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“仁菜子”福本莉子&“蓮”高橋恭平が作り上げた「ストロボ・エッジ Season1」の裏側とは?2025/11/14 17:00

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“仁菜子”福本莉子&“蓮”高橋恭平が作り上げた「ストロボ・エッジ Season1」の裏側とは?

 福本莉子高橋恭平なにわ男子)がダブル主演を務める、連続ドラマW-30ストロボ・エッジ Season」(金曜午後11:00)が放送・配信中。原作は「アオハライド」「思い、思われ、ふり、ふられ」などのヒット作を世に送り出した、咲坂伊緒さんの「ストロボ・エッジ」だ。真っすぐで切ない初恋の気持ちを丁寧に描いた純愛ストーリーとして、多くの人々の憧れと共感を集め、全10巻で累計発行部数800万部(※電子版を含む)を突破。今なお絶大な人気を誇る、咲坂さんの“青春三部作”の一つである。

 原作をリスペクトし、人気作の実写化に試行錯誤しながらも繊細に撮影に挑んだ、木下仁菜子役の福本と一ノ瀬蓮役の高橋。初共演だが同じ関西人同士、和気あいあいとした雰囲気の2人に、それぞれのキャラクターの魅力や撮影の裏側などを聞いた。自身が憧れるシチュエーションや学生時代の思い出なども。

――まず、本作への出演が決まった時の心境はいかがでしたか?

福本 「『ストロボ・エッジ』は学生時代に愛読していた、本当に大好きな作品です。私の原点にして頂点の青春漫画なので、まさか自分が仁菜子を演じる日が来るとは思っておらず、すごく驚きました」

高橋 「僕も以前から知っていた作品だったので、蓮をやらせていただけると聞いた時はすごくうれしかったです。しかも、下の名前が二文字の人ってカッコ良くないですか? 一ノ瀬蓮ってすごくいい名前ですよね。僕、憧れている先輩が(King & Princeの)永瀬廉くんなので、“れん”つながりでうれしかったです(笑)」

――仁菜子と蓮、それぞれにどのようなキャラクターか、合わせて魅力も教えていただけますか?

福本 「仁菜子は素直で真っすぐに育った子です。そんな中、蓮くんと出会い恋を知り、自分が知らない感情に出会うなど、どんどん成長していきます。その感情の変化が丁寧に描かれていて、私も一つひとつの感情を大切に演じました。『恋ってどういう気持ちになるものなの?』と友達に聞いてしまうようなピュアさがかわいらしいですし、それに素直に答えてくれるさゆり(小坂菜緒)との関係性にも注目していただけたらうれしいです」

高橋 「蓮はそこまで口数が多いキャラクターではないので、一つひとつの表情を大切に演じました。友人の学(中川翼)や裕太郎(井上想良)といる時の高校生らしい素の表情と、仁菜子だけに見せるふとした表情の違いもいいギャップなのかなと。いろいろ試行錯誤しながら演じていて、特に笑顔は少しずつ違いを出すのが難しかったのですが、楽しく演じることができました」

“仁菜子”福本莉子&“蓮”高橋恭平が作り上げた「ストロボ・エッジ Season1」の裏側とは?

――公式SNSや先日のプレミア試写会などを通して、皆さんからは和気あいあいとした雰囲気を感じます。この空気感は最初の頃からなのでしょうか。

高橋 「最初からですね。福本さんもですが、(安堂役の山下)幸輝も小坂さんも関西人なので話しやすさがあって。(標準語の役なので)お互い関西弁が出たら指摘し合ったりしているうちに仲良くなりました(笑)」

福本 「そうですね(笑)。初日は“初めまして”だったので皆さんと敬語で話していたのですが、地元の話で盛り上がって、つい関西弁で話したらイントネーションが抜けなくなってしまって…。一度本当に撮影が終わらないんじゃないか、というぐらいNGを出してしまって、冷や汗をかきました」

高橋 「監督も交えて、『イントネーションこうだよ』みたいな話し合いをしたよね」

福本 「一度ハマると抜け出せなくなっちゃうんです。何が関西弁なのか分からなくなってしまうので、現場ではなるべく関西弁を話さないようにしようと思いました」

高橋 「全然話してたけど…(笑)」

福本 「話していたのですが、極力気を付けようと思っていました!(笑)」

――福本さんから見て、高橋さんの印象はいかがでしたか?


福本 「高橋さんがどういう方なのかお会いするまで知らず、最初の頃はあまりお話しする機会もなかったんです。しかも、周囲の方からは“クール”と聞いていたのですが、いざお話ししてみると地元が一緒なのもあって話しやすくて。たまにすごくボケているイメージがあります(笑)」

高橋 「ボケてるかな(笑)。幸輝が僕とはまた別のタイプの関西人なんですよ。ゆるキャラというか天然系で」

福本 「そうですね。ほのぼの系で(笑)。タイプの違う関西人がそろっていたのも面白かったです」

――実写化ならではの難しさを感じた点、こだわった部分がありましたら教えてください。

福本 「セリフやシーンなど、原作そのままのところも多いんです。原作を忠実に再現するといいますか、そこに近いものを狙って出すのがすごく難しかったですね。その感情になるまでの過程をしっかり踏んで、心情を大切に演じないと形だけになってしまう。うそには見せたくないので、そこは常に考えながら臨んでいました」

高橋 「福本さんが話してくれたとおり、原作をそのまま再現しているシーンが多いので、台本を読んでいるだけで照れてしまって、“原作と同じようにできるかな”と不安になることもあって。今まで実写や青春系の作品には何作か出演させていただいていますが、その中でも一番難しかったですね。照れもありましたし、いろいろなことをやらせていただいた分、“きちんとできていたかな”と悩むことも多かったです」

――お芝居をする上で、2人で何か擦り合わせたり、話し合ったことも?

福本 「手の位置や手のかかり具合など、そういう細かいところまで原作を見ながら調整しています」

高橋 「予告にもありますが、電車で仁菜子を覆っているシーンなどは特に繊細に作っていって」

福本 「頭の位置が少し変わるだけでだいぶ見え方が変わるので、もうミリ単位で調整していました」

高橋 「ミリ単位過ぎて、福本さんの足を踏んでしまったこともあります(笑)」

――劇中、それぞれ視聴者の方にお薦めしたいお気に入りのシーンを一つ挙げていただくと?

福本 「私は、図書館で2人きりで勉強するシーンがすごく青春だなと思います。仁菜子は蓮くんへの恋心を隠しながら、友達としていようと思っているんですけど、蓮くんが“分かんないの?”と近づいてきたりして…。いち視聴者として、私も見ていてすごくドキドキしましたし、照明がすごくきれいなんです。その照明が、まさに『ストロボ・エッジ』というタイトルに込められた思い、仁菜子の恋心を表していて。劇中で“蓮くんが神様にみたいに見える”というセリフがあるのですが、本当に神様がいるかのように神秘的な空間になっていたんです。原作を具現化したようなシーンになっていて、これは映像だからこそできることだなと思いました」

高橋 「僕は仁菜子との電車でのシーン。蓮が寝ているフリをして、寝過ごしちゃった風に装うんですけど、僕自身はこういうかわいらしい行動ができない人間。僕ならきっと寝ずに話してしまうので(笑)、こういうあざといこともやってみたかったなと思ったりしました。でも、このシーンも今だからこそキュンキュンしたり、青春っぽいなと思うのかもしれないですね」

――高橋さんは“あざとい”ことはされないタイプ?

高橋 「苦手ですね。僕自身は“あざとい”からはかけ離れた存在だと思っています(笑)。その分、楽しみながら演じていました」

“仁菜子”福本莉子&“蓮”高橋恭平が作り上げた「ストロボ・エッジ Season1」の裏側とは?

――お互い演じるキャラクターのどのような部分に魅力を感じますか?

福本 「蓮くんはすごく不器用で、一見何を考えているか分からない。心の動きが表情にあまり出ないので、演じる上ですごく大変そうだなと思いながら見ていました。私は仁菜子目線でしか蓮くんを見ていないので、安堂くんと一緒にいる時の蓮くんもそうですが、あの裏で蓮くんが何を思っていたのか…というのを撮影中は全く知らなくて。なので、実際に映像で見て、蓮くんの考えていたことを知って、よりグッときましたし、“本当はあの時こう思っていたんだ”と切なくもなりました」

高橋 「僕は逆で、仁菜子は何を考えているか分かりやすい子だなと思っていました。あと、いろいろな男性からアプローチを受ける子だなと…」

福本 「そんなに受けてないです(笑)」

高橋 「蓮も実はアプローチしていますし、安堂も真正面からぶつかっていて。その中で、蓮に見せる顔と安堂に見せる顔は全然違っていると思うんです。蓮といる時はお互い気を使ったり、しゃべらない瞬間があるけれど、安堂といる時はにぎやかな感じなんだろうなと思うと、仁菜子はいろいろな恋愛をしているんだなと」

福本 「でも、仁菜子はずっと蓮くんが好きなので。安堂くんもそれと同じぐらい仁菜子のことを思ってくれているのですが、蓮くんに対する思いはブレないので、安堂くんといる時は気まずかったです。出会いから気まずいですし(笑)。でも、そうやって何度も思いを伝えてくれる安堂くんのいちずさは、すごくすてきだなって思います」

高橋 「僕、蓮と安堂との男同士の友情も大好きで。中学時代に安堂の言葉に救われて、今は同じ人を好きになってバチバチして…という関係性も“青春やな”と思います」

――お二人が憧れるシチュエーションで思い浮かぶものは?

福本 「私は女子校だったので、バレンタインデーもドキドキすることなく過ごしていて(笑)。しかも、行事ごとに対して真剣に取り組む学校だったんですよ。特に体育祭はちょっと変わっていて、学年対抗だったのもあり、すごい熱量で毎年バチバチやっていて。なので、共学の中でよく起こる、行事の時のドキドキみたいなものも全くなく(笑)。好きな人が一生懸命頑張っている姿はよりカッコ良く見えると思いますし、そういう姿を見て“キャー”って言ってみたかったです(笑)」

高橋 「僕は、2人のように駅のホームで好きな人とばったり会って、隣の席に座る…みたいなことって今までなかったなと思って。僕にとって駅は、時間まで立って、電車が来たらただ乗るだけの場所(笑)。そこでドラマが生まれるのが、この『ストロボ・エッジ』だと思います。僕はそういうドラマが生まれない側の人間なので、生まれる側の人生も送ってみたかったです(笑)」

“仁菜子”福本莉子&“蓮”高橋恭平が作り上げた「ストロボ・エッジ Season1」の裏側とは?

――仁菜子と蓮と同世代の頃、学生時代のお二人はどのような学生生活を送っていたのでしょうか。

福本 「私は先ほども言ったように女子校で、さらには関西だったので、自然とボケツッコミが成立するんですよ(笑)。私はどちらかと言うとツッコミだったのですが、もう意図しなくても(ボケとツッコミに)分かれるといいますか。中学時代はサッカー部に入って、活発に過ごしていましたね。あと、ピアノを習っていたので合唱祭で伴奏をしたり、割と行事ごとには積極的に参加するタイプでした」

高橋 「僕はめっちゃ普通です。学校ではもう‟どれだけ目立たないでいられるか”と(笑)。フットワークは軽くて、誘われたら何でもやるんですけど、基本的には目立ちたくない、後ろにいたい、寝ときたい…と思っていました(笑)」

――最後に、放送に向けて視聴者の皆さんに見どころのアピールをお願いいたします。

福本 「原作の名ゼリフ、名シーンがてんこ盛りですし、映像がすごくきれいで、先ほどもお話しした照明も見どころの一つです。また、匂いも今回キーワードになっていて。仁菜子も蓮も季節の匂いを感じられるタイプの人で、その匂いまでもが映像から伝わってくるような作品になっていると思います」

高橋 「本当にめちゃくちゃ頑張りました。皆さんのおかげで素晴らしい作品が撮れたと思っています。見どころとしては福本さんが言ってくれたことが全てで、映像が本当にすごくきれいです。原作を再現したシーンはもちろん、いい意味で今っぽい要素も詰まっている、新しい『ストロボ・エッジ』として皆さんに広まっていけばうれしいなと思います」

【プロフィール】
福本莉子(ふくもと りこ)

2000年11月25日生まれ。大阪府出身。近作は映画「隣のステラ」「#真相をお話します」「お嬢と番犬くん」「劇場版トリリオンゲーム」(いずれも25年)など。

高橋恭平(たかはし きょうへい)
2000年2月28日生まれ。大阪府出身。なにわ男子のメンバーとしても活躍。クアトロ主演を務めた映画「ロマンティック・キラー」が12月12日に全国公開。

【番組情報】
連続ドラマW-30「ストロボ・エッジ Season

WOWOWプライム
金曜 午後11:00~11:30
WOWOWオンデマンドで<全6話>一挙配信中
TVerで最新話見逃し配信中

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