「パイン ならず者たち」会見にリュ・スンリョン、ヤン・セジョン、チョン・ユンホら集結!2025/07/16 19:00

「ミセン-未生-」「インサイダーズ/内部者たち」などでも知られるベストセラー作家であるユン・テホのWeb漫画を原作に、財宝に群がる者たちの壮絶な奪い合いを描く韓国ドラマ「パイン ならず者たち」。ディズニープラス(Disney+)のコンテンツブランド「スター」において、7月16日から配信される同作の制作発表会見が行われ、主要キャストとカン・ユンソン監督が登壇した。

物語の舞台は、誰もが貪欲に幸せを追い求めた1970年代の韓国。ある漁師が海の底で、古い貿易船が沈んでいるのを発見したことから展開していく。しかも、船の中には、世代を超えて眠り続けてきた財宝が。その一部を漁師が持ち帰ったところ、瞬く間に沈没船のうわさは広がり、財宝を狙う者が続々と現れる事態になる。一攫千金を狙うオ・グァンソク(リュ・スンリョン)と、おいのオ・ヒドン(ヤン・セジョン)も財宝を手に入れようと動き始める。
財宝に吸い寄せられていく人間たちの欲望が絡み合う「パイン ならず者たち」で、その中心にいるのが策士のグァンソクと叔父を慕うヒドン。ディズニープラスの大ヒット作「ムービング」での好演も印象深いリュ・スンリョンはグァンソクとして撮影現場に赴いた時のことを「素晴らしいWeb漫画家のユン・テホさん、ずっとご一緒したいと思っていたカン・ユンソン監督、そしてキャストの皆さんとの撮影にワクワクしていました」と振り返る。

一方、ヒドンを演じたヤン・セジョンは、除隊後の復帰作「イ・ドゥナ!」で演じた真面目な大学生から一変、今回は鬱々とした中にギラギラしたものを抱える70年代の若者に。「父親のいないヒドンは幼い頃から叔父を追いかけ、悪事を働いてきました。彼は叔父さんのことを実の父のように慕っているんです」と役柄に触れつつ、リュ・スンリョンらとの撮影を「先輩方と撮影しながら、新しいことを学べる幸せで楽しい機会でした」と明かした。
そんな2人と駆け引きを繰り広げていくのは、財宝発掘のパトロンとなる会長夫人のヤン・ジョンスク(イム・スジョン)、グァンソクらの発掘計画に関わっていくチンピラのチャン・ボルグ(チョン・ユンホ)ら、一癖も二癖もある面々だ。
イム・スジョンは、演じるジョンスクについて「心の奥底に隠していた欲望を徐々に露わにしていきます。欲望を満たすためには何でもやる女性ですね」と分析。チョン・ユンホは、ワイルドでやや抜けたところもあるボルグに関して、「血の気の多いチンピラですが、愛嬌もありますので楽しみにしていてください」とアピールした。

70年代を舞台にした作品らしく、登場人物たちが着こなすレトロなファッションも見どころ。男性陣のタイトなトップスやブーツカットのフレアなパンツスタイルも時代の空気を十分に漂わせているが、やはりファッションを体現するのは女性陣だと言える。
なかでも、会長夫人であるジョンスクの華やかな装いには誰もがうっとりさせられるはず。撮影ではさまざまな衣装を楽しんだというイム・スジョンも、「衣装はもちろん、ヘアメーク、ジュエリーまで、あの時代の女性がしていたすべてのおめかしをして、ジョンスクを表現しました。ビジュアルでも見せるキャラクターですし、スタッフの皆さんが本当に尽力してくださったと思います」と語っている。
また、主要キャラクターの中でもう1人目を引くのは、高倍率のオーディションを経て抜てきされたキム・ミン演じる地元カフェの若き女性店員・ソンジャだ。キム・ミンいわく「純粋さを持っているという点でいえば、ほかのキャラクターたちと少し異なるかもしれません」というソンジャには、都会への憧れがあり、財宝発掘のためにソウルからやって来たヒドンと急接近する。そんな彼女のカラフルでエネルギッシュなファッションはもちろん、ヒドンとの関係の行方にも注目だ。

監督は、こちらもディズニープラスで大ヒットを記録した「カジノ」のカン・ユンソン。映画「犯罪都市」でも知られるカン・ユンソン監督が70年代のムードを忠実に再現し、物語の要となる海中シーンにも臨場感を持たせながら、いつの時代も変わらない人間の欲望を見つめ、スリルをあおっていく。
そのためには個性豊かな登場人物たちを生き生きと描くことが何よりも重要だったようで、「役者自身をよく観察し、演じるキャラクターにも反映していきました。なので、想定していたイメージから変わったキャラクターもいます」とこだわりの演出秘話を披露。そのようにして息を吹き込まれたキャラクターたちが、どのような活躍を見せ、どのような運命をたどるのか。そして、海に眠る財宝は誰の手に……!? 人間の欲望と裏切りがうごめき合うスリリングなストーリーを楽しみたい。

【コンテンツ情報】
「パイン ならず者たち」(全11話)
ディズニープラス「スター」
7月16日から独占配信(初回3話配信。以降水曜2話ずつ配信)
取材・文/渡邉ひかる
関連リンク
この記事をシェアする