池脇千鶴、朝ドラ「ばけばけ」で演じる松野フミは「寛容さと抜けているところが魅力」2025/10/24 08:15

NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「ばけばけ」(月~土曜午前8:00ほか)で、松野フミを演じている池脇千鶴。主人公・松野トキ(髙石あかり)の育ての母で、出雲大社の上官の家で育ち、出雲の神々の物語や生霊・死霊の話、目に見えないモノの話に詳しい。優しくてしっかり者で、トキの幸せを誰よりも願っている人物だ。
髙石が主演を務める「連続テレビ小説」第113作の同作は、ふじきみつ彦さんが小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とその妻・セツをモデルに描く物語。明治という西洋化で急速に時代が移り変わるなかで、松江の没落士族の娘・トキと、縁あって松江で英語を教えることになった英語教師のレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)が出会い、文化や言葉の壁を越えて愛を育む。「怪談」を愛し、何げない日常を歩んでいく夫婦の姿を通して、埋もれていった人々の声をすくい上げる愛の物語だ。
トキの育ての母として重要な役割を担う松野フミを演じる池脇に、役への思いや作品への見どころを語ってもらった。

――演じられる松野フミは、どんなキャラクターですか?
「フミは寛容で旦那さまとおじじさまのマイペースなところを全部受け止めているけれども、自分もどこか抜けているのが魅力かなと思います。完全に時代劇なので所作が決まっていて、どちらの手を上に重ねるかなどにもお作法があり、気持ちやセリフと連動させて動くのが難しいです。フミは所作をきちんと教わって育ってきたはずなので、そのあたりはしっかりしたいと考えています」
――東京から戻ってくるおトキを迎え入れるシーン(第4週・第20回)での、フミの心情について教えてください。
「おトキが東京へ行った時は、おじじさまがお金を捻出して東京行きを認めたことだし、『これをきっかけに東京で銀二郎さんと幸せになってほしい』と背中を見送りながら納得していました。自分の足で添い遂げる人を見つけて、東京で幸せになるんだったらそれでいいと思っていたんです。でもとにかく心配でならなかったから、松野家へ帰ってきた時はやっぱりうれしかったですね。すごくうれしいんだけれども、おトキが病気をしていないか、けがしていないかという心配が先に立ち、映っていたかどうか分かりませんが、着物のほこりを払ったり足を触ったりしています。銀二郎さんとの間に何があって戻ってきたのかは、その後にゆっくり聞いたのではないかと思います」

――トキの育ての母としての、フミの気持ちについてはどう捉えていますか?
「おトキに対しては『絶対に私が育てる』というプライドを持っているので、それを、ところどころでちゃんとタエさまに見せなくちゃいけないと思いながら演じました。タエ役の北川景子さんも認めてくださっている感じのお芝居ではあるのですが、家柄は雨清水家の方が上というのもフミとしては気になるところで。おトキが傳さまの看病をしていた時は、傳さまとタエさまが『本当は自分たちの子だ』と言っておトキに迷いが生じてしまったら、この子はどっちの家を選ぶんだろうという不安もあったと思います。雨清水家のお二人に気は遣うけれども物申すところは物申すのがフミですから、そこはもう自分の子どもを守る一心でやりました」
――ドラマの見どころと視聴者の方へのメッセージをお願いします。
「大真面目にバカなことをやっているところを肩の力を抜いて見てクスッとしてもらえたら、それが一番うれしいです。松野家での撮影は本当に和気あいあいとしていて楽しいんですけど、本番が終わった後も楽しいんですよ。その仲の良さがいい具合に松野家のシーンににじみ出ていると思うんです。うそじゃない楽しさを皆さんにも味わってもらえたらうれしいなと思います」

【番組情報】
連続テレビ小説「ばけばけ」
NHK総合
月~土曜 午前8:00~8:15 ※土曜は1週間の振り返り
NHK BS・NHK BSプレミアム4K
月~金曜 午前7:30~7:45
文/TVガイドWeb編集部
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