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プロデューサー・石原未菜が語る「最後の鑑定人」の裏ネタ2025/08/26 12:00

プロデューサー・石原未菜が語る「最後の鑑定人」の裏ネタ

 フジテレビ系で現在放送中の「最後の鑑定人」(水曜午後10:00)は、人に興味がない孤高の偏屈科学者・土門誠(藤木直人)と、“変人”研究員・高倉柊子(白石麻衣)というクセ強な男女バディが、難事件解決へのラストピースを科学捜査の視点から探していくという、濃厚なサイエンス×ミステリー。

 今回はプロデューサー・石原未菜さんから作品の裏話を聞いた。

 本作をドラマ化しようと思ったのは、まず岩井圭也さんの原作がとても面白かったことです。サイエンス×ミステリーとしては、物理学を駆使して超常現象を解決する『ガリレオ』シリーズが人気ですが、本作は事件のわずかな痕跡を元にあらゆる科学的アプローチを用いて、科学捜査の視点から事件の真相を暴き出していきます。それを1話完結のドラマとして作ったら面白いのではないかと思いました。

 映像化にあたっては、事件の内容や科学的トリックは原作をベースに作らせていただいていますが、文字では1行で描けるけれど、映像にすると大変なことが結構あります。専門用語や難解な内容も多く、分かりやすさを重視して、順序立てて事件が明かされるように構成したり、原作では最後に犯人の長い独白で事件の真相が明かされますが、土門(藤木直人)と犯人が話すことで真相が分かっていくというスタイルに変えました。土門が犯人に寄り添うような言葉をかけたり、自分の感情を表に出したりするのは、ドラマならではの見どころです。

 科学捜査に必要な鑑定もなるべくリアルに視聴者の方にお伝えするために、民間の鑑定研究所の方に監修に入っていただき、ドラマとしての面白さとリアルのバランスを意識しながら作っています。ちなみに、事件解決への糸口をつかんだ土門誠の頭の中を描く時、パズルがハマっていく映像が流れますが、あれは原作にはなく、伝わりやすさを表現するために考えたドラマオリジナルの演出です。

プロデューサー・石原未菜が語る「最後の鑑定人」の裏ネタ

 土門は、原作では無口で感情を表に出さないキャラクターですが、ドラマでは偏屈さを前面に出すことにしました。藤木さんは、笑顔が爽やかで、かっこいいですよね。その藤木さんが白衣を着て変人を演じるのは、今までのイメージと違って面白いのではないかと思ったからです。そんな土門と高倉柊子(白石麻衣)のちぐはぐな関係性やぶつかり合うところが、事件とは関係ないけれど気になると思っていただけるように、しっかり描いていけたらと思っています。

 8月27日放送の第8話は、初めてのオリジナルストーリーです。大きな事件は起こらず、土門鑑定所へ遺言書の鑑定依頼が来たり、柊子が今後どうしていくのかなど、土門と柊子の関係性が大きく変わっていくのが見どころです。最終回に向けては、土門と大物科学者との対決!? もあり、さらに盛り上がっていきますので、最後まで楽しんでご覧ください。

青く光る土門の研究室は科学の独特な世界観をイメージ

プロデューサー・石原未菜が語る「最後の鑑定人」の裏ネタ

 土門の研究室の中が青く光っているのは、スポットにも使われている本作のイメージカラーでもあり、科学の世界観を出したいという監督のアイデアです。ちなみに、研究室のセットは監督のイメージですが、置かれている鑑定機材は、メーカーの方と相談してお借りしている本物です。

SNSでも大反響! 中沢元紀の都丸刑事

プロデューサー・石原未菜が語る「最後の鑑定人」の裏ネタ

 事件に真っすぐに向き合う都丸刑事を演じる中沢元紀さんは、SNSでも大反響。必死に頑張る表情や、ふとした笑顔が女性ファンにとってはキュンときたのではないでしょうか?

専門用語は会話で分かりやすく説明

 専門用語や科学に関する難しい内容がたくさん出てきます。そのために、視聴者の方と同じ目線を持つ柊子や都丸刑事が、土門に疑問を投げかけ、それに土門が答える形で、会話の中で視聴者の方に分かりやすく説明をしています。

【番組情報】
「最後の鑑定人
フジテレビ系
毎週水曜 午後10:00~10:54

Interview=出口恭子



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