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北川景子「ばけばけ」母としての葛藤と三之丞(板垣李光人)との溝が埋まり「本当に良かった」2026/01/12 07:00

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北川景子「ばけばけ」母としての葛藤と三之丞(板垣李光人)との溝が埋まり「本当に良かった」

 NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「ばけばけ」(月~土曜午前8:00ほか)で、雨清水タエを演じている北川景子。松江でも随一の名家に生まれ、大勢の女中たちに囲まれながら何不自由なく育ったが、夫の傳(堤真一)が亡くなったことで家が没落。三之丞(板垣李光人)と二人でなんとか生きていこうとしていたところを、松野トキ(髙石あかり)に助けられる。トキの結婚を機に、トキの母親として生きていくことを決心する人物だ。

 髙石が主演を務める「連続テレビ小説」第113作の同作は、ふじきみつ彦さんが小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とその妻・セツをモデルに描く物語。明治という西洋化で急速に時代が移り変わるなかで、松江の没落士族の娘・トキと、縁あって松江で英語を教えることになった英語教師のレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)が出会い、文化や言葉の壁を越えて愛を育む。「怪談」を愛し、何げない日常を歩んでいく夫婦の姿を通して、埋もれていった人々の声をすくい上げる愛の物語だ。

 ヘブンへの複雑な第一印象、三之丞を追い詰めていた自分の言葉への責任、そしてフミ(池脇千鶴)との雪解け、タエの心情の揺れと「母としての解放」を北川が丁寧に振り返った。

 トキの産みの母として複雑な思いを抱えるタエを演じる北川に、結婚の挨拶パーティー(第14週70回)での心情や、トキとの関係について語ってもらった。

北川景子「ばけばけ」母としての葛藤と三之丞(板垣李光人)との溝が埋まり「本当に良かった」

――結婚のあいさつパーティー(第70回)でヘブンに会ったタエの気持ちを教えてください。

「トキがうそをついているとヘブンさんがわめき散らした時は、なぜ突然やって来た外国の人にそんなことを言われなくてはならないのか、少し釈然としない気持ちに。みんながそろっている場でトキを激昂させなくてもいいのではないかと少しかわいそうに思いましたし、こんな風に泣かせる男性が本当にトキを幸せにできるのか半信半疑でした。けれども、松野のご両親は結婚を認めていて、トキ自身も彼と幸せになりたがっているわけですから祝福するのが筋。とにもかくにも応援するしかないと思っていたんです。そして最終的には、バンっと不満を爆発させてみんなが一つになるきっかけを作ったヘブンという得体の知れない異人のことを、面白い男だと思えたのではないでしょうか。いろんなことが一度に起きた目まぐるしいシーンでした」

北川景子「ばけばけ」母としての葛藤と三之丞(板垣李光人)との溝が埋まり「本当に良かった」

――結婚のあいさつパーティーの場面で、タエは三之丞をどう見つめていたのでしょうか。

「『人に使われるのではなく、人を使う人間になりなさい』とは以前に三之丞にかけた言葉だと思いますが、タエ自身はそういう古い凝り固まった考え方をとっくに捨てています。“雨清水タエ”は一度死んだつもりで物乞いまでして息子を生かしてきたのに、自分の一言がここまで彼の中に残り続け、追い詰めていたのかと責任を感じました」

――母親として、タエは三之丞にどんな距離感で接してきたととらえていますか。

「タエとしては今も昔も一貫して息子を大事にしているつもりなんです。没落前は三男だから家を継ぐプレッシャーを背負わずに自由に生きてくれればいいと思っていましたし、没落後は自分が父親代わりも務めて大事な息子を何とか生かしてきました。三之丞のうそを承知の上で指摘しなかったのも、彼のプライドを傷つけたら立ち上がることができない人間になってしまうと思っていたから。今はまだうそを暴かず、息子に成長する時間と猶予を与えたいと考えていたと思います。それなのにパーティーで三之丞から恥さらしのひどい息子だと聞いた時は、こんな言葉を言わせてしまったと非常に胸が締め付けられる思いでした。みんなの前で言わせてしまいましたが、それまでタエと三之丞の間にあった大きな溝が埋められて本当によかったです」

北川景子「ばけばけ」母としての葛藤と三之丞(板垣李光人)との溝が埋まり「本当に良かった」

――フミさんとの関係性の変化は、どんなプロセスとして演じられましたか。

「タエは基本的なスタンスとして、自分も母親だと主張するのは司之介さんとフミさんに非常に失礼なことで、トキは松野家に出した娘だと割り切らなくてはいけないと考えてきました。ただ、トキは育ての親と産みの親の間でずっとしんどい思いをしてきたでしょうね。今まで育ての親としての立場をはっきりさせたがっていたフミさんが、トキのためにもどちらも親ということでいいんじゃないかと言ってくれたおかげで、タエも一つ解放されたと思います。これまではトキと一緒に料理をしていても笑みがこぼれてはいけないと自分を律してきたけれども、娘がかわいくてうれしいとか一緒にいて楽しいといった素直な感情まで押し込める必要はなくなりました。フミさんにありがとうと伝えられ、タエとフミの雪解けが見られるシーンになったと思います」

北川景子「ばけばけ」母としての葛藤と三之丞(板垣李光人)との溝が埋まり「本当に良かった」

――トキに「ママさん」と呼ばれた瞬間、タエはそれをどう受け止めたのでしょうか。

「タエにとって『ママ』は初めて聞く言葉。横文字なので、娘が外国の人と結婚するという事実を突き付けられたような非常に複雑な気持ちになりました。けれど、トキがうそをついたり家族の事情を抱え込んでいたことに気付いて、真っ向から受け止めてくれたのは異人であるヘブン。それがあの場で分かったので、横文字で『ママさん』と呼ばれるのも悪くないと思えたのではないでしょうか。タエは武家の人間ですが、短い時間で自分の中で折り合いをつけ、こんな家族があってもいいと納得できる柔軟さも持っているのだと思います。おフミさんがいるのに『母上』と呼ばれるのも少し違う気がしますから、『ママさん』がちょうどいいのかもしれませんね。言葉は『ママさん』でも、トキにとってはきっと『母上』と言えたのと同じ。長年言いたかった言葉をお母さん(フミ)の顔色を気にせず堂々と言えた、すごくすっきりしたシーンだったと思います。タエとしてはここに夫の傳(堤真一)がいたらどんなによかったかと思いました。いつかトキと本当の親子として振る舞える日を夢見ていた傳。ここにいたら『パパさん』と言われていたのではないでしょうか」

北川景子「ばけばけ」母としての葛藤と三之丞(板垣李光人)との溝が埋まり「本当に良かった」

【番組情報】
連続テレビ小説「ばけばけ」

NHK総合
月~土曜 午前8:00~8:15 ※土曜は1週間の振り返り
NHK BS・NHK BSプレミアム4K
月~金曜 午前7:30~7:45

文/TVガイドWeb編集部

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