「ヤンドク!」橋本環奈インタビュー「台本を読んで“私のことかな?”って(笑)」2025/12/20 06:00

フジテレビ系で、橋本環奈主演のドラマ「ヤンドク!」(月曜午後9:00、初回30分拡大)が1月12日からスタートする。本作は、ヤンキーとして荒くれていた田上湖音波(橋本)が、親友の事故死をきっかけに猛勉強を経て脳神経外科医となり、医療現場に新しい風を吹き込んでいく痛快医療エンターテインメント。
元ヤンキー×スゴ腕の脳神経外科医という型破りなニューヒロイン・湖音波を演じる橋本に、撮影現場の雰囲気や、岐阜弁にも挑戦している本作への思いを聞いた。橋本が語る、湖音波と自身との共通点とは…?
――まずは本作の脚本、ご自身の役柄についての印象を教えてください。
「元々はヤンキーで、勉強もせず学校にも行かず、バイクを乗り回していた主人公が、寝る間も惜しんで勉強して医大に入り、脳神経外科医になる。そんなドラマチックな人生を描くキャラクターだと聞いて、他の医療ドラマに出てくるお医者さんとは全然違う存在だなと感じました。でも、枠組みにとらわれない強さや、前に進む力、その原動力みたいなものがすごくあるなと。(根本)ノンジさん脚本のセリフも、私自身すっと入ってきて、とてもやりやすかったです」

――医療ドラマの魅力は、どんなところにあると思いますか?
「医療ドラマって面白いですよね(笑)。病院に一度も行ったことがない人はほとんどいないと思うので、すごく身近な世界でもあるし、命を救う現場には、ヒーローみたいな格好良さがあるんだと思います。以前にも医療ドラマに出演したことはあるんですが、今回演じる脳神経外科医はまた一味違う難しさがあって。セリフもそうですし、なにより現実は脳にはまだ解明されていない部分も多い中で、先生たちが日々学び続けながら患者さんを救っている。その姿に、医療の未来への希望を感じられるところも魅力だと思います」

――難しさも感じていらっしゃるとのことですが、撮影現場の雰囲気はいかがですか?
「めちゃくちゃいいです。とにかく明るい人が多いので、基本的にずっとしゃべっています。向井(理)さんや(吉田)鋼太郎さん、宮世(琉弥)くんと、たわいもない会話をしていますね。撮影序盤から気兼ねなく話せる関係で、すごく気楽です。しかも、本番ギリギリまでしゃべっているのに、誰もセリフを間違えないんですよ! 向井さんなんて、難しいカタカナの医療用語をスラスラ言っていて。頭も良くて、格好良くてスタイルも良くて、難しいセリフもさらっとこなす。みんなで『欠点を探そう』って言っているくらい、本当に完璧です」

――吉田鋼太郎さんとは久しぶりの共演で、本作では親子役です。
「共演経験はあったのですが、同じシーンで掛け合うのは今回が初めてなんです。鋼太郎さんは本当に面白い方で、テスト中にスタッフさんが笑っちゃうこともありました。今回は父親役ですが、不思議なくらい“血がつながっている感”があって、撮影もすごくスムーズに進むんです。本当に最高のお父さんですね」
――親子のやりとりも見どころですね。
「鋼太郎さん演じる父は、とにかく娘が大好きで、私はそれを全力でうざがる娘(笑)。その“うざさ”を本当にくどくやるんですよ。どこまで使われているのか分からないですけど、永遠にやっていました。“ウザい親父”を体現するのが本当に上手で、さすがだなと。こんなに楽しく、自然に親子関係を築けるとは思っていなかったので、すごくありがたいです」

――湖音波の岐阜弁も印象的ですが、難しさは感じていますか?
「難しいです! 私は福岡県出身なので、博多弁ともイントネーションが違っていて。特に『たわけ!』というセリフがたくさん出てくるのですが、自分の録音した声を聞いて『あ、違うな』と思うこともあります。でも、方言指導の尾関(伸次)先生がずっと親身に向き合ってくださっているので、すごく心強いです。都度アドバイスをもらいながら、何度も口に出してなじませています」
――お気に入りの岐阜弁があれば教えてください。
「やっぱり『たわけ』は、セリフの中にたくさん出てくるので、だんだん自然に出てくるようになった気がします」

――湖音波を演じる中で、楽しさや面白さを感じるのはどんな瞬間ですか?
「基本的にずっと楽しいです。湖音波は、その場にいるだけで空気をガラッと変える個性的なキャラクターなのですが、私自身と似ているところが多いと感じ、すごく身近に思えます」
――具体的には、どういった部分が似ていると感じますか?
「ビールを飲みながらガハガハ笑っているシーンは、ト書きを読んだ時に『ノンジさん、私のことを言っているのかな?(笑)』って。真面目に考えるけど、ある程度は気にしない。その気楽さみたいなところでしょうか。湖音波はとにかく真っすぐで、病院経営の事情よりも、患者さんのことを第一に考えていて。病気を治すだけじゃなく、その先の未来まで背負っている。その覚悟を持って、命懸けで医者という仕事に向き合っているところが、彼女のかっこよさだと思います。体当たりでぶつかっていく感じは、私自身とも重なる部分かなと感じています」

――ちなみに、情報解禁時のビジュアルで披露されたピンクの特攻服を着てみていかがでしたか?
「ヤンキーじゃないので、もちろん初めて着ました(笑)。でも金髪のウィッグを被ったら、意外となじんでいて。最初は派手すぎるかなと思ったんですが、スタジオの駐車場で撮ったとは思えないくらい、いい感じの仕上がりでした(笑)。あと、病院の先生たちが妄想するシーンで、湖音波の白衣に『脳神経外科』とか『コンプライアンス』の当て字が書いてあるのですが、それがすごく面白くて(笑)。一瞬しか出てこないので、ぜひ見逃さずに見てほしいです」
――最後に、視聴者の方へメッセージをお願いします!
「軽快なテンポで楽しいシーンもたくさんありますし、“脳神経外科医とは何か”という本質に迫る場面も、バランスよく描かれています。湖音波は、患者さんからも周囲の医師からも信頼されていないところからスタートしますが、患者と真っすぐ向き合う姿勢によって、少しずつ周囲の意識が変わっていく。ヤンキーだけど、真面目に医者として戦っている姿が、この作品の一番の魅力だと思います。持ち前の根性で悪や不条理を正すという痛快な物語に加え、個性の強いキャラクターや、毎話登場する癖のあるゲストも見どころなので、ぜひ楽しみにしていてください」

【プロフィール】
橋本環奈(はしもと かんな)
1999年2月3日生まれ。福岡県出身。主な出演作は映画「キングダム」シリーズ、映画「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」(19年)、映画「今日から俺は!!劇場版」(20年)、映画「カラダ探し」シリーズ、「王様に捧ぐ薬指」(23年/TBS系)、「おむすび」(24年/NHK)、「天久鷹央の推理カルテ」(25年/テレビ朝日系)など。
【番組情報】
「ヤンドク!」
フジテレビ系
2026年1月12日(月)スタート
午後9:00~9:54
※初回は30分拡大
取材・文/TVガイドWeb編集部
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