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MVPは2年連続でD.J・ニュービル!「B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25」2025/06/04

MVPは2年連続でD.J・ニュービル!「B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25」

 レギュラーシーズン最優秀選手賞(MVP)をはじめ、今シーズンの各賞が表彰される「B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25」が5月30日に東京・渋谷で開催された。コート上のユニフォーム姿とは違い、黒を基調としたフォーマルな衣装に身を包んだ選手が登場すると、会場は観覧に訪れたファンの熱狂に包まれた。

MVPは2年連続でD.J・ニュービル!「B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25」
MVPは2年連続でD.J・ニュービル!「B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25」

 まずは年間優勝を決めた宇都宮ブレックスの表彰。急逝したケビン・ブラスウェルヘッドコーチ(HC)とともに最優秀ヘッドコーチ賞を受賞した、宇都宮ブレックスのジーコ・コロネルHC代行は「ブラスウェルHCが目指した優勝、そして彼が信じたこのチームを優勝に導けたことを光栄に思うし、本当に素晴らしい優勝だったと思う」とコメント。キャプテンの田臥勇太選手は、「ケビンのためにも全員で優勝しようと。あと、ジーコがケビンの思いも背負って僕たちを引っ張ってくれた。みんなでこの場に立てたことはうれしく思っています」と喜びを表した。

 続いて、Bリーグを見ている人のココロをたぎらせる活動や結果を残した個人、団体等を対象に贈られる、「ココロ、たぎる。賞」は、2024年12月28日にエスコンフィールドHOKKAIDOで開催されたホームゲームにおいて、Bリーグ史上最多となる19,462人の入場者数を記録したレバンガ北海道、そして新アリーナのGLION ARENA KOBEで開催したホームゲームで、B2最多となる10,062人の入場者数を記録し、こけら落としの試合で劇的な逆転勝利を収めた神戸ストークスの両クラブが受賞。北海道の島谷怜選手と神戸の道原紀晃選手が、それぞれクラブを代表して感謝を述べた。

 最優秀審判賞には9年連続で加藤誉樹氏が選ばれ、アジア特別賞には大阪エヴェッサのレイ・パークスジュニア選手が選ばれた。

MVPは2年連続でD.J・ニュービル!「B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25」
MVPは2年連続でD.J・ニュービル!「B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25」
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 各スタッツのリーダーズ表彰では、得点王にブロック・モータム選手(滋賀レイクス)、アシスト王に佐々木隆成選手(三遠ネオフェニックス)、リバウンド王にトーマス・ウェルシュ選手(レバンガ北海道)、スティール王にアーロン・ヘンリー選手(ファイティングイーグルス名古屋)、ブロック王にサッシャ・キリヤ・ジョーンズ選手(川崎ブレイブサンダース)、ベストFT(フリースロー)成功率賞に篠山竜青選手(川崎ブレイブサンダース)が初受賞となり、フレッシュな顔ぶれに。ベスト3P成功率賞は2年連続で比江島慎選手(宇都宮ブレックス)が受賞した。

 アシスト王の佐々木選手は「アシストはチームメイトがシュートを決めてくれて付くものなので、チームメイトには感謝しています」、3P成功率賞の比江島選手は「昨シーズンよりも試投数、成功率も増えて、成長を感じられたシーズンになった。来シーズンもこの賞を狙っていきたい」、FT成功率賞の篠山選手は「この年(36歳)で初めてスタッツリーダー賞を取ることができてうれしく思う。まだまだ現役選手として一皮も二皮も向けて、このアワードに戻ってこられるように」と喜びを語った。

MVPは2年連続でD.J・ニュービル!「B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25」

 その後、B2の各賞やフェアプレー賞、「バスケットLIVE」On Fire賞などさまざまな賞が発表されていく。「バスケインフラリーグ 優勝クラブ」の表彰では、群馬クレインサンダーズが受賞し、辻直人選手と細川一輝選手が登壇。辻選手は感謝の言葉とともに、群馬のカイル・ミリングHCの誇張モノマネ「1、2、3、群馬一丸!」を披露し、会場を沸かせた。

MVPは2年連続でD.J・ニュービル!「B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25」
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 そして、多くの時間を割かれたのが功労賞だ。長年バスケットボール界へ貢献してきた功績をたたえるこの賞では、今季限りで引退するジェフ・ギブス選手(越谷アルファーズ)、柏木真介選手(シーホース三河)、岡田優介選手(香川ファイブアローズ)の3人が表彰を受けた。柏木選手には五十嵐圭選手(新潟アルビレックスBB)、岡田選手には正中岳城氏(元アルバルク東京)が登壇し、それぞれ花束とねぎらいの言葉が贈られた。正中氏が語った「キャリアのハイライトとは何か。優勝タイトルやメダル、日本代表歴なども価値があるが、同様に『仲間に対してどのようないい影響を与えることができたのか』ということもキャリアを豊かにするものだと信じている」という言葉には、聞いていて熱い気持ちにさせられた。

 柏木選手は「自分より年上の田臥選手と五十嵐選手がなかなか辞めないので…」と冗談を言いながらも、両親や家族に感謝を語り、これまでを振り返って「バスケットに対して真っすぐに向き合い、どんな時も努力をし続け、逃げずにブレずにやり切った」ことが誇りだと涙ぐみながら言葉を絞り出した。岡田選手は支えてくれたファンへの感謝とBリーグの成長・発展をかみしめつつ、「バスケット界に恩返しをしたいので、岡田優介という名前を忘れないでほしい。またどこかのバスケット会場で会いましょう!」とすがすがしい表情を見せた。

 最も印象的なプレーを見せた選手に贈られる最優秀インプレッシブ選手(MIP)には、千葉ジェッツのルーキー瀬川琉久選手が選ばれた。「まさか僕が受賞できるは思っていませんでした。受賞できたのは皆さんのおかげだと思っています。来シーズンは優勝に貢献できるように頑張っていきます」と来シーズンへの意気込みを語った。

 マスコットオブザイヤーの表彰では、最終選考のトップ3に残ったブレッキー(宇都宮ブレックス)、ジャンボくん(千葉ジェッツ)、ロウル(川崎ブレイブサンダース)が登場。優勝したのはロウルで、2年ぶり3回目の受賞となった。川崎の篠山選手は「去年優勝を逃がしたのはチームとしても悔しかったので、奪還ということで良かったです。ロウルには殿堂入りして唯一無二の存在になっていただき、平和の象徴として君臨できるようなマスコットになってほしい」と、お祝いの言葉を寄せた。ちなみに、プレゼンターとしてキティちゃんが登壇し、授賞式に華を添えてくれた。

 授賞式がいったん中座し休憩に入っても、篠山選手がステージ上に現れてさまざまなポージングで撮影タイムを作ったり、柏木選手、五十嵐選手、田臥選手の同世代がステージ脇で談笑していたりと、バスケットファンには見逃せない時間が続いた。

 授賞式も後半戦に入りいよいよ主要な賞の発表に入る。新人賞は脇真大選手(琉球ゴールデンキングス)、ベストタフショット賞には齋藤拓実選手(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)、ベスト6thマン賞には大浦颯太選手(三遠ネオフェニックス)、ベストディフェンダー賞には原修太選手(千葉ジェッツ)が選出された。

 そしてクライマックスとなるベストファイブとMVPの発表。ベストファイブに選ばれたのは、比江島慎選手、D.J・ニュービル選手、デイビッド・ヌワバ選手(三遠ネオフェニックス)、佐々木隆成選手、ヴィック・ロー選手(琉球ゴールデンキングス)の5人。そして栄えあるMVPはニュービル選手が2年連続で受賞した。ニュービル選手には、竹内譲次選手(大阪エヴェッサ)、遠藤祐亮選手(宇都宮ブレックス)、渡邉裕規選手(宇都宮ブレックス)からサプライズメッセージと、家族からの手紙によるメッセージが贈られた。ニュービル選手は、家族と仲間への感謝、そして亡きブラスウェルHCにMVPを捧げて、喜びを締めくくった。

 授賞式後の選手のコメントも以下にお届けする。

MVPは2年連続でD.J・ニュービル!「B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25」

D.J・ニュービル選手(宇都宮ブレックス)
「普段接している中で、チームメイトから直接聞くことはないので、選手からのメッセージはうれしかったし、身に余る思いでした。妻からの手紙に関しては、特別な思いです。自分がこうやって選手を続けていられるのは彼女がたくさんの犠牲を払ってくれて、貢献してくれているからこそ。本当に感謝しています。自分にとって家族はというのは特別な存在です。試合に負けたり、パフォーマンスが良くなかったときでも、家族の元に戻ると、バスケット選手のニュービルではなく、一人の夫、一人の父親になれるので」

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脇真大選手(琉球ゴールデンキングス)
「本当に緊張しました! 自分が言おうとしていたことが全部ぶっ飛んだので(苦笑)。緊張しましたけど、本当に素晴らしい舞台だと思いましたし、またここに立てるように頑張りたいと思います。新人賞は“これからもっと頑張れよ!”という賞だと思っているので、そこは僕自身、肝に銘じてやっていきたいです。次は、ベストファイブを狙っていけたらいいなと。日本一の選手になるためには、ルーキーとしての今季の経験値をどれだけ生かせるかが今後は大切になってくると思っています。素晴らしいチームメイト、コーチングスタッフに恵まれて楽しくバスケットボールができたこと、最初のシーズンを琉球ゴールデンキングスという大きなチームでプレーできたことは誇りに思いますし、これからも沖縄の人のためにも僕が活躍することが一番だと思うので頑張りたいです」

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瀬川琉久選手(千葉ジェッツ)
「MIPを受賞して、非常に光栄ですし、スター選手だらけで緊張しました。今シーズンは、最初はついていくだけで精いっぱいだったんですけど、(富樫)勇樹さんがケガをして、自分のプレータイムが増えて、チームを勝たせないといけないという状況の中で、いろいろなことを考えるようになりましたし、責任も芽生えてきて、そこから徐々に成長できたと思います。来年は新人賞を狙いたいです。来季に向けては、日本代表のディベロップメントキャンプにも行けるので、そこでできるだけアピールしたいです。3ポイントシュートはもちろん、ガードとしてのスキルや考え方をもっと成長させないといけないと思っています。(今日の衣装については)大人が用意したものを着ただけなので(笑)。気に入っていますよ!」

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富樫勇樹選手(千葉ジェッツ)
「今シーズンのジェッツは、ケガ人が多かった状況の中でも、田代(直希)選手や金近(廉)選手など、各選手が試合ごとに活躍してくれたという印象があります。来シーズンも楽しみですし、自分や(渡邊)雄太が40分近くプレーするのではなく、しっかりチームでタイムシェアをしながら、万全な状態でシーズンを戦えるようにできたらと思います。このオフは、久しぶりに日本代表のスケジュールが見えない中で、どうしようかなという感じです。正直、まだけがしたところが痛いので、まずはしっかり治したいと思います」

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比江島慎選手(宇都宮ブレックス)
「昨シーズンより相手が警戒してくる中で、たしかに昨シーズンより3ポイントを打ちづらかった印象はあるんですけど、それでも決め切る力を身に付けることができたと思います。でもやっぱり、チームメイトがいいパスをいいスクリーンを掛けてくれたりしてくれて、コーチたちにも感謝しています。(ニュービル選手のMVP受賞については)DJしかいないでしょ。文句なしの受賞だと思っています」

佐々木隆成選手(三遠ネオフェニックス)
「そうそうたるメンバーの中で、初のベストファイブは本当に信じられない気持ち。3年前、三遠に来る前はこの場に立てるとは思っていなかったので、感慨深いです。この受賞に恥じないようにこれからも頑張りたいです。来シーズンに向けては、まずはけがを治すことに全力を注いで、リハビリを頑張りたいと思います。さらにパワーアップした姿を皆さんに見せられるように、こつこつ頑張ります」

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篠山竜青選手(川崎ブレイブサンダース)
「今日はスタッツリーダーっぽく、ちゃんとスピーチしました。こんな高い服を着て、チョケきるわけにはいかないと思って。衣装は天下のサンローランさんです。買い取りのチャンスはなさそうです(笑)。(フリースローのタイトルについて)自分が苦手な、あまり好きじゃないフリースローでここまで確率を上げられたというのは、常に前向きにバスケットに向き合ってきた仲間に恵まれたこともすごく影響していると思っていて。だから本当に川崎ブレイブサンダースの仲間のみんなに感謝したいです。チームがなかなか勝てない中で、家族が応援し続けてくれたこともモチベーションになりました。来シーズンは、自分が受賞できそうな賞を作ってもらって、Bリーグさんから寄ってきてもらうしかないと思います(笑)。またこの場に戻ってこられるように、チームとしても個人としても頑張ります。(授賞式終了後の会場のアナウンスについて)リーグからお願いがあってやりました。自分からではありませんよ(笑)。(あの甲高い声はボイスチェンジャー?)いや、自分の地声でやっていますから!」

MVPは2年連続でD.J・ニュービル!「B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25」

岡田優介選手(香川ファイブアローズ)
「Bリーグは本当に信じられないくらい発展していると思います。でも自分はルーキーの頃から、こうなると思っていたし、バスケットにはポテンシャルがあると思っていました。それが現実になっていって、自分がやったわけじゃないですけど、さらに良いものになると思っています。本当はあと1年やるつもりでしたけど、今後のキャリアを考えて、家族への責任もありますし、時代の変革を感じたりもしたので、1年早めて家族のもとに帰ることにしました。今後もバスケットを軸にやっていきます。今もスクールなどをやっていますが、その規模を拡大したり、教育やキャリアにかかわる事業をやっていきたいと考えています。現在、幼児から高校生までやっているところを、大学、就職支援までつなげられればいいなと。プロになる選手ばかりではないので、そこを支援する事業をやりたいです」

【配信情報】

「りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2024-25」
●見逃し配信
バスケットLIVE https://basketball.mb.softbank.jp/
U-NEXT https://video.unext.jp/league/LEG0000014
J SPORTSオンデマンド https://jod.jsports.co.jp/basketball/bleague
DAZN https://www.dazn.com/ja-JP/home

「りそなグループ B.LEAGUE 2024-25」
●見逃し配信
バスケットLIVE https://basketball.mb.softbank.jp/

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