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“じゃあつく”ブーム到来?「じゃあ、あんたが作ってみろよ」流行語大賞ノミネートなるか2025/10/10

“じゃあつく”ブーム到来?「じゃあ、あんたが作ってみろよ」流行語大賞ノミネートなるか

 夏帆竹内涼真がダブル主演を務める連続ドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」通称「じゃあつく(あんたが)」が、TBS系で放送中。

 同作は、第26回手塚治虫文化賞・新生賞受賞の受賞歴を持つ谷口菜津子さんの同名漫画が原作。恋人のために手の込んだ料理を作り、“恋人ファースト”で生きてきた結果、自分を見失ってしまった山岸鮎美(夏帆)と、令和の時代には少し珍しい「料理は女が作って当たり前」と思い込んでいる海老原勝男(竹内)が、プロポーズ直後に別れてしまい、“料理を作る”というきっかけを通じて“当たり前”と思っていたものを見つめ直し、成長していく姿を描く再生ロマンスコメディーだ。

“じゃあつく”ブーム到来?「じゃあ、あんたが作ってみろよ」流行語大賞ノミネートなるか

 TBS系の火曜ドラマといえば、これまで恋愛や仕事をテーマにした作品が定番だった。そんな中、今回はコメディードラマが放送されるということで、放送前からTBSドラマファンの間でも注目を集めていたようだ。令和の今、価値観や男女観をテーマにしたドラマは数多くあるが、「料理を通して男女が成長していくクスッと笑えるコメディー」がこの枠に登場したのは、予想外の面白さで視聴者を楽しませてくれるのかもしれない。

“じゃあつく”ブーム到来?「じゃあ、あんたが作ってみろよ」流行語大賞ノミネートなるか

 第1話を見て感じたのは、「テンポ感や演出が『不適切にもほどがある!』(TBS系)、通称『ふてほど』を思い出させるところがあるな」ということ。笑いながらもどこか刺さる場面が多く、昭和的な価値観と令和の感覚が交わる中で、社会風刺的な要素や心の機微をすくい取る脚本が印象的だ。笑いと感動が絶妙に入り混じる展開は、恋愛ドラマが少し苦手な人でも軽やかに楽しめる作りになっていると感じた。

“じゃあつく”ブーム到来?「じゃあ、あんたが作ってみろよ」流行語大賞ノミネートなるか

 序盤では「ちょっと嫌な奴」に見えた勝男だが、物語が進むにつれて次第に憎めないキャラクターに変わっていく。そんな勝男をコミカルかつ繊細に演じる竹内、そして「そこまで彼に尽くす!?」と思わせていたが、物語が進むにつれて本当の自分を少しずつ見つけていく鮎美を自然体で演じる夏帆の名演技が光る。脇を固める登場人物たちも、それぞれの視点で物語に厚みを与えており、ストレスを感じさせずにテンポの良いやり取りで進んでいくところも「じゃあつく」の魅力だ。

“じゃあつく”ブーム到来?「じゃあ、あんたが作ってみろよ」流行語大賞ノミネートなるか

 ふとしたシーンで笑い、気付けば登場人物たちの関係性に温かさを感じてしまう。そんな展開が続く本作は、見終えたあとに思わず笑顔になれる作品といえるだろう。本作タイトルも「ふてほど」に続いて「流行語大賞候補に選ばれるのでは?」と期待しながら最終回まで楽しみたい。

“じゃあつく”ブーム到来?「じゃあ、あんたが作ってみろよ」流行語大賞ノミネートなるか
“じゃあつく”ブーム到来?「じゃあ、あんたが作ってみろよ」流行語大賞ノミネートなるか

【番組情報】
「じゃあ、あんたが作ってみろよ」
TBS系
火曜 午後10:00~10:57

文/TVガイドWeb編集部

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