Feature 特集

「PJ~航空救難団~」前田拳太郎、自身の心を救う存在は「訓練生キャストの仲間たち」2025/05/09 12:00

「PJ~航空救難団~」前田拳太郎、自身の心を救う存在は「訓練生キャストの仲間たち」

 テレビ朝日系にて放送中の連続ドラマ「PJ ~航空救難団~」。自衛隊の中でも精鋭だけが所属できる人命救助のエキスパート集団、航空自衛隊航空救難団に所属する救難員、通称PJ(パラレスキュージャンパー)を育てる救難教育隊を舞台に、主任教官・宇佐美誠司(内野聖陽)と訓練生たちが、命懸けで地獄の訓練に挑む姿と成長を描く物語をおくる。

 昨日5月8日に放送された第3話では、前田拳太郎さん演じる成績優秀で仲間から頼られる硬派な訓練生・白河智樹にフォーカスが当たり、挫折から立ち上がろうとする姿が多くの視聴者の感動を呼んだ。そんな前田さんに、訓練の日々を語ってもらったほか、白河の人物像についてや共に奮闘している訓練生キャスト陣の印象などを聞いた。

――クランクイン前より長期にわたって訓練をされていたとお聞きしました。どのようなお気持ちで撮影に臨まれていますか?

「訓練自体は昨年からやっていて、もう半年近く皆さんと一緒にいるので、すでに2クールぐらい撮影をしている気持ちです。大変なこともたくさんありますが、命を救うために奮闘されている実際の訓練生の方々の姿を生で拝見して、その表情や姿を皆さんに伝えなくては、と必死に頑張っています。航空救難団の存在をまだ知らない方もいらっしゃると思いますし、“こんなにすごいんだよ”とその素晴らしさをお届けしたいです」

――本作に向けて、体作りはどのように行われたのでしょう。

「僕は主に筋トレです。ちょうど昨年、出演が決まる前から筋トレをしていたのもあり、以前の体重から10kgくらい増えました。(ロケ地の)愛知・小牧でも撮影の合間を縫ってジムに行き、筋トレをしています。少しでも時間が空くと“筋トレしないとヤバい”と思うようになってきました(笑)」

「PJ~航空救難団~」前田拳太郎、自身の心を救う存在は「訓練生キャストの仲間たち」

――これまでの訓練の中で、特に大変だったものを挙げていただくと?

「全部と言いたいところですが(笑)、基礎体力を上げるために行う“体力向上運動”が一番大変でした。特につらかったのは、クランクインの日の夜、撮影が終わった後にみんなでやった体力向上運動です。その前からこの訓練は何度かやっていたのですが、この日はもう自分のギリギリ以上、限界をも超えた感覚があって…。みんなで声を掛け合い、励まし合って乗り越えたので、より絆も深まりましたし、それが自信にもつながりました」

――第2・3話ではプールでの訓練シーンも登場しました。「最初は泳げない方が半分ぐらいいた」とお聞きしたのですが、前田さんは泳げたのでしょうか。

「いえ、僕も泳ぐのが得意ではなかったので、はじめはすごく心配でした。学生時代もあまり泳いだことがなく、当然潜水なんてしたことがなくて、『耳抜きってどうやるんだろう?』みたいなところから始まって。なので訓練には苦戦したのですが、スタッフの方々が熱心にスケジュールを組んでくださったおかげで泳げるようになり、なんとかプールでの撮影を終えることができました」

「PJ~航空救難団~」前田拳太郎、自身の心を救う存在は「訓練生キャストの仲間たち」

――前田さん演じる白河は養護施設で育ち、仲間たちのために「ヒーローになりたい」と救難員を目指した青年です。前田さんは白河にどういう印象をお持ちですか?

「白河は成績優秀でフィジカルも強く、他の訓練生から頼りにされる存在という設定ではありますが、実はみんなに頼られるためにすごく頑張っているんです。でも、本当はそんなにメンタルが強くなく、常に背伸びをして生きてきたところがあって。第3話ではそんな彼の心がついに折れてしまう瞬間が訪れましたが、第4話以降はメンタルも強くなった白河が見られると思うので、ぜひ今後の成長も楽しみにしていただきたいです」

――“ヒーロー”という点では前田さんご自身のイメージとも通じる部分を感じますが、演じる上で難しさと楽しさではどちらの方が大きいでしょうか。

「僕としては、クランクイン前から難しい役だなと思っていました。というのも、みんなを引っ張っていく、頼りにされるというのが、僕自身にはない部分なんです。なので、最初はどうやって演じていけばいいのか、周りの方々に相談したりもして。特に(前田)旺志郎とは以前もドラマで共演したことがあるので、よく話を聞いてもらっていました。訓練時など、基本的には常に自信があるように見えるよう心がけています」

――第3話では白河にフォーカスが当たり、挫折を経て成長していくさまが描かれました。印象に残っているシーンを一つ教えてください。

「洋上救出訓練中、白河が初めてみんなの前で弱い部分を見せたシーンです。撮影も、決して広くはないUH60-J(救難ヘリコプター)の中に皆さんとずっと一緒にいて、1日かけて行ったのですごく大変だったのですが、今までの白河とはまた少し違う姿を演じることができて。そこから白河が立ち上がる姿を、ぜひ何度も見返していただけたらうれしいです」(※ラストの相撲シーンは撮影前でした)

「PJ~航空救難団~」前田拳太郎、自身の心を救う存在は「訓練生キャストの仲間たち」

――劇中、過酷な訓練シーンが多々登場しますが、あまりのつらさに素が出てしまったりすることはないのでしょうか。

「筋トレや訓練のシーンは、カメラが回っていなくても、撮影が始まる前からみんなずっとトレーニングをやっていて。もちろん劇中ではお芝居をしているのですが、実際に心拍数を上げてから撮影に臨んでいるので、本気でキツい時も多いんです。なので、きちんとお芝居ができているかと言われたら、できていない瞬間もあるかもしれません。でも、そんなリアルさもこのドラマならではなのかなと思っています」

――共に訓練に挑んでいる皆さんについて、それぞれどんな方か教えてください。まずは沢井仁役の神尾楓珠さん。

「楓珠くんは一見クールそうに見えますが、お笑いが大好きなんです。それもあるのか、現場ではひたすらボケています(笑)。ただ結構ボソッとボケる時があって、それを聞き逃さずにツッコむとすごくうれしそうにしてくれます(笑)」

――藤木さやか役の石井杏奈さんは?

「石井さんは同じ事務所の先輩で、訓練生の中では唯一の女性キャスト。僕ら男性陣とはもともとの体の大きさが違いますし、同じ重さを持ったり背負ったりするのはきっと大変だと思うんです。でも、それを表に出すことはなく、“絶対に負けない”という強い思いを感じて…。本当にすごいなと思いますし、ストイックな方ですね」

「PJ~航空救難団~」前田拳太郎、自身の心を救う存在は「訓練生キャストの仲間たち」

――長谷部達也役の渡辺碧斗さんは?

「碧斗は以前共通の友人である別府由来くんを介して食事に行ったことがあって、もともと知り合いだったんです。碧斗の方が年上なのですが、いつもフラットに接してくれるのでいい意味で年齢を感じず、ついつい甘えてしまって。気さくに話せて頼れる存在です」

――西谷ランディ役の草間リチャード敬太Aぇ! group)さんは?

「リチャくんとは今回が初めましてなんです。先日、Aぇ! groupさんのライブに行かせていただいたのですが、“これが、草間リチャード敬太か…!”とすごく感動しました(笑)。ツアーやほかのお仕事を並行して行っていて、本当に忙しいと思うのですが、いつもしっかり撮影もこなされていて。そして、やはり関西の方なのでお話が面白いんです」

「PJ~航空救難団~」前田拳太郎、自身の心を救う存在は「訓練生キャストの仲間たち」

――東海林勇気役の犬飼貴丈さんは?

「犬飼さんは以前バラエティー番組でご一緒させていただいて、今回が2度目の共演になるのですが…やはり面白いなと(笑)。訓練生みんな面白いのですが、その中でも犬飼さんは変わり者なんです。そういう部分が僕にはないので憧れますし、エピソードトークも上手でよく笑わせてもらっています(笑)」

――近藤守役の前田旺志郎さんは?

「旺志郎は先ほどもお話ししたように仲もいいですし、役者としてすごく信頼のおける存在です。 僕の方が年上ではあるのですが、お芝居のことを『どうかな?』と相談させてもらうことも多くて。あとは、彼も面白いです(笑)」

「PJ~航空救難団~」前田拳太郎、自身の心を救う存在は「訓練生キャストの仲間たち」

――訓練生の皆さんでいる時の雰囲気はいかがですか? また、皆さんと一緒にいる時の前田さんはどのような立ち位置なのでしょうか。

「撮影が7人一緒のことが多いので、基本的にはいつもみんなで過ごしています。プライベートでもこの前やっと全員で一緒にご飯に行けたのですが、撮影の話などで盛り上がって、心が元気になりました。僕は自分から積極的に話せるタイプではないのと、関西人が多くてみんな面白いので、それを聞いてヘラヘラ笑っています(笑)」

――本作の主人公・宇佐美の魅力をどのような部分に感じますか?

「訓練生に対しては厳しいところもありますが、一人一人をきちんと見て、未来に導いてくれる姿がカッコいいなと。それに、ただ厳しいだけでなくユニークな部分もありますし、誰に対しても愛のあるキャラクターだなと思います」

「PJ~航空救難団~」前田拳太郎、自身の心を救う存在は「訓練生キャストの仲間たち」

――それでは、演じる内野さんはどのような座長でしょうか。

「内野さんは撮影の合間に筋トレをされていたり、訓練の時もいつも進んで取り組まれていて、すごくストイックな方です。常に一緒に撮影をしているので、いろいろお話もさせていただいて。『最近、筋トレどうだ?』と声をかけてくださったり、お芝居について『このシーンはこうしてみたらどう?』などとアドバイスをしてくださったり…。宇佐美同様に頼れる座長です」

――本作では皆さんが“命だけではなく、心を救うために”日々訓練に挑んでいますが、いま前田さんの心を支えている存在は?

「この作品は、訓練をはじめ撮影でも大変な場面が多いですが、訓練生キャストのみんながいるから乗り越えることができています。撮影中もそうですが、撮影がちょっと早めに終わった日など、みんなとご飯に行ったりすることで“明日からまた頑張ろう”と前を向くことができるんです。なので、今の僕の心を救ってくれている、一番大きな存在は仲間たちかなと思います」

「PJ~航空救難団~」前田拳太郎、自身の心を救う存在は「訓練生キャストの仲間たち」

【プロフィール】
前田拳太郎(まえだ けんたろう)

1999年9月6日生まれ。埼玉県出身。「仮面ライダーリバイス」(テレビ朝日系/2021年)をはじめ、近作にドラマ「君とゆきて咲く~新選組青春録~」(テレビ朝日/24年)、「D&D~医者と刑事の捜査線~/24年」(テレ東系)、「こんなところで裏切り飯 ~嵐を呼ぶ七人の役員~」(日本テレビ系/25年)、劇場アニメ「ふれる。」(24年)などがある。

【番組情報】
木曜ドラマ「PJ ~航空救難団~」

テレビ朝日系
木曜 午後9:00~9:54
※第3話の見逃し配信はこちらから:https://tver.jp/episodes/epvy4fdd8w

「PJ~航空救難団~」前田拳太郎、自身の心を救う存在は「訓練生キャストの仲間たち」

【プレゼント】

「PJ~航空救難団~」前田拳太郎、自身の心を救う存在は「訓練生キャストの仲間たち」

前田拳太郎さんのサイン入り生写真を1名にプレゼント!

TVガイドWeb公式X(@TVGweb)をフォローし、下記の投稿をリポスト。
https://x.com/TVGweb/status/1920675713729831348

【締め切り】2025年6月6日(金)正午

取材・文/片岡聡恵



この記事をシェアする


Copyright © TV Guide. All rights reserved.