渡邊雄太がイップスを乗り越えた1本のシュート! 「NumberTV」で語る“挫折と復活”の物語2025/06/22 12:00

Lemino®のオリジナルドキュメンタリー番組「NumberTV」。日本人2人目のNBAプレーヤーで、現在Bリーグ・千葉ジェッツふなばしに所属するバスケットボール・渡邊雄太選手が登場する第22話が配信中だ。
第22回となる今回は、NBAという世界最高峰の舞台や日本代表として戦い続けた渡邊選手が味わった数々の挫折、そしてそこからの復活。夢を信じ、何度でも立ち上がってきた熱き物語の知られざる舞台裏に迫る。

渡邊選手は、実業団選手だった父と、日本代表のキャプテンだった母という“バスケ一家”に生まれた。小学1年生の時、母が指導するスポーツ少年団でバスケットボールを始め、2年生の時には「NBA選手になりたい」と口にしていたそう。毎朝5時の父との練習は厳しく、うまくいかない日は映像を見返して泣いたこともあった。それでもバスケをやめたいと思ったことは一度もなかったという。
中学では香川県選抜に選ばれ、身長も3年間で30cm近く伸びていた。しかし、全国の強豪校からは声がかからず、高校進学時に初めての大きな挫折を経験。それでも地元の尽誠学園へ進学して恩師や親友にも出会い、2年生でウィンターカップ準優勝を果たすなど飛躍を遂げる。
高校卒業後はアメリカへ。NCAAディビジョン1のジョージ・ワシントン大学へ進学。しかし、自信を持って世界に挑んだ2016年のオリンピック世界最終予選では全敗。「世界との差」を痛感し、「自分は何もできなかった」と落ち込むが、それでもNBAへの夢を諦めず、大学では最終学年時にキャプテンを務め、最優秀ディフェンス選手にも選ばれる。

NBAドラフトでは指名されなかったものの、メンフィス・グリズリーズと2WAY契約を結び、日本人2人目のNBAプレーヤーへ。しかし、2WAY契約のまま本契約には至らず、フリーエージェントとして2シーズン目の終了を迎える。
その後、トロント・ラプターズとのキャンプ招待契約を獲得するも、そこで彼を襲ったのは“イップス”だった。シュートを打つ時に体が思うように動かない。その結果、シュートが打てなくなる。渡邊はバスケ人生の危機に立たさた。そんな彼の転機になったのは、プレシーズンマッチで放った1本のシュートだった。思わぬところでパスが回ってきた渡邊選手は思い切ってシュート。チームの勝利に貢献したその一投を機に、イップスを乗り越えた渡邊は2WAY契約をつかむ。
さらに、シーズンを通しての堅実なプレーが認められ、ついに念願のNBA本契約を勝ち取ったのだ。ラプターズとの契約期間終了後はブルックリン・ネッツとトレーニングキャンプ契約。持ち前の献身的なプレーでチームに貢献した結果、NBA5年目のシーズンの開幕ロスター入りを果たす。ネッツではNBAのトップ選手であるケビン・デュラントやカイリー・アービングとともにプレー。一時はリーグトップの3ポイント成功率を記録するなど、3Pシュートの精度が飛躍的に向上し、一気に注目を集める存在となったのだ。

しかし、日本代表としては苦難が続く。19年のワールドカップでは5戦全敗。「日本に帰るのが恥ずかしい」と漏らしたほどだったが、それでも、23年には自力で五輪出場権を獲得。「この仲間とずっとバスケをしていたい」と語るほど、代表への思いも強くなっていった。
その後、30歳を迎える2024-25シーズン。NBAで日本人最長となる6シーズンをプレーした渡邊選手は、フェニックス・サンズから移籍した古巣グリズリーズとの契約を1年残しながらも、新たな挑戦の舞台として日本を選んだ。その決断の裏には、何度も立ち止まりながらも前を向き続けた彼の思いがあったのだ。
渡邊選手の歩みと、そこに秘められた挫折と復活の物語、そのすべてがここで語られる。
【コンテンツ情報】
「NumberTV」挫折地点~あのとき前を向いた理由~
Lemino
配信中(全24回配信。月2回配信予定)
製作著作:NTTドコモ/Sports Graphic Number
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