Feature 特集

「ひと夏の共犯者」連続ドラマ初主演に挑む橋本将生、ヒロイン・恒松祐里がその姿勢を明かす2025/10/02 18:00

「ひと夏の共犯者」連続ドラマ初主演に挑む橋本将生、ヒロイン・恒松祐里がその姿勢を明かす

 テレ東系では、10月3日よりtimelesz橋本将生さんが連続ドラマ初主演を務める、ドラマ24「ひと夏の共犯者」(金曜深夜0:12)を放送する。主人公は、さえない大学生・岩井巧巳。巧巳はひょんなことから推しのアイドル・AMELのMIOこと片桐澪との夢のような同居生活を送ることになるが、やがて彼女の中にもう一つの人格・眞希がいることに気付き…。巧巳は裏の顔である眞希にひかれるようになり、彼女のために全てを捧げ“共犯”となる道を選ぶことに。“最愛の推し”を守るため、自らの手を汚しながらも墜ちていく。

 本作でそんな巧巳を演じる橋本さんは、本作が連続ドラマ初出演であり初主演。ドラマにどのように取り組んでいるのか、“自分と重なる部分も多い”という巧巳にどういう思いを抱いているのか。ヒロインの澪/眞希を演じる恒松祐里さんと共に、撮影秘話や互いの印象などを語ってもらった。

――まず、橋本さんが巧巳を演じる上で意識していることがあれば教えてください。

橋本 「僕は普段まばたきが多いタイプなので、回数を抑えることを意識しています。それが、巧巳の曇りのない真っすぐなまなざしを表現するのにつながったらいいなと。合わせて、細かな目線の動きなども考えながら演じています。恒松さんが本当にお上手なので、その姿を盗むような形で日々勉強させていただいてます」

恒松 「知らない間に盗まれていたみたいです(笑)」

橋本 「はい(笑)。目線の動かし方だったり、役作りの方法も教えていただいて。それを少しずつ取り入れてやってみようと」

――恒松さんはどのようなことをアドバイスされたのでしょうか。

恒松 「巧巳は生まれてから今までいろんな出来事を重ねてきて、それが今現在につながっているので、“今までどういう人生を重ねてきたんだろう”というのを監督たちと一緒にお話ししたり。あと、巧巳は何が好きとか、それをなんで好きになったのか…とか、“なぜ”をどんどん深掘りしていく方法もありますよ、と伝えさせていただきました」

橋本 「はい。それが生かされていると思います」

恒松 「橋本さんは連続ドラマが初めてということで、不安な部分もあると思います。でも、クランクインの前からお芝居の稽古が何度かあって、その時からお会いしていたのですが、撮影に入ってからも会うたびに毎日お芝居がうまくなっていて。やはりあのオーディション(timelesz project)を合格された方なので、吸収力がすごいんだなと思いました。監督から言われたことに対応するのもどんどん早くなっていって、本当に“すごい”としか言いようがないです。あと、現場で台本を読んでいるところを一度も見たことがないんです。でも、セリフを全部完璧に覚えてらっしゃって…」

橋本 「一応、移動車にはお守り程度に置いてあります。でも、開いてはいないです!」

恒松 「お忙しいのに、いつ覚えているんですか?」

橋本 「いつ覚えてるんでしょう…(笑)。家で覚えてるんですけど、(菊池)風磨くんから『現場で台本は開くなよ』と言われていて、それを守ってやっていこうと」

恒松 「そうなんですね。影の努力を感じます」

――お互いそれぞれ会う前と会った後で印象に変化はありましたか?

橋本 「恒松さんは笑顔がすてきな方という印象でした。なので、お会いする前からすごく元気な方なのだろうなと思っていましたし、実際に現場を明るくしてくださる存在で、恒松さんがいると空気が良くなるので感謝しています。お芝居もすてきですし、お芝居に対する向き合い方なども常に勉強させていただいています」

恒松 「私は今回橋本さんとご一緒すると聞いてから“タイプロ(timelesz project)”を見始めたのですが、オーディション当時の橋本さんは『感情を表現するのが苦手』と話されていて。俳優は感情を表現するお仕事ですし、お芝居をするのは大丈夫なのかな? と正直思っていたんです。でも、実際にお会いしたら、ご本人と巧巳の役柄が近くて驚いたのと、柔軟にお芝居をされていて、本当に程良い表現をされる方だったので素晴らしいなと。今後も、橋本さんがお芝居されている姿を見たいなと思いました」

――橋本さんは演じる巧巳に共感できる部分、似ているなと感じる部分はありますか?

橋本 「先ほど恒松さんがおっしゃったように、僕、巧巳と結構重なる部分が多くて。自分で言うのもあれですが、ちょっと不安げといいますか、頼りなさそうなところとか…(笑)。あと、自分が決めたことに対する真っすぐな気持ちもそうですが、共感できる部分がいくつもあって、とても愛着が湧いたんです。なので、今こうやって巧巳として生きられていることをすごくうれしく思っています」

恒松 「橋本さんの弱過ぎないし、強過ぎない、みたいな部分が巧巳と通じるのかなと思っていて、そのバランスの良さが巧巳と合っていますよね。あと、巧巳は澪と眞希によっていろいろなことに巻き込まれていくのですが、橋本さんご自身も、人から頼られた時にあまりノーと言わずに話を聞いてくれそうな感じが勝手にしています(笑)」

橋本 「いやいや(笑)。でも、相談とかは乗るタイプかもしれないです」

恒松 「あと、巧巳は澪が二重人格と分かっても対応してくれますが、その心の広さというか、柔軟性みたいな部分は橋本さんからも感じています」

――それぞれ演じる上で、どのような瞬間に難しさを感じますか?

橋本 「僕ではなく、巧巳ならどういうふうに考えるだろう、どういうふうに行動するだろうと考えるのは、楽しくもあり難しさも感じます」

恒松 「私は今回初めて二重人格の役を演じるのですが、その役作りのみならず、深夜ドラマの30分の中でテンポ良く分かりやすく見せるお芝居も大切だと思っていて、繊細さとのバランスを見極めるのが難しいです。初めて一つの作品で2人分の役作りをしているのですが、やることも準備も2倍、セリフ量も2倍で…。日々のスケジュールが役ごとに書いてあるのですが、澪のシーンを撮った日に、明日は名前がなかったので休みかなと思っていたら眞希の方でスケジュールが入っている、なんてことが結構あります(笑)」

「ひと夏の共犯者」連続ドラマ初主演に挑む橋本将生、ヒロイン・恒松祐里がその姿勢を明かす

――頑張り屋でファンから愛される澪と冷酷で妖艶な眞希、正反対の役柄ですが、演じる上でどちらの方が演じやすいのでしょうか。

恒松 「これまで主人公に影響を与えるような役を演じさせていただくことが多く、そういう面では当初眞希の方が演じやすいのかなと思っていたんです。澪は周囲に振り回されたり、影響を与えられる側なので、これまで演じてきた役柄とは全く違っていて…。でも、いざ演じてみると、最初の頃の眞希はミステリアスで感情をあらわにせず、少しポエムチックなしゃべり方をしていたりと不思議な役どころなので、澪の方がやりやすいかも…と感じて。それは自分でもびっくりしています」

――橋本さんから見て、澪と眞希それぞれどのような部分に魅力を感じますか?

橋本 「まず、澪はすごくピュアで、女の子っぽいといいますか。守りたくなるようなキャラクターですてきだなって思います。そして、眞希の場合は引き込まれる力といいますか、引力みたいなものを感じるんです。空気が全然違うので緊張しますし、ちょっと肩の力が入ってしまうような。そのクールさ、ヒリッとする空気感が特徴的なキャラクターですね」

――どちらか“推し”を選んでいただくと?

橋本 「…(しばらく悩んで)どちらも魅力的です! 選べなかった、すみません!(笑)」

――撮影を経て、お互い新たに見つけた一面などはありますか?

橋本 「恒松さんは、こう見えて実は子どもっぽいんです。現場に扇風機があったら、羽根に向かって『あ~』と声を出していたり…(笑)」

恒松 「現場に宇宙人の声になりやすい扇風機があったんです(笑)」

橋本 「あとは美術部さんがフリスビーを持ってきていたのですが、それを空き時間に投げていたり」

恒松 「夏がテーマの作品なので、撮影でも夏っぽいシーンが多くて。浴衣を着てお祭りに行ったり、川で遊んだり、スイカを食べたり…。なので、撮影の合間では夏休みという感じで基本的に遊んでいます(笑)。でも、撮影が始まったらきちんと切り替えて、うまくやっています」

橋本 「その遊んでいる姿が印象的でした。とてつもない切り替えなので(笑)、やっぱり俳優さんはすごいなと。僕もできるようになりたいです。笑っていて、そこから急に真顔になる(実演する)…みたいな。勉強します!」

――撮影現場の和気あいあいとした雰囲気が伝わってきます。

恒松 「ちょうど先日、川で遊ぶシーンがあって、それが本当に楽しかったですね。ちょうどいい石を見つけて、みんなで水切りをして。シリアスな作品ですし、サスペンスなので、後半になるにつれてだんだんとつらいシーンも多くなってきます。なので、私個人としては今楽しめるうちに楽しんでおこうというマインドでいます(笑)。巧巳にとっても青春のひと夏の物語なので、その空気感を出すためにもみんなで仲良く、隙があれば遊んで過ごしています」

「ひと夏の共犯者」連続ドラマ初主演に挑む橋本将生、ヒロイン・恒松祐里がその姿勢を明かす

――巧巳の“最愛の推し”は澪ですが、橋本さんご自身の“最愛の推し”は?

橋本 「サウナです。やっぱりサウナ、すごくいいんですよ(笑)。ドラマの撮影が終わった後に行くとすごく疲れが取れるし、眠りも深くなるんです。なので、僕はサウナをめちゃくちゃ推していますね」

――どのくらいの頻度で通っているのですか?

橋本 「よく行っています(笑)。撮影終わって、そのままサウナ行って…みたいな。楽なんですよね。家に帰っちゃうと、ソファーに座って、シャワーめんどくさいな…ってダラダラしてしまうのですが、サウナに直行すればその時間もなくなるので。すごくいいです」

――ぜひ恒松さんの“最愛の推し”も教えてください。

恒松 「私はプリキュアを推しています。去年放送されていた『わんだふるぷりきゅあ!』(テレビ朝日系)ではプリキュアに変身する猫、今年の『キミとアイドルプリキュア♪』はメロロンというキャラクターを推していて、それぞれグッズを集めています。私はこれが人生初の推し活なので、去年から誰かを“推す”気持ちが分かって、ファンの方々の気持ちをより深く理解できるようになりました。推しって本当に生きがいなんだな、グッズを集めるのってこんな楽しいんだなと」

――恒松さんから見て、橋本さんの座長ぶりや振る舞いはいかがですか?

恒松 「橋本さんは誰にでもフラットに、気さくに話しかけられるタイプですよね?」

橋本 「そうですね。意外と話しかけます(笑)」

恒松 「私はあまり自分からお話にいけないタイプなのですが、毎回会話を振っていただいて…。役としても信頼関係が大切な関係性なので、手を差し伸べていただいて、本当にありがたいです」

橋本 「いやいや…。今回ありがたいことに初めて主演をやらせていただくことになりましたが、主演というのはその作品の顔にもなると思っていて。その中で、少しでも現場の空気が明るくなればいいなと、自分からいろいろな方とコミュニケーションを取るようにしています」

――例えば、普段はどのようなお話をされているのでしょうか。

恒松 「朝、現場に入って最初に、メークさんたちとみんなで橋本さんが昨日サウナに行けたかを聞く、みたいな会があります(笑)」

橋本 「そうですね(笑)。あと、恒松さんにプリキュアのお話を聞かせていただいたり」

恒松 「絶対興味ないですよね(笑)」

橋本 「楽しいですよ!(笑) 業務的にやっているのではなくて、そもそも人とお話するのが好きですし、皆さんからいろいろ吸収できたらいいなという思いもあって」

恒松 「私が撮影がなかった数日の間に、他のキャストさんとあっという間に仲良くなっていて。橋本さんは人と距離を縮めるのが得意なのだろうなと、すごいなと思いました」

――巧巳は推しのために自分の全てを捧げ、“共犯”になります。橋本さんはその行動をどう捉えていますか?

橋本 「人間って、誰しも汚い部分は絶対あると思うんです。それを表に出すか出さないかの話であって。その中で、大切な人が大変なことに巻き込まれた時に、果たして理性が働くのか、そうではないのかという部分、その葛藤はすごく分かります。巧巳の原動力になっているのは、全て大切な人を守りたいという気持ちなんですよね」

――橋本さんご自身、大切な人が何かに巻き込まれたらどういう行動に出ますか?

橋本 「メンバーや家族、支えてくれる友だち…周りに大切な人がたくさんいるので、その人たちが危険な目にあったら親身になって支えたいですし、守りたいと思いますね。巧巳の気持ちはすごく分かります」

――最後に、ドラマの見どころ、注目ポイントを教えてください。

橋本 「まさに巧巳の夏、青春という感じのテンションから一気にサスペンスに変わる瞬間だったり、人間の汚い部分、人間らしい部分が見えていくグラデーションがすごくきれいなんです。そこが作品全体の見どころになっていると思います」

恒松 「巧巳にとってのひと夏、人生に一度しか訪れない夏の、忘れられないはかない思い出をきれいに表現しているので、ぜひそこを楽しんでいただきたいです。私個人としては、映像でアイドル役を演じるのは初めてで。しっかりレコーディングまでしましたし、1話ではライブシーンがあり、頑張って歌って踊っているので、そこにも注目していただけたらうれしいです。現役アイドルの方の前で言うのは申し訳ないですが…(笑)」

橋本 「いえいえ、すてきでしたよ! めちゃくちゃキラキラしていました。(AMELの)4人とも本当にアイドルをやったらいいんじゃないかなと思うぐらいに」

恒松 「とても頑張ったので、そこも楽しみにしていただきたいです!」

「ひと夏の共犯者」連続ドラマ初主演に挑む橋本将生、ヒロイン・恒松祐里がその姿勢を明かす

【プロフィール】
橋本将生(はしもと まさき)

1999年10月17日生まれ。神奈川県出身。timeleszのメンバー。

恒松祐里(つねまつ ゆり)
1998年10月9日生まれ。東京都出身。出演映画「消滅世界」が11月28日公開。

【番組情報】
ドラマ「ひと夏の共犯者」

テレ東系
2025年10月3日スタート
金曜 深夜0:12~0:42



この記事をシェアする


Copyright © TV Guide. All rights reserved.