江口のりこ「あんぱん」母役に「なんで私?」パン屋奮闘&今田美桜との親子共演を語る2025/05/07 08:15

NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「あんぱん」(月~土曜午前8:00ほか)で、主人公・朝田のぶ(今田美桜)の母・羽多子を演じているのが江口のりこ。家族を支える力強い母を演じながら、現場で感じたこと、役への向き合い方について語ってくれた。
今田が主人公を務める「朝ドラ」第112作の「あんぱん」は、中園ミホさんがアンパンマンを生み出した漫画家・やなせたかしさんをモデルとした柳井嵩(北村匠海)と、嵩の妻・のぶ(今田)の激動の人生を描く。何者でもなかった2人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどり着くまでを描き、生きる喜びが全身から湧いてくるような愛と勇気の物語をおくる。
江口が演じる朝田羽多子は、夫・結太郎(加瀬亮)と3人の娘を支える家庭的な母。夫を尊敬し、子どもたちには平等に接しながら、時代を超えても通じる母の芯の強さと優しさを体現していく。
──今回、主人公・のぶの母親役ですが、羽多子という人物をどんなふうに受け止めていますか?
「まずオファーを受けた時に、どう考えても私は朝ドラのお母さんっぽい感じはないので、なんでだろうと思いました(笑)。羽多子は、たくましくてやさしいお母さんですね。家のことを守りつつも、夫である結太郎さんが言っていた『女子も遠慮せんと大志を抱け』という思いを大事にしていて。娘3人に好きなことがあれば、その道に進めるようにサポートし、いつも後ろから見守っている。そんな感じがしますね」
──第1週で夫・結太郎が亡くなる展開がありました。演じるうえで意識したことはありますか?
「初週の木曜で亡くなってしまって、びっくりしましたね。羽多子としては、もちろん悲しいけれども、まずはそれよりも生活をどうにかしなくてはいけない。小さい子どもが3人いて、悲しむ暇がない。どんな夫婦だったのかというのは、今も想像するところではあるんですが……。というのも物語上、結太郎さんと直接話したのは『出張ご苦労さまでございました』『お気を付けて』『行ってらっしゃい』くらいしかないんですよ。でもきっと、結太郎さんが出張先で羽多子を思いながら手紙を書く時間は、唯一ゆっくりできる時間だったんだろうなと。羽多子にとっても、その手紙を読んでいる時間が、一番豊かな時間だったんだと思います。帰ってきたらきたで、生活にのまれてしまいますし、離れている時間が2人の愛情を強くしていったのかもしれませんね」

──屋村草吉(阿部サダヲ)と一緒にパン屋を始める展開についてはどう感じていますか?
「屋村さんは風来坊なのに、こんなに長い間、朝田家でパンを焼いてくれて。不思議ですよね。でも、屋村さんがいなかったらパン屋はできていないですし、羽多子は屋村さんをすごく大事にしていると思います。パン屋を演じるにあたって指導してくださっているパン職人の竹谷さんという方がいるんですが、竹谷さんが焼いたパンが本当においしいんですよ。今まで味わったことのないような深い味のパンで。それを食べられるのがうれしいですね」
──娘・のぶというキャラクターについて、どんな人物だと思いますか?
「のぶって本当にいい子なんですよね。自分のことだけを考えているのではなく、いつも家族のことを考えていて。なので、自分の子どもでありつつ、羽多子を助けてくれる人という感じもあるんですよ。朝田家はのぶが照らしてくれている気がしますね」
──今田さんと親子役で共演するうえで、大事にしていることはありますか?
「美桜ちゃんは、数年前にドラマでご一緒させていただいて。その時は、私が美桜ちゃんの上司で、彼女の成長を見守るという役どころだったんです。だから、自分の体の中に“今田美桜を見守る”という免疫がもうすでにあるんですね(笑)。とても素直で誠実な方なので、のぶ役にピッタリだなと思いますし。見ているだけで羽多子の気持ちになれるので、美桜ちゃんのお母さん役をやらせてもらえるというのは、すごくうれしいなと思います」

【番組情報】
連続テレビ小説「あんぱん」
NHK総合
月~土曜 午前8:00~8:15 ※土曜は1週間の振り返り
NHK BS・NHK BSプレミアム4K
月~金曜 午前7:30~7:45
文/TVガイドWeb編集部
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