生瀬勝久、「ばけばけ」で花田旅館の主人・平太役「出雲ことばに苦戦」髙石あかりの体力を称賛2025/10/30 08:15

NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「ばけばけ」(月~土曜午前8:00ほか)で、花田平太を演じている生瀬勝久。松江でレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)が寄宿することになる花田旅館の主人で、しじみ売りに訪れる主人公・トキ(髙石あかり)とも親しく、温かく見守る。人情味はあるが、つい余計なひと言で波風を立ててしまうこともある人物だ。
髙石が主演を務める「連続テレビ小説」第113作の同作は、ふじきみつ彦さんが小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とその妻・セツをモデルに描く物語。明治という西洋化で急速に時代が移り変わるなかで、松江の没落士族の娘・トキと、縁あって松江で英語を教えることになった英語教師のヘブン(トミー)が出会い、文化や言葉の壁を越えて愛を育む。「怪談」を愛し、何げない日常を歩んでいく夫婦の姿を通して、埋もれていった人々の声をすくい上げる愛の物語だ。
花田旅館の主人・平太を演じる生瀬に、平太という役柄や撮影でのエピソードについて語ってもらった。
――本作に出演が決まった時のお気持ちをお聞かせください。
「またお話をいただけてありがたかったです。前回出演した『ブギウギ』では、標準語の役(タナケン・棚橋健二)だったんですよ。だから今度こそ関西ことばなのかなと期待していたら、出雲ことばでした(笑)。兵庫県出身なのでなじみがある関西ことばだといろいろ融通が利くんですけどね。出雲ことばはもう本当に難しくてとても苦労しています。外国語のように丸暗記しないといけなくて」

――演じられる花田平太さんはどんな人物でしょうか?
「花田旅館はそんなに大きなお宿でもないし、見ている方にとって平太は等身大の人物じゃないかな。ツルを演じる池谷のぶえさんと夫婦役というのが心強いし、やっていて楽しいです。共演が多いのでなにをやっても応えてくれる信頼感がありますね。夫婦のシーンが豊かになる、本当にすてきな俳優さんです。平太は“異人さん”に慣れていないから、ヘブン先生のことは本当に怖いと思っているはず。外国人が来たら当時の日本人はどうなっていたかという典型です。僕のイメージですけど、日本人って表情で相手をイライラさせないように愛想笑いするし、感情をストレートに出すことってなかなかないじゃないですか。でもヘブン先生はストレートに感情をぶつけてくるから、『なんだよ〜! こっちは笑顔で接しているのに!』と思うんじゃないですかね。そんなすれ違いもあって、なかなか分かり合えないのだと思います。トキのことは働き者の明るい子だと思っているでしょう。ただ、お父さん(司之介/岡部たかし)がちょっと変わっていて、お母さん(フミ/池脇千鶴)も一癖も二癖もありそう…。もしかしたら、実の父より平太の方が優しいかもしれませんね」

――「ばけばけ」の現場で印象的だったことは?
「最初は『ちょっと暗くないですか!?』と思いました。セットの家に天井をつけているんですよね。非常に思い切ったなと思いますけど、そのこだわりがオンエアの時にどう見えてくるのか僕も興味深いです。昔は電気がないから、変にクリアに見えてしまうよりきっとリアルなんじゃないかな。それに、画面は暗めでも出ている人が明るいからいいんじゃないかと思っています」
――視聴者の方々に作品の見どころとメッセージをお願いします。
「15分なのに見応えがあって、でも食い足りなくて、また明日も見るという朝ドラはやっぱり独特な作品です。単調にならないように僕らもみんなで一生懸命頑張って作っていますので、皆さんもぜひ半年間見届けてみてください。何か結果が出ますから(笑)!花田旅館が『ばけばけ』の一服の清涼剤になればいいなと思います。ちなみに、いろんな朝ドラヒロインと共演してきて大変なのは分かっているので、スタッフさんに『髙石さんそろそろ疲れてきたんじゃない?』とリサーチしたのですが、非常に元気でポジティブとのことで安心しました。お芝居はもちろんすごく大事なのですが、10か月近く走り続ける体力というのもヒロインには必要なんですよね。これだけの期間ずっとお芝居のことを考えられるってなかなかない経験なので、プラスに捉えてどんどん成長していってほしいです。と、プロデューサーでもないのに思っています(笑)」

【番組情報】
連続テレビ小説「ばけばけ」
NHK総合
月~土曜 午前8:00~8:15 ※土曜は1週間の振り返り
NHK BS・NHK BSプレミアム4K
月~金曜 午前7:30~7:45
文/TVガイドWeb編集部
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