゥーハンの微細な演技に注目だ。また、シーズン2のパート2では悲しき過去を抱えてモンスターと化したタイラーが闇堕ちしたままでいるの? いないの?という問題に目が向けられる可能性もあるようで、そこも大いに気になるところ。9月3日から配信されるパート2が待ち遠しい。

【プロフィール】
ハンター・ドゥーハン(Hunter Doohan)
1994年1月18日生まれ。米・アーカンソー州出身。Apple TV+「真相 -Truth Be Told」(2019〜23年)でアーロン・ポール演じる主人公の若き日を演じ、注目を集める。続く「Your Honor/追い詰められた判事」(20〜23年)では、ブライアン・クランストンの息子役を演じて評価を高めることに。マーベルの人気ドラマ「デアデビル:ボーン・アゲイン」(25年)にも出演している。

【コンテンツ情報】
Netflixシリーズ「ウェンズデー」シーズン2(全8話)
Netflix
パート1/独占配信中、パート2/9月3日から世界独占配信
文/渡邉ひかる
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