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草川拓弥×高野洸「地獄は善意で出来ている」“地獄”のはずが、笑いにあふれた撮影現場!?2025/10/31 01:15

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草川拓弥×高野洸「地獄は善意で出来ている」“地獄”のはずが、笑いにあふれた撮影現場!?

 前科者たちが集められた「元受刑者特別支援プログラム」を舞台に、人生のやり直しをかけた人々の姿を描く、カンテレ×FODドラマ「地獄は善意で出来ている」(木曜深夜0:15/関東・関西ローカル=カンテレ制作、フジテレビでは木曜深夜0:45)。

 主人公を演じるのは、カンテレドラマ初主演となる超特急草川拓弥。複雑な生い立ちから他人を信用できない青年・高村樹を演じる。そして、明るく人懐っこい性格ながらドラッグパーティーで逮捕された過去を持つ小森琥太郎役に高野洸。施設での共同生活を通して、最初は距離のあった参加者たちが次第に絆を深めていく様子が描かれる本作。しかし、その裏では残酷なわなが待ち受けていた。

 第3話の放送を終え、物語はそれぞれの素顔が見え始める頃。撮影の裏側や現場エピソード、作品に絡めて聞いた2人の素顔がのぞける質問、そして物語が深まる中盤以降の見どころまで、飾らない言葉で作品への思いを語ってくれた。

──本格的な共演は今回が初めてだそうですが、お互いの印象はいかがですか?

草川 「前にお仕事でご一緒したことはあったんですけど、もう何年も前で、何の現場だったかも思い出せないくらい前なんです(笑)。だから、今回がちゃんと話したのは初めてで。でも、見た目の印象は全然変わっていないと思いました」

高野 「僕も同じです。だいぶ前にご一緒していて、“久しぶり”という感じでした。グループで活動されている時のクールな印象が強かったんですけど、実際に話してみたら落ち着いていて、すごくフレンドリーな方だなと。クールなんですけど、ちゃんと優しく声を掛けてくれるので、話しやすいんです」

──草川さん、現場では“みんなと楽しく話そう”という意識があったんですか?

草川 「特に意識していたわけではないのですが(笑)。でも同世代が多い現場なので、自然と会話が弾むというか。主演の僕が無理に引っ張らなくても、みんなが明るくて、和やかな空気で撮影できていますね」

草川拓弥×高野洸「地獄は善意で出来ている」“地獄”のはずが、笑いにあふれた撮影現場!?

“幽体離脱”談義で盛り上がる!? 和気あいあいの撮影現場

──作品の話以外で盛り上がった話題は?

草川 「そうですね。僕ら、ゲームが好きという共通点があって、ゲームの話をよくしていました」

高野 「あと、拓弥くんが好きなサッカーの話題も」

草川 「そうそう、サッカーの話もしていました。あとは……みんなで盛り上がったのが“幽体離脱”!(笑)」

──えっ、それは現場で何か起こったんですか!?

草川 「実際に体験した人がいたんですよ。“幽体離脱したことがある”っていう人がいて。それを聞いて、“自分もできそうだな”って思っちゃって(笑)」

──「できそう」というのはどういう意味ですか?

草川 「幽体離脱って、金縛りに遭った状態で無理やり体を起こそうとすると抜けるらしいんです。それをキャストの中で体験した人がいて。僕もよく金縛りに遭うんですけど、今までは本当に嫌だったんですけど。その話を聞いてから、“早くかかりたいな”と思うようになりました。話をしてからは、まだできてないですけど(笑)」

高野 「ロケ地がちょっとホラーチックな雰囲気があるんですよ。山の上にある施設で、夜になると本当に空気が変わる気がするというか。だから、『夜、何か見えたりする?』とか『金縛りあったりする?』みたいな話で盛り上がっていたんです」

──高野さんご自身は、そういう体験は?

高野 「金縛りはあります。でも最近はあんまりないかな。どっちかというと、こむら返りの方が多いかも(笑)。ふくらはぎがつることがあって、金縛りなのか、つっているのか分からなくなるんですよ(笑)」

草川拓弥×高野洸「地獄は善意で出来ている」“地獄”のはずが、笑いにあふれた撮影現場!?

撮影を重ねるごとに深まる信頼関係と役を通して見えた“人とのつながり”

──現場ではいろいろなお話をされつつ、役柄的には見知らぬ人たちが集まるところから始まりますよね。最初は少し距離があるけれど、回を重ねるごとにその距離が縮まっていくような印象を受けました。演じていて、その関係性の変化は自然に作りやすかったですか。

草川 「そうですね。この作品の設定もそうなんですが、現実世界でも“面識はあったけれど、そこまで深くは知らない”という関係性だったので、なんだかリンクしているような感覚がありました。作中では“1か月間、施設で一緒に生活する”という設定なので、実際にみんなでリアルに体験している感じがそのまま映像に映っている気がしますね」

高野 「まさにそうなんです。会話のシーンも多いですけど、体を動かす場面もあって。実際に施設で過ごしているような感覚で、そういうレクリエーション的なシーンがあると、より絆が深まっていくように感じました。撮影を通して、それを体感できた気がします」

──体を使うシーンといえば、第3話のドッジボールのシーンも印象的でした。実際にやってみて、いかがでしたか?

草川 「楽しかったですけど、大変な部分もありましたね。ドラマでドッジボールをやるとなると、やっぱりカット数が多くなるんです。琥太郎とか特に“人に当てるシーンをどう撮るか”“どの角度で投げるか”っていうのがあって。カメラ的に“ここに投げてほしい”という要望もあるので、うまくいったりいかなかったり(笑)」

高野 「そうそう(笑)」

草川 「あと、シンプルに“ドッジボールって、いつぶりだ!?”と思いました(笑)」

──確かに(笑)。樹は“ドッジボールを知らない”設定でしたが、演じるのが逆に難しくなかったですか。

草川 「意外とそんなこともなく。樹は対応力とかセンスを持っている人なので、そこは自然に表現できたかなと思います」

──高野さんはいかがでした?

高野 「僕、球技が本当に苦手で(笑)。苦手意識がすごかったんですけど、一発目に投げたボールがうまくいったようで、みんなが“おおっ!”と盛り上がってくれたんですよ。そこでちょっと調子に乗ったら、後半めっちゃミスりました(笑)」

──撮影を通して、現場全体の空気も一層温かくなっていったのでは?

草川 「そうですね。本当に撮影してない時間でも、みんなでボールを投げ合って遊んでいました。ドローン撮影もあって、映像もすごく臨場感のある仕上がりになっていると思います」

──あらためて、ご自身が演じるキャラクターをどのように捉えていますか?

草川 「僕が演じる樹は、名前の通り“樹”のように芯があって真っすぐな人間だと思っています。実際の樹も、暑さや寒さといった環境の変化に動じずに立ち続けますよね。樹も同じように、周りに影響されることはあっても、自分の中にある“曲げない信念”をしっかり持っていて。更生プログラムの中でも、そういう強さが、ほかの人たちに刺激を与えている存在なんじゃないかなと思っています」

高野 「琥太郎 は、仲間の中でも率先して動くタイプで、関係性を深めてくれるキャラクターです。先陣を切ってしゃべり出したり、みんなに質問したりしてくれるような。合格するために“いい子でいよう”という気持ちはありつつも、この生活をどこか素直に楽しんでいる。そんなところも魅力だと思います」

──“更生プログラム”という特殊な環境の中で、それぞれどんなふうに役づくりをされたのでしょうか?

草川 「樹は見た目や過去の印象で“怖い人”に見られがちなんですけど、実は根が真っすぐで優しい人なんです。だから“怖さ”と“優しさ”の間のバランスが難しくて、声のトーンや表情を細かく調整しました。表情や声のニュアンス一つで印象が変わるので、そこは特に意識しました」

高野 「琥太郎は明るくてムードメーカー的な存在だけど、心の奥には不安とか後悔もある。その部分をあまり重く見せずに、自然ににじませたいなと思って演じました。撮影では実際にみんなと生活しているような感覚が強くて、難しいというよりもリアルに存在している感覚で芝居ができています」

──今回のタイトル「地獄は善意で出来ている」という言葉を、お二人はどのように受け止めて作品に入られましたか?

草川 「うーん、僕はあんまり作品のタイトルに引っ張られなかったんですよね。もちろん、最初に見た時は“すごいタイトルだな”と思いました。インパクトがあるし、興味を持ってもらえるタイトルだなとは思ったんですけど、それよりも作品の中の“本編の世界”に重きを置いていたというか。タイトルに縛られるより、その世界の中でどう生きるかを意識していました」

高野 「僕も同じですね。タイトルを見て“どういう作品なんだろう”と想像するよりも、作品を見ればその意味がだんだん見えてくるタイプの作品だと思いました。だから最初は深く考えすぎず、“そのままの状態”で入っていきました。それに、タイトルの意味合いについての資料も制作サイドからいただいていたので、“あ、そういう背景があるんだ”という形で理解していった感じです」

──ちなみに、劇中では“共同生活をする”設定ですが、実際に「1か月共同生活してください」と言われたらどうですか?

草川 「全然大丈夫です。ただ、ちゃんと一人の時間を確保できる環境があるなら、ですけど(笑)」

高野 「僕もどちらかというと一人の時間がほしいタイプなので、少し抵抗あるかもしれません(笑)」

草川 「でも、共同生活から得られるものもある気がします。人のことをより知れるチャンスにもなるとも思いますね」

──実際にそういう経験は?

草川・高野 「ないです(笑)」

草川拓弥×高野洸「地獄は善意で出来ている」“地獄”のはずが、笑いにあふれた撮影現場!?

もしも共同生活したら? “地獄”よりも苦手なのは…!?

──もしも共同生活をすることになったら、「これだけは守ってほしい!」というルールはありますか?

草川 「僕、掃除が好きなんです。でも、人のものを勝手に触っちゃいけないなと思うから、床に物が散らかってると手を出せなくて(笑)。“これ動かしていいのかな”と迷っちゃうんですよね。だから、できれば掃除しやすいように、使ったものは片づけてもらえるとうれしいです」

高野 「ベッドはもちろん別として(笑)、共有スペースのソファとかだと、汚かったり臭いままだとちょっと嫌ですね。くつろぐ場所だからこそきれいにしていたいです」

──続いて、作品に絡めた二択質問を2問。まずはタイトルの“地獄”から、「撮影でより“地獄”なのはどっち?」、「A:猛暑のロケ」「B:極寒のナイトシーン」。

高野 「僕はAの猛暑ですね」

草川 「僕も同じです! 今はだいぶ涼しくなってきて、都内より少し離れた場所で撮影しているので、気温が低いのが救いですね」

高野 「確かに。季節もちょうど変わり目で、1話の撮影の時は扇風機を置いてもらっていたんですけど、最近は逆にもう寒いくらいになってきました」

──やはり暑い中でのロケは大変ですよね。

高野 「はい、暑いのが本当に駄目です(笑)」

草川 「暑い時期の現場の対策は、スタッフさんに完全に頼りっぱなしです(笑)。カットがかかるとすぐ扇風機が来て、ティッシュが来て、衣装を脱いで……みたいな。家でもクーラーは我慢しません」

高野 「僕もです!」

──では、もう1問。劇中の設定にちなんで、「もしスマートフォンが使えなくなったらどちらがつらい?」、「A:外の世界と連絡が取れないこと」「B:音楽や動画を見られないこと」。

草川 「僕はBです。音楽とか動画を見られない方がつらいです」

高野 「僕はA。連絡が取れない方がキツいですね。動画はタブレットで見ます」

草川 「いや、それはダメでしょ!(笑)」

高野 「えー(笑)。でも、誰かとつながれない方が落ち着かないんですよね」

草川 「僕は逆で、あんまり連絡しないタイプなので、好きな映像や映画を見られる方がいいです」

──普段も映画はよく見ますか?

草川 「はい。ただ、スマホではあまり見ないですが。家ではテレビ、外ではタブレットですね。それに映像を禁止されたら、(本作が配信されている)FODが見られなくなっちゃいますしね(笑)」

草川拓弥×高野洸「地獄は善意で出来ている」“地獄”のはずが、笑いにあふれた撮影現場!?

物語が進むごとに見えてくる“本当の姿” 中盤の注目ポイントは?

──では、ここから物語も中盤を迎えて、ますます深まっていく展開についてうかがいます。物語的にも盛り上がりを見せるこのあたりで、「ここを見てほしい」という注目ポイントを教えてください。お二人の関係性も、少しずつ変化していく時期ですよね。

草川 「琥太郎との関係だけでなく、樹自身もこの更生プログラムの中でいろんな人と関わることで、少しずつ変わっていくんです。人とのコミュニケーションや触れ合いの中で、成長していく姿を丁寧に描いているので、その過程を見ていただきたいですね。中盤では、樹のパーソナルな部分、“こんなことを抱えていたんだ”という一面も見えてくると思います」

高野 「僕が演じる琥太郎は、最初は“合格するためにいい子のふりをしていればいい”という感覚でプログラムに入ってくる人。でも、樹という面白い人に出会って、関わっていくうちにどんどん自然体になっていく。その変化を感じてもらえたらうれしいです」

──最後に、放送を楽しみにしている視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。

高野 「見ていてワクワク、ゾクゾクする作品になっていると思います。登場人物それぞれの過去が少しずつ明らかになっていくので、“この人を応援したいな”と思えるキャラクターがきっと見つかるはずです。ぜひ楽しんでください」

草川 「本当に純粋に面白い作品です。見始めたらあっという間に終わりますし、続きが気になると思います。たくさんの方に見ていただきたいですし、このオリジナル作品でこういう挑戦ができるのが僕はすごく幸せです。ぜひ最後まで見届けてほしいなと思っています」

【プロフィール】
草川拓弥(くさかわ たくや)
1994年11月24日生まれ。東京都出身。「超特急」のメンバー。2008年にドラマ「貧乏男子 ボンビーメン」(日本テレビ系)で俳優デビュー。ドラマ「みなと商事コインランドリー」(22年)と続編「みなと商事コインランドリー2」(23年/ともにテレ東系)では主演を務める。中島歩とダブル主演を務めるドラマ「俺たちバッドバーバーズ」(テレ東系)が26年1月に放送される。

高野洸(たかの あきら)
1997年7月22日生まれ。福岡県出身。2009年にDream5にてデビュー。14年に妖怪ウォッチ「ようかい体操第一」で「輝く!日本レコード大賞」と「NHK紅白歌合戦」に出場。グループ活動終了後は俳優・ソロアーティストとして活動。近年の主な出演作は、ミュージカル「刀剣乱舞」シリーズ(17年初演)、舞台「キングダム」(23年)、「WAR BRIDE -アメリカと日本の架け橋 桂子・ハーン-」(25年)、ドラマ「過保護な若旦那様の甘やかし婚」(24年/MBSほか)、「放課後カルテ」(24年/日本テレビ系)など。

【番組情報】
「地獄は善意で出来ている」
カンテレ・フジテレビ
カンテレ 毎週木曜 深夜0:15~0:45
フジテレビ 毎週木曜 深夜0:45~1:15

【プレゼント】

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取材・文/斉藤和美

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