吉岡里帆が「ひらやすみ」で演じるよもぎ。“心に余裕のない女性”が見せる小さな変化とは?2025/11/12 23:00

NHK総合で放送中の夜ドラ「ひらやすみ」(月~木曜午後10:45)。原作は真造圭伍さんによる同名漫画。東京の片隅に建つ一軒の平屋を舞台に、そこに集う人々の小さな希望や優しさを、穏やかな筆致で描いた物語だ。
本作で、不動産会社に勤務し、仕事熱心で職場ではエースと言われている立花よもぎを演じるのは、吉岡里帆。日々仕事ばかりで、少しだけ心に余裕のない生活を送っている彼女は、主人公・生田ヒロト(岡山天音)とひょんなことから顔見知りになるが、ヒロトののんきな性格にしばしばイライラさせられてしまう。
よもぎを「等身大で演じられる」と語る吉岡が、本作の魅力やよもぎに共感できる部分を明かしてくれた。
――本作の原作を読んでの印象を教えてください。
「舞台となる阿佐ヶ谷に住んでいる人たちの息遣いや、町のリアリティーが漫画の中にもずっと空気感として流れているように感じました。日々忙しくて、やらなきゃいけないことがたくさんある中で、そういう日常からちょっとだけ解き放ってくれるような。そういうキャラクターたちがたくさん出てくるのが魅力だと感じています。特に主人公のヒロトと、いとこのなっちゃん(小林なつみ/森七菜)。この2人の織り成す、“あえて誰かに話さないような日常”を漫画で見せてもらうことで、『ああ、そうだよな。人との関わり合いって、こういうことが大事だよな』と気付かされるというか。この作品の特に好きなところです」


――吉岡さんにとって立花よもぎはどんなキャラクターですか?
「よもぎって、等身大で演じられるといいますか、気持ちが分かることがたくさんあります。会社では『いろんなことができて当たり前』と扱われる年齢なんだけど、だからって頑張ってることを認めてもらえるわけでもない。新人の頃は気にかけてもらえていたけど、最近はそういうのもなくなったな、とか。そういうちょっとしたことの積み重ねで疲れていくというか…。『あ、私って本当ずっと仕事ばっかりしているなあ』っていう感覚はとても共感しながら演じました。よもぎはきっとヒロトに一番“当てられちゃう”役だと思います。自由に自分らしく生きたいんだけど、自分らしさって何だっけって、ちょっと見失っている人。そこに、ヒロトからたくさんエネルギーをもらって、ちょっとだけ変わる。ほんのちょっとだけの変化なんだけど、そこがすごく演じていて楽しかったです」

――視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。
「この作品と『夜ドラ』の放送枠は相性がいいなと思っています。仕事を頑張って帰ってきて、『もう正直ドラマとか見られないよ』という人も、15分だけテレビをつけていただけたらうれしいです。ヒロトが“頑張りすぎないコツ”みたいなものを教えてくれると思います。『ひらやすみ』には皆さんと同じように一生懸命毎日を生きている、人間らしいキャラクターがたくさん出てきます。そういう誰かと心を通わせながら、ちょっとだけ癒やされる。そんなふうに見てもらえるとうれしいです」

なお、このたび物語の舞台・阿佐ヶ谷でのファンイベント「夜ドラ『ひらやすみ』ファン・フェスティバルin阿佐ヶ谷」の開催が決定。11月29日、30日(午前10:00~午後4:30)にJR阿佐ケ谷駅南口広場とビーンズ阿佐ヶ谷てくての2会場で行われ、主人公・ヒロトの愛車のバイク、漫画家をめざすなっちゃんの漫画原稿やノート、2人で作ったハリボテの金魚、ヒロト役の岡山が着用した衣装など、ここでしか見られない実物を展示。また、出演者からの会場限定メッセージや「ひらやすみ」の世界に入り込んだような写真を撮影できるフォトスポット、オリジナル缶バッジ制作体験など、ドラマファンだけでなく楽しめる内容になっている。入場は無料、事前の申込も不要なので、ぜひチェックしてほしい。

【番組情報】
夜ドラ「ひらやすみ」
NHK総合
月~木曜 午後10:45~11:00
文/TVガイド編集部
関連リンク
この記事をシェアする















