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「PJ ~航空救難団~」で熱血教官・宇佐美誠司を演じる内野聖陽が明かす過酷な撮影2025/04/23

「PJ ~航空救難団~」で熱血教官・宇佐美誠司を演じる内野聖陽が明かす過酷な撮影

テレビ朝日系で4月24日(午後9:00)からスタートする「PJ ~航空救難団~」。航空自衛隊航空救難団に所属する救難員(通称PJ/パラレスキュージャンパー)を育てる救難教育隊の主任教官・宇佐美誠司(内野聖陽)が、PJを目指して超難関の選抜試験を突破してきた7人の訓練生を鍛え上げていく熱い1年間を描くオリジナルドラマだ。

 今回は、訓練生たちに厳しく、型破りな訓練を課すなど教官の中でも異質の存在でありながら、熱く真っすぐな性格で人一倍訓練生のことや救難団のことを考える教官・宇佐美誠司を演じる内野聖陽さんに、過酷な撮影の裏側や共演者とのエピソードなどを聞いた。

――宇佐美についての印象を教えてください。

「暑苦しいぐらい情熱のある変人です。登場の仕方からして面白いですし、食事もコロッケにソースをたくさんかけて『俺はコロッケを食ってんじゃねえ、ソースを食ってんだよ』というセリフがあるくらい変わった男です。でも救難団の生徒たちを卒業させるためにすべての生命力を投入しているようなキャラクターなので、皆さんの心に自然に届くよう日夜奮闘中です」

――実際に演じた感想はいかがですか?

「どんな人物になるのやらですね(笑)。平川監督と宇佐美ってこういうキャラだよねというイメージをぶつけ合いながら見えてきましたが、完全オリジナルのキャラクターなので探りながら演じるという過程を楽しんでいるところです。徐々に面白いキャラクターになるのではと期待感が膨らんでいます。ただうっとうしいと思われる可能性も多分に秘めている役ですね」

「PJ ~航空救難団~」で熱血教官・宇佐美誠司を演じる内野聖陽が明かす過酷な撮影

――クランクインの撮影が過酷だったとお聞ききしました。

「クランクインが雪山のロケから始まったんです。マイナス7℃の吹雪の中を60kgの男性を背負いながらかんじきを履いて歩くのは、新雪に足を取られて大変でしたね。でも、要救助者役の役者さんに、内野さんの背中は安心感があったと褒められました。」 

――訓練生役の共演者の方の印象を教えてください。

「僕と30歳近く離れているので親と子くらいの年齢差がありますし、みんな初々しく、かわいらしいですね。撮影は筋肉痛の日々のようですが、7人の結束力が徐々に生まれて、みんなで励まし合ったりする姿がとてもいい感じですね。」

――訓練生に「ここだけは負けないぞ」という意気込みを教えてください。

「全部負けないです。そのくらいの意気込みでいます。実際負けちゃうかもしれませんが(笑)、『56歳をなめんなよ!』という気持ちでやっています」

――撮影の様子も教えてください。

「ヘリから降りるラぺリング降下や揺れ動く縄ばしごを登ったり、たくさんの装備を着けて潜水をしたりとさまざまな訓練をしなくちゃいけないので、全員に対して体を壊さないように頑張ってほしいと思っています。今回、自分の限界を超えていく若者たちの姿が大事な要素です。心拍数が低い状態からカメラが回っても困るんで、予備運動してアドレナリンが出たところを生け捕りにしてくださいと言っています。『航空救難団の救難員になっていくんだ』という強い気持ちと『役者として大きくなっていきたい』という若者たちのエネルギーがダブって見えるし、自分の未来を開拓していこうという姿は多くの方に共感していただけるのではと思っています」

「PJ ~航空救難団~」で熱血教官・宇佐美誠司を演じる内野聖陽が明かす過酷な撮影

――最もつらかった訓練は何でしょうか

「訓練生役の役者たちによると、潜水訓練は、水深4~5mでいろいろな訓練をするので、一番怖いと言っていますね。また、11mもの高さがある訓練塔からロープ1本で降りるのも最初は怖かったですね。でも、そういう全集中を要する訓練を乗り越えて学生役も教官役も真剣そのもので頑張っています」

――撮影撮場の雰囲気はいかがですか。

「撮影隊のスタッフも救難教育隊の現場は初めて尽くし。私はといえば、出演者を引っ張っていかなければならない立場なので、現場が緩くならないように配慮しています。常に意識を高く持って覇気の高い現場にして行きたいという思いはあります。学生役の若い役者さんたちへの思いは、宇佐美の生徒たちを思う気持ちと通じるところもあり、日々学ばせていただいている現場ですね。」

――自衛隊の全面協力とお聞きしましたが自衛隊の方とお話ししていかがでしたか。

「本来の業務以上の心意気で協力してくださっていて、この出会いに感謝しています。自衛官の方々は、人間として優しさとチャーミングさを持ち合わせている方々ばかりです。基地を視察した折に、訓練生たちにも感動したんですが、それ以上に教官の方々に心洗われる思いでした。厳しい訓練という試練を乗り越えてきた人たちだからでしょうか、人間的にすてきな人たちばかりですね」

「PJ ~航空救難団~」で熱血教官・宇佐美誠司を演じる内野聖陽が明かす過酷な撮影

――一緒に訓練をした感想もお聞かせください。

「以前、映画『252 生存者あり』(08年)でハイパーレスキュー隊の訓練でも肉体訓練をしたのですが、その時は重機を初めいろいろな道具を操って救出する頭脳派集団のようなイメージでした。でも今回はそれ以上に過酷な場所での救助を想定した体を張った訓練ばかりで、航空救難団の身体能力の高さに驚きました。自衛隊の身体能力の高い人たちの中のさらに選抜された集団なので肉体のキレが違うんですよね。そこまで鍛え上げなきゃ人命救助はできないんだと、日々の努力に脱帽しました」

――最後に見どころを教えてください。

「訓練生たちが教官の愛のしごきのもと、育っていく姿を見て元気をもらえるような作品になったらと思っています。コンプライアンスやハラスメントへの問題意識も高まった今の時代ですが、厳しさの中からつかみ取るものって確実にあるよね、っていうようなシンプルで力強いメッセージなればと思っています」

――ありがとうございました。

【番組情報】

「PJ ~航空救難団~」
毎週木曜
午後9:00~9:54
初回は午後9:00~10:00

【プロフィール】

内野 聖陽(うちの せいよう)
1968年9月16日 神奈川県生まれ。AB型。
代表作は大河ドラマ「風林火山」(NHK/07年)や「とんび」(TBS系/13年)、「きのう何食べた?」「テレ東系/19年)。映画「八犬伝」(24年)や映画「アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師」(24年)などに出演。

取材/R・M 文/S・A

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