小宮璃央が明かす「波うららかに、めおと日和」の座長・芳根京子のおちゃめな素顔2025/05/15 07:00

主演・芳根京子、共演・本田響矢で、フジテレビ系で放送中の、連続ドラマ「波うららかに、めおと日和」(木曜午後10:00)に、小宮璃央が主人公の江端なつ美(芳根)の幼なじみ・瀬田準太郎役で出演している。
漫画アプリ「コミックDAYS」にて、2022年10月から現在も連載中の西香はち氏による同名コミック(講談社刊)を実写化した本作は、昭和11年を舞台に交際ゼロ日婚からスタートする、歯がゆくも愛らしい“新婚夫婦の甘酸っぱい時間”を丁寧に描いたハートフルなラブコメディー。
突然訪れた、帝国海軍に勤める瀧昌との縁談を受けたなつ美。2人は、初々しくもじれったい夫婦生活の中で、何げない日常から幸せやいとおしさを感じながら、少しずつ距離を縮めていく。

瀬田は、結婚した(旧姓・関谷)なつ美と8年ぶりに再開、なつ美の夫・江端瀧昌(本田)を嫉妬をさせる存在として、物語に波を立てている。そんな、瀬田を演じる小宮に、本作の魅力や制作現場でのエピソードを聞いた。
――脚本を読んだ感想をお願いします。
「原作は、今出ている巻まで読ませていただいたのですが、登場人物の感情がストレートに伝わってきて、本当に次が早く読みたいなと素直に思わせてくれる作品だと感じました。その後、台本を読んで感じたのは、そのまま漫画が三次元に出てきたみたいな感覚に陥って、確かに瀧昌だったらこういう表情とか動きをするんだろうなと想像できました。そんな、リアルに感じることができるなつ美たちが現実に現れたので、台本を読んでいても情景が浮かんできて、例えば“胸キュン”ってこういうことなんだと体現できる作品だなと思いました」
――瀬田を演じるにあたり、原作から参考にしていることは?
「原作の漫画を撮影前に一度読んでから本番に臨むようにしています。原作ファンの方や、原作を知ってからドラマを知ってくれた方、ドラマを知ってから原作を読む方からも、『そのままだ!』と思っていただけるように、こと細かな表情は、原作を通して役作りをしています」

――時代設定が昭和初期ですが、その世界観に入ってみた感想をお聞かせください。
「驚いたことが一つありました。昭和11年当時の家がセットで組まれているんですけど、その頃の日本人の身長に合わせているのか、絶対おでこ辺りに当たっちゃうので、(画面では分からないように)膝を曲げて入るようにしていて…。昔の家ってこんなに小さかったんだなと思いました。現代は当たることがあまりないので、撮影中にキャストのみんなでそういう話もしました」
――昭和初期と現代での価値観について感じることはありますか?
「セリフから結構感じることがあります。例えば、第1話で新郎が結婚式に出られなかったり、はる江役の森カンナさんが『訓練で結婚式に来ないなんてありえない』みたいなことをおっしゃっていましたが、あの時代だからこそ許されたことなんだろうなと思いました。“亭主関白”とか“男尊女卑”という言葉が存在していた時代ですよね。今と全く違っていて新鮮というよりは驚いたという感覚の方が強かったです」
――でも、瀬田はなつ美の気持ちをくんでかばうなど優しいところがありますね。
「相当、考え方が柔軟だったんだと思います。いい意味ですごく素直な子というのが僕の瀬田への印象なので、時代に流されないような優しい青年なのかなと思いました」
――そんな瀬田との共通点を教えてください。
「幼い頃は素直じゃないところが似ていたかな。好きな子に対してからかったりはしなかったですけど、素直に気持ちを伝えることはできなかったかも。大人になった瀬田と今の僕で考えると、人に対して尽くすところは似ているかなと思います。その辺りを自分と重ねてみると、演じやすいと感じる部分がありました」
――逆に、瀬田と似てないな、共感できないなという部分は?
「仕事柄、瀬田はすごくテキパキしているし時間にルーズじゃない。僕はルーズな方で、きっちりしていないので、そこが似ていないかなと。でも、そういうところ以外は似ていることの方が多い気がします。面倒見がよくて、なつ美の妹・ふゆ子(小川彩)の勉強を見てあげたり、穴を開けちゃった障子をすぐ直してあげたりとか、家のことをやってあげたいと思うのは、すごく似ているなと思いました」

――小宮さん自身は、仕事に対して周りに頼りにされるタイプですか?
「真逆です(笑)。器用でもないですし、頼りにされていることがあると実感したことはないんですけど、器用になりたいし頼られたいなと思うことはたくさんあります。つい最近も、器用にできなくてお芝居で悔しい思いをしたことがあって、だからこそお芝居で器用な人を見ているとうらやましいなと思うことはあります。だから、器用になりたいですし、任せられるようになりたいです」
――自然体で演じてる感じですが、役作りで意識したことは?
「基本、自然体ですが、なつ美に対する好きな気持ちを自分の中に入れて演じてみたら、瀬田にすごく近寄れたかなと思います。あと、幼少期の瀬田となつ美の子ども時代を演じる子役さんたちとあいさつをして、お芝居を見させていただきました。幼少期の彼らがなつ美をからかって遊んでいる姿を見て、実際に自分が経験してきたことのように、過去に投影する試みをしてみました。そうしたら、セリフが言いやすかったのでよかったなと思います」
――芳根さんとのシーンが多いと思いますが、現場ではどのようにコミュニケーションを取っているのですか?
「芳根さんとご一緒させていただくのは初めてですが、僕が目指すべき人だと背中で体現してくれる方っていうのがまず一つですね。なぜかというと、相談などにもいろいろ乗ってくださったりするんです。最近、お芝居で感じていることを話すと、真摯(しんし)に向き合ってくれる。僕が逆の立場だったら、こんな年下の新人俳優にちゃんと向き合えるのかなと思うと、そういう一つ一つの言動や人間性が素晴らしい。こういう人になりたいなと感じさせてくれる方です」

――今まで撮影されてきた中で、芳根さんと印象的なエピソードなどはありましたか。
「芳根さんは結構おちゃめな方で、撮影現場で瀧昌さん役の本田響矢くんが一面に載っている雑誌をセットに隠してバレないように置いていたりということが結構あるんです。今日もそれをこっそり仕込んでいて、本番前にスタッフさんに取られちゃって笑っていて、すごくかわいらしい面がたくさんある方ですね」
――芳根さんの座長ぶりはいかがですか?
「芳根さんが、朝から元気に大声であいさつをするとみんなの士気が上がるんです。『さあ、今日も頑張っていこう!』って。今日も撮影は長丁場ですけど、芳根さんが元気にあいさつすることで、みんなの気持ちも上がるんだなと、目の当たりにしてすごく感動しました」
――芳根さんのお芝居を直に見て、すごいなと感じた部分は?
「すべてがすごいなと感じました。第1話をリアルタイムで拝見させていただいて、お芝居には正解も不正解もないけど、正解があるとしたらこういうことなんだと思わせてくれる。そんな、説得力のあるお芝居をするのが芳根さんだなと思いました。そこになつ美が存在していて、なつ美を演じているのではなくて、なつ美が生きているってこういうことなんだと。もし本当になつ美がいたら、こういう表情をして、こういう言葉を発して、こういう人を好きになって…。と、全部がリアルに感じられるお芝居をされることがすごいなと感じました。技術的な面でいうと、もしかしたら僕もまだまだなので気付いていない部分もあるかもしれませんけど、確かに背姿だったり目だったり、表情だけのお芝居や声色だったり…。そういう、すべてにおいて素晴らしくて、常に勉強させていただいております」
――制作チームの雰囲気はどんな感じですか?
「一言で言うと、癒やされます。なつ美の家族を演じるキャストの中に、小学校に上がる前の6歳の双子ちゃんがいるんですよ。本当にかわいくて、初めましての時にも『お兄ちゃん!』と来てくれて…。僕にはおいっ子がいるんですけど、その子を思い出して『何でも買ってあげるよ』と言いたくなるような感情を、現場のみんなが感じていると思います。そんな天使ちゃんに、全員癒やされています。制作チームがそこで甘やかしている現場を見ると、みんな癒やされているんだなと、つくづく感じますね」

――おすすめのシーンはどんなところですか。
「第4話におすすめのシーンがあるんですけど、瀧昌と瀬田が初めて会うシーンは注目してください。瀧昌は、なつ美から瀬田という幼なじみの存在を聞いていて、一方の瀬田はなつ美が結婚した事実を知っている。だけど、お互い会ったことがないから、変なところでライバル心を燃やしている。2人が初対面を果たした時のリアクションはすごく面白いと思います。実はそのシーンを、さっき撮ってきたばかりなのですが、撮影現場の雰囲気も良くて、響矢くんとのセリフの掛け合いがすごく楽しかったです!」

【番組情報】
「波うららかに、めおと日和」
フジテレビ系
木曜 午後10:00~10:54
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