「何億倍も好き」で両思いへ! 渡会(簡秀吉)の拒絶に揺れる日置(藤本洸大)。「修学旅行」第8話2025/12/13 08:00

藤本洸大と簡秀吉がダブル主演を務めるABCテレビの連続ドラマ「修学旅行で仲良くないグループに入りました」(水曜深夜1:00、関西ローカル)。12月6日放送の第8話「泣いてさらけ出す恋心」では、渡会(簡)の告白を受けた日置(藤本)が、自身の本心と向き合い始める。文化祭準備の喧騒(けんそう)の中で、2人の距離は思わぬすれ違いを経て、かけがえのない「両思い」へとたどり着いていく。
「第7話」では、渡会から「俺、日置のことが好き」と真っすぐな気持ちをぶつけられた日置が、「好きな人ができたことなくて、告白されたのも初めてで……」と戸惑いつつも、「ちゃんと考えたい」と真摯(しんし)に応えていた。そんな“返事”の行方が、ついに明かされる。
「第8話」。物語は文化祭準備中の教室から始まる。日置が渡会の採寸を手伝うことになり、緊張を隠せずに距離を詰めていく彼に対し渡会は、「そうやって照れてるところも、好きだよ」とさらり。遠慮なく繰り出される“好き”のシャワーに、日置はただただ動揺するばかり。まさにリミッター解除状態の渡会である。

その“彼氏ムーブ”は止まらない。バドミントン部の友人に声を掛けられた日置に、「なにか用?」と割り込む渡会。そして「じゃあ3秒で戻ってきて」と告げる姿は、もう完全に彼氏そのもの。さらには辻谷(山田健人)が日置に「結婚しよ(笑)」とふざけて抱きついた瞬間、真顔で「断る」と切り込む渡会。その嫉妬心がむしろほほ笑ましくて、思わず吹き出してしまうワンシーンだ。
そして極めつけは、ロッカー裏での日置との会話。「じゃあ俺と結婚して」と突然告げる渡会に、日置は「はぁ!?」と大声で反応し、両手で口を押さえてフリーズ。さらに手を握られ、「結婚しよ?」と真顔で迫られると、「渡会が言うと、意味が……」と視線が定まらずしどろもどろに。

しかし、そんな甘々な空気は突如として一変する。女子生徒・東雲(泉有乃)から「渡会に手紙を渡して」と頼まれた日置は、最初こそ断ろうとするものの、彼女の真剣な気持ちに心を動かされ、手紙を受け取ってしまう。
その直後、渡会に出くわし、手紙を差し出すと、「日置からじゃないんだ」とつぶやいた彼は、手紙を振り払って「ごめん。ひとりにさせて」と言い残して去っていく。渡会からの初めての“拒絶”に、日置はその場に立ち尽くす。お互いの混乱と傷ついた気持ちが態度からにじみ出ていて、胸が締めつけられるような場面だ。

そんな2人の異変に気付いた守崎(桜木雅哉/原因は自分にある。)、仲里(福田歩汰/DXTEEN)、堀田(清水海李)が動く。「日置がやばい」とうそのメッセージで渡会を美術室に呼び出し、2人きりになる機会を演出。三天王のさりげない優しさが、物語を支えている。
静まり返った美術室。ようやく向き合った2人。日置は涙を浮かべながら、感情を絞り出すように語り出す。
東雲から預かったラブレターに心を乱された日置は、「本当は、ああいう子が渡会にふさわしいのかも」と自信をなくしかけていた。それでも、「でも、渡会の顔を見たら苦しくて……」と、心の奥底の本音がこぼれ出す。そんな日置を抱きしめながら「ごめん、俺のせいで」と寄り添う渡会に、日置は涙ながらに訴える。「違う。俺の方が渡会のこと、もっと知ってるのに。本当は、俺の方があの子より、何倍も何十倍も、何億倍も好きなのに――」

突然の“好き”の告白に驚く渡会。一方の日置は、自分で言っておきながらパニック状態。「今、俺“好き”って言った!?」「言ったよね!?」とオロオロする様子に、張り詰めていた空気がふっとやわらぎ、2人らしい空気が戻ってくる。
そして渡会も、心に抱えていた不安を打ち明ける。「この時期って、よく告白されるからさ。日置も誰かに告られるんじゃないかって……勝手に焦ってた。早く俺を選んでくれたらって思ってた」。その思いの先にある本音も伝える。「でも、本当でもうそでも、日置が“好き”って言ってくれるだけで、俺はもう十分」。その言葉に、日置は真っすぐ渡会を見つめて応える。「うそじゃないよ。俺、本当に好きだよ、渡会のこと」。
自然と顔が近づき、ついに、という瞬間。「邪魔する気はなかったけど…」と三天王が空気を読まずに乱入。場の空気が一変するなか、みんなのもとへ戻ろうとする日置を「ちょっと待って」と呼び止めた渡会は、そっと頬にキスをする。
「キス?」「うん、した」
渡会の「なに照れてんの」という一言に、「別に照れてないし」と返す日置のぎこちない歩き方が最高にかわいい。そして去り際、渡会が「俺は好きな人としかキスしないのがモットーだから」と言い残すと、日置の頭をポンポン。「好きだよ」「俺も」「知ってる」。甘さ全開で幕を閉じるラストシーンとなった。
第8話は、嫉妬もすれ違いも全部ひっくるめて、2人の関係が本物になっていく大きな節目の回。簡は渡会の嫉妬心や独占欲を、ユーモラスかつ繊細に描き、チャーミングな魅力へと昇華させていた。一方の藤本は、日置の揺れ動く心や“好き”という感情に気付いていく過程を、セリフの間や目線、そして呼吸のゆらぎで丁寧に表現。どちらの芝居も、キャラクターが“そこに生きている”ことを実感させてくれるものだった。
そして、本日12月13日放送・第9話では、文化祭がいよいよスタート。2年5組のハロウィンカフェは、渡会&守崎&仲里&堀田の“コスプレ四天王”との写真撮影会で大盛況を迎える。

日置はバドミントン部の仲間たちと談笑していたが、渡会が当然のように会話に割って入ってくる。「嫉妬してる?」と辻谷から直球を投げかけられると、思わず図星の反応を見せる渡会。そんなやりとりを経て、渡会と辻谷はSNSをフォローし合う仲に。
ところが、文化祭にやって来た中学時代の友人・池ヶ谷杏那(岩波詩織)と渡会が妙に親しく、SNSでやりとりしていたことが判明。日置は心がザワザワしてしまい、渡会に対してどこかぎこちない態度を取ってしまう。「不安があるなら、ちゃんとぶつけてみたら?」。守崎の兄・遼翔(三浦健人)からアドバイスを受けた日置は、ようやく気持ちを伝えようと勇気を出す。

だがその直前、「一生のお願い!」と辻谷が飛び込んでくる。急病で出場できなくなった1年生の代役として、運動部対抗の男装・女装コンテストに日置を出場させたいというのだ。不本意ながらステージに立った日置が、観客席で無表情のまま自分を見つめる渡会の姿を見つけた瞬間、「俺が女の子だったら……」と、再び迷いの中へ。両思いになったばかりの2人に、さっそく新たな波が押し寄せようとしていた。

【番組情報】
ドラマ「修学旅行で仲良くないグループに入りました」
ABCテレビ(関西ローカル)
土曜 深夜1:00~1:30
※放送後、TVer・ABEMAで見逃し配信、FODで独占配信
文/斉藤和美
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