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「スクープのたまご」主人公の同期役・本島純政、“週刊誌”に対する印象の変化明かす2025/10/20 19:00

「スクープのたまご」主人公の同期役・本島純政、“週刊誌”に対する印象の変化明かす

 奥山葵さんが主演で、大崎梢さんによる同名小説を実写ドラマ化した「スクープのたまご」(火曜深夜0:58)がTBSほかで放送中。大手出版社・千石社の週刊誌「週刊千石」を舞台に、望まぬ異動で同編集部に配属された入社2年目の新人記者・信田日向子(奥山)が、さまざまなスクープと向き合う姿を描き出す。週刊誌の知られざる裏側も垣間見える、リアリティー満載の“お仕事奮闘ドラマ”だ。
 
 そんな本作で本島純政さんが演じるのは、日向子の同期であり、文芸誌の編集部で働く桑原雅紀。以前は「週刊千石」を担当していたが、あることがきっかけで体調を崩し、文芸誌に異動に…。“強くて優しい”桑原の魅力や本作の見どころをはじめ、自身が俳優という仕事に感じる楽しさ、壁にぶつかった時に立ち上がる方法などを聞いた。
 
――本作は週刊誌の編集部が舞台という珍しい作品ですが、原作や脚本を読んだ時にどのようなことを感じましたか?
 
「僕も週刊誌が題材の物語と聞いて、まずは驚きました。“週刊誌の編集部が物語になるんだ。どんなふうになるんだろう”と思い、まずは原作を読み進めていったのですが、作り手側の葛藤やスクープ一つに対しての情熱、そういうものが生々しく描かれていて。その後にドラマの台本を読んだのですが、週刊誌に対する見方が180度変わりました」
 
――これまではどのような印象をお持ちだったのでしょうか。
 
「この作品と出合う前までは正直“怖いな”と思っていたんです。でも、この作品をやらせていただいて、週刊誌というものに向き合ってからは、この世に必要な存在なのかもしれない…と思うようになって。週刊誌がある種ストッパーになっている部分もあると思いますし、この世の中にあることの意味を考え続けなくてはいけないなと考え方が変わりました」

「スクープのたまご」主人公の同期役・本島純政、“週刊誌”に対する印象の変化明かす

――本島さんが演じる桑原は、日向子の背中をそっと押すようなキャラクターに感じます。
 
「その通りで、日向子の背中を押せる存在だと思っています。また桑原は『週刊千石』から文芸誌に異動しているので、そういう意味では先輩ですし、新たに得た経験からもアドバイスを送ったり。文芸誌の担当ならではだな、と思うような言葉遣いも登場するので、そういうところも楽しんでいただきたいです」
 
――演じる中で、意識的にやっている表現やしぐさなどはありますか?

 
「何かを意識してお芝居をすることはしないようにしています。これはどの役に関してもそうなのですが、意識的に“これをやろう”と思うとそればかりに引っ張られてしまって、お芝居に集中できなくなってしまうんです。なので、文芸誌のことを調べたり、週刊誌を読んだり…クランクインまでに積み上げてきたことを信じて、現場では何も考えずフラットにやることを心がけています」
 
――本島さんは桑原のどのような部分に魅力を感じますか?
 
「真面目で、その中にある優しさと強さでしょうか。実は桑原は東大出身で、大手出版社に就職して…とエリートコースをたどってきた背景があって。その中で、『週刊千石』を担当することになったものの、壁にぶち当たって異動することになってしまった。そんな状況の中で、自分の負けを素直に認めて立ち直り、異動先で頑張っているのは、すごく強いなと思うんです。負けを認めるって、実はなかなかできないじゃないですか。そして、優しさという点でいうと、日向子に対して負い目を感じている部分はありつつも、親身になって寄り添いたい、何か力になりたいと心から思えるところ。やろうと思ってもなかなかできないことをやれる、これが彼の魅力じゃないかなと思います」

「スクープのたまご」主人公の同期役・本島純政、“週刊誌”に対する印象の変化明かす

――10月21日放送の第3話では、なぜ桑原が「週刊千石」から異動することになったのか、その過去が明かされます。桑原に共感できる部分はありましたか?
 
「すごく共感できました。僕自身、俳優を目指してからこれまでいろいろな壁にぶち当たってきたので。僕はこのお仕事を始めてもう少しで丸3年、桑原も入社2年目。置かれている環境も似ていたので、より感情移入がしやすかったです」
 
――本島さんご自身はこれまで壁にぶつかった時、挫折しそうな時にどのように立ち上がってきたのでしょうか。
 
「応援してくださる皆さんの存在が大きいです。いただくお手紙をはじめ、SNSに寄せられるコメントを読んだり、時にはエゴサもします。それが僕の頑張る気力で、心が折れそうな時など、いつも皆さんの声やコメントに支えられているんです。僕としては、お芝居で皆さんに喜んでもらえることが一番うれしいですし、温かい言葉をいただくと“もっと頑張ろう”と思えます」
 
――同期であり、主人公・日向子を演じる奥山さんとは今回が初共演になります。印象はいかがですか?
 
「ユーモアにあふれている方だなと思います。奥山さんのお芝居を見ていると楽しいですし、僕に対して心を開いてくれているような、自然なトーンで話してくれるので壁を感じないんです。桑原と日向子はお互いに相談事も打ち明かす関係で、同期で仲もいいと思うので、そういう意味でもすごくお芝居がしやすいです」
 
――本島さんが日向子に感じる魅力を教えてください。
 
「一番は諦めずに突き進んでいくところ。桑原でさえ折れてしまった『週刊千石』という過酷な部署で頑張っている姿、そしてその頑張りたい理由みたいなものがドラマ後半で描かれていくのですが、きっと多くの方が共感すると思います。その中で働く意義のようなものをだんだんと見つけていく、日向子の歩みにもぜひご注目いただきたいです」

「スクープのたまご」主人公の同期役・本島純政、“週刊誌”に対する印象の変化明かす

――俳優を“お仕事”にしている本島さん。どのような瞬間に楽しさを感じますか?
 
「全部かもしれないです。逆にお芝居していない時間がもどかしいといいますか。お芝居を通して、別の人物に成り切れるというのはこの職業でしか経験できないものだと思いますし、その瞬間がすごく楽しいんです。このシーンをどういうふうに届けたいか、見ている方にどんな思いを届けたいか、この人物を通して何を感じてもらいたいか…など、毎回いろいろなことを考えながら現場に入るのですが、それが届いたことを実感できた時は心から“頑張って良かった”と思います」
 
――俳優になってもう少しで丸3年とのことですが、自身で成長を感じる部分は?
 
「成長と言えるのかは分からないのですが、自分1人だけではなく、周りの皆さんと一つになって作品を作ろうという考え方に変化しました。このお仕事を始めたばかりの頃は“セリフが覚えられない、やばい! 感情も入らない、どうしよう!”という感じで、自分のことだけで精いっぱいだったのですが、今は現場全体の空気感をつかんでお芝居をしよう、と思えるようになりました」
 
――“お仕事”をする中で、大切にしていることは?
 
「これはお仕事関係なく、普段から感謝を忘れないようにしています。置かれている状況が当たり前になってしまって、“ありがとう”と思ってはいても言葉で伝えずにいたことがあって、それはないようにしようと。いま自分が働けている背景、例えば台本があったり、衣装を着ていたり、ヘアメークしてもらったり、現場にセットがあったり…というのは全てスタッフさんがいて成り立っていることなので、それに対して絶対に感謝を忘れてはいけないですし、きちんと言葉にして伝えることを心がけています」

「スクープのたまご」主人公の同期役・本島純政、“週刊誌”に対する印象の変化明かす

――これまでさまざまな役を演じ、多くの人々を魅了してきた本島さん。今後、挑戦してみたい役柄を挙げていただくと?

「ぶっ飛んだ役をやってみたいです! 言うならサイコパスとか。自分に全くない面だからこそ、それを引き出そうと思った時に、まだ見ぬ景色が広がるんじゃないかと思うんです。なので、いつかそういう役柄にも挑戦してみたいですね」
 
――最後に、ドラマのタイトルにちなんで最近あった“スクープ”を教えてください。

 
「今日の取材スケジュールを見たら、“12時50分~ST-BY”と書かれていたので、媒体さんのお名前かと思って、時間に間に合うようにここ(支度部屋)に来たんです。なのに、時間になっても取材の方が誰も来なくて…。スタッフさんに“ST-BYさん、大丈夫ですか? 取材バラシですか?”と聞きに行ったら、“ST-BY”がまさかの“スタンバイ(準備)”のことだったんですよ! その勘違いが最近一番のスクープです…。解決して良かったです!(笑)」

「スクープのたまご」主人公の同期役・本島純政、“週刊誌”に対する印象の変化明かす

 【プロフィール】
本島純政(もとじま じゅんせい)

2005年1月5日生まれ。東京都出身。近作は「仮面ライダーガッチャード」(テレビ朝日系/23年)、ドラマ「未成年~未熟な俺たちは不器用に進行中~」(読売テレビ/24年)など。現在、ドラマ「UNREAL-不条理雑貨店-」(テレビ大阪ほか)、「君としたキスはいつまでも」(ABCテレビほか)にも出演中。
 
【番組情報】
ドラマストリーム「スクープのたまご」

TBSほか
火曜 深夜0:58~1:28
※放送日によって時間変更の場合あり。一部地域をのぞく。

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取材・文/TVガイドWeb

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