福原遥と宮沢氷魚が語る「べらぼう」誰袖と意知の恋心―演技に込めた思い2025/06/29 20:45

NHK総合ほかで放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(日曜午後8:00ほか)。本日・6月29日放送の「第25回」では、吉原一の花魁・誰袖(福原遥)と、老中・田沼意次(渡辺謙)の嫡男・田沼意知(宮沢氷魚)が、ついに互いの気持ちを確かめ合う印象的な場面が描かれた。
横浜流星が主演を務める本作は、親なし、金なし、画才なし…ないない尽くしの生まれから、喜多川歌麿や葛飾北斎などを見いだし、“江戸の出版王”として時代の寵児(ちょうじ)になった“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜)の生涯を笑いと涙と謎に満ちた物語として描く「べらぼう」。脚本は、NHKで連続テレビ小説「ごちそうさん」(2013年)や、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(17年)、ドラマ10「大奥」(23年)など数多くのヒット作を手がけてきた森下佳子氏が担当している。

蔦重に恋心を寄せていたかつての“かをり”から一転、したたかさと聡明さを武器に、自らの未来を切り開こうとする誰袖(福原)。意知(宮沢)の狙いを見抜き、「抜荷の証拠を手に入れる代わりに身請けを」と持ちかけ、「証しを立てられた暁には落籍しよう」という約束を引き出す大胆な駆け引きも展開されてきた。そんな2人が、これまで積み重ねてきた思いを交わす場面に寄せて、福原と宮沢がそれぞれの視点から心情を語った。
──「袖に寄する恋」の場面について、福原さんはどう感じましたか?
福原 「もともと意知にずっと好意を持っていて、身請けもしてもらいたいっていうのももちろんありますが、ずっとアタックはしているけど意知からの返事があまり感じられず、ちょっとモヤモヤさみしい気持ちでずっといたので、今回のシーンでやっと意知の本当の気持ちが分かって、自分のことを大事に思ってくれているんだなっていうのを感じられて、すごくうれしい幸せなシーンでした」

──宮沢さんは、田沼意知の誰袖への思いの変化をどのように捉えていますか?
宮沢 「初めて会った時は、『何者なんだろう』っていう、めちゃくちゃ頭は切れるし、直感も素晴らしいけど、ちょっとした恐怖を感じていたと思います。身請けをただ求めているだけなのかなと。でもやっぱり一緒にいる時間が長くなればなるほど、どんどんほれ込んでいって、最終的には身請けする覚悟をするところまで、誰袖に対する愛情が大きくなっていったんだと思います」
──意知の中で、決定的な思いの変化が訪れたのはどのような場面だったのでしょうか?
宮沢 「ふと見せる強がっている瞬間っていうのは意知は気付くんですよね。(松前家の)ご家老がもう一回花魁を呼んでくれって言って、もう抜荷の証しもあるし琥珀(こはく)も手に入ったんですけど、それでも疑われては困るからって実際に行く誰袖の後ろ姿を見た時に、彼女を守ってあげたいというか、こんな危険な状況に置いているのは自分で、でもそこから彼女を救い出せるのも自分しかいないって、多分あの瞬間に気付いたと思います」

──福原さんは、誰袖の真っすぐな恋心をどう演じましたか?
福原 「誰袖はもう会った瞬間から一目ぼれで、『この人だ!』って、真っすぐな思いで好きになったと思います。そこから意知さんのいろんな部分が垣間見えてきて、すごく芯がしっかりしていて、筋が通っていて、凛としていて、包容力があって優しく包み込んでくれるようなどっしりとした意知さんにひかれていったんだと思います」

──触れ合うシーンの撮影を通して、演じる上でどんなことを感じましたか?
宮沢 「膝枕もそうですし、初めて誰袖としっかり触れ合う瞬間だったので、物理的に体が近づくことによって、2人の思いが近づいていくというのは演じていて感じました。単純に恋愛をしている描写がたくさんあったので、演じていてすごく楽しかったです」
【番組情報】
大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」
NHK総合
6月22日のみ 午後7:14〜7:59
日曜 午後8:00~8:45ほか
NHK BSプレミアム4K
日曜 午後0:15~1:00ほか
NHK BS・NHK BSプレミアム4K
日曜 午後6:00~6:45
文/TVガイドWeb編集部
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