「幸せな人生だったと思います」浅田美代子が語る「あんぱん」“くらばあ”として歩んだ家族との日々2025/08/01

NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「あんぱん」(月~土曜午前8:00ほか)で、“くらばあ”こと朝田くらを演じているのが浅田美代子。釜次(吉田鋼太郎)とともに「朝田石材店」を支え、3人の孫に囲まれて温かく暮らす祖母役を、おっとりとしながらもユーモアを交えて演じてきた。
今田美桜が主演を務める「連続テレビ小説」第112作の「あんぱん」は、中園ミホさんが「それいけ!アンパンマン」(日本テレビほか)を生み出した漫画家・やなせたかしさんと妻・暢さんをモデルとした柳井嵩(北村匠海)と、その妻・のぶ(今田)の激動の人生を描く。何者でもなかった2人が数々の困難を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどり着くまでを紡ぐ、生きる勇気と希望を与える物語だ。
第18週の最後には、のぶと嵩の門出を家族で見届けたあと、くらが高知に戻ったタイミングで旅立ったことがナレーションで明かされ、視聴者に大きな驚きを与えた。くらという人物の魅力や家族との絆、夫・釜次との関係、そして今田美桜演じる“のぶ”への思いまで、浅田が語ってくれた。
――脚本を読んだ段階で、“くら”という人物をどうとらえていましたか?
「最初に脚本の中園さんから『おばあちゃん役なんてやらないわよね~?』と言われて、『え、全然やるよ~』とお返事しました(笑)。くらは、かわいらしい人ですよね。そんなに物事を真剣に考えていないところが自分と似ているなと思います(笑)」
――朝田家の撮影現場の空気感はいかがでしたか?
「朝田家は、いつも楽しく和やかな雰囲気で、孫たちもみんなかわいくて。自然と家族の空気感を作り上げることができました。本当に仲がいいと、それが画面にも出ると思うので、朝田家の仲の良さも見ている方々に伝わっているんじゃないかなと思います。くらが羽多子(江口のりこ)さんにツッコまれるシーンもよくありましたが、面白かったですね。実際に吹き出しそうになった場面もありました。あのお芝居の間が江口さんらしくて、すごく楽しかったです」

――パートナーである釜次を演じた吉田鋼太郎さんとの共演はいかがでしたか?
「釜じいは怒りっぽいところもありますが、その怒りの中にも温かさを感じますね。どんなことを言っていても、心には愛があると分かるので。鋼太郎さんのそういったお芝居は、すばらしいなと思いながら見ていました。鋼太郎さんとは初めて共演させていただいて、最初は少し怖い方なのかなというイメージがあったのですが、実は面白くて楽しくて、すぐに仲良くなりました。現場で、私が『おはよう、ダーリン♡』と言うと、『おはよう、ハニー♡』と返してくれて(笑)。いつもそんなやりとりをしていたので、夫婦としてのお芝居もすごくやりやすかったです」
――夫・釜次との別れのシーンには、どのような思いで臨まれましたか?
「釜じいが亡くなるシーンは、やっぱりすごく寂しかったですね。でも、撮影が終わり、クランクアップすると『終わったー!』という感じで、元気に帰っていきました(笑)。『私もすぐ(釜じいのもとへ)行くからね~』と言って、お別れしました(笑)」
――孫であるのぶへの思いと、演じる今田美桜さんの印象について教えてください。
「あの時代に、のぶは自分に合った道をちゃんと選んでいて、立派だなぁと思います。くらとしては、誰が何と言おうと自分の思った方へ突っ走っていく“ハチキンおのぶ”だから、自分の信じた道を行きなさいという気持ちでした。演じる美桜ちゃんは、まさに太陽のような人です。何もしゃべっていなくても、入ってきた瞬間に場がパーッと明るくなる。いつも自然体で、元気で、かわいくて。楽屋ではなく、いつも前室にいるので、みんなとたくさんお話しして仲良くなっている印象です。いつまでもそのまま、太陽のようにみんなを照らしてほしいなと思います」
――のぶと嵩の門出を見届けたくらは、その後、静かに旅立ちました。くらの生き方や最期について、どのように感じていますか?
「みんなでのぶと嵩の家に集まるシーンは、楽しかったですね。嵩が男一人でタジタジになっているのが面白くて(笑)。嵩はずっとのぶへ思いを伝えられず、うじうじしていて、しっかりしろよー! という感じでしたが(笑)、2人が結ばれてよかったなぁと思います。第18週でくらは生涯を終えますが、すごく楽しい人生だったんじゃないでしょうか。息子に先立たれたけれども、3人の孫を残してくれて。しっかり者のお嫁さんがいて。優しい旦那さんがいて。本当にいい家族とともに人生を歩めて、くらは幸せだなぁと思いますね」

【番組情報】
連続テレビ小説「あんぱん」
NHK総合
月~土曜 午前8:00~8:15 ※土曜は1週間の振り返り
NHK BS・NHK BSプレミアム4K
月~金曜 午前7:30~7:45
文/TVガイドWeb編集部
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