アニメ「烏は主を選ばない」トークショーに田村睦心ら豪華声優陣が登場！2024/03/22

　NHK総合で4月6日からスタートするアニメ「烏は主を選ばない」のトークショーが、3月17日に東京・渋谷のNHKホールで開催され、主人公・雪哉役の田村睦心をはじめ、若宮役の入野自由、澄尾役の竹内栄治、あせび役の本泉莉奈、浜木綿（はまゆう）役の七海ひろき、真赭の薄（ますほのすすき）役の福原綾香、白珠（しらたま）役の釘宮理恵が登壇した。

　阿部智里氏による人気ファンタジー小説「八咫烏（やたがらす）シリーズ」を原作とする本作は、八咫烏の一族が住まう異世界・山内（やまうち）で美しくも風変わりな若宮に仕えることになった八咫烏の少年・雪哉が、日嗣（ひつぎ）の御子（みこ）の座をめぐる陰謀の渦に巻き込まれていくストーリー。

　会場では、第1話の試写が行われた後、声優を務めたキャスト陣が役をイメージした色鮮やかな衣装で登場した。物語は、宋家の若宮の后（きさき）候補として東西南北の大貴族「四家」の姫たちが桜花宮に移り住むシーンから始まる。家柄や性格、女房との関係性もさまざまな姫を演じた4人が、自身の演じるキャラクターを語った。

　本泉が「あせびは、姉が登殿する予定だったので社会のことをよく知らないんです。私の家は、ほのぼの、おっとりとしています」と紹介すると、七海は「男らしく格好いい」と、演じる浜木綿の人物像を明かした。福原は真赭を「派手で“ザお姫様”ですが、正々堂々としていて、周りをけなしたりはしない芯が通っている女性」と評し、釘宮は「白珠は、名前の通り真珠のように大切に育てられてきて、プレッシャーや緊張感を持ち合わせている姫です」と役への思いを口にした。

　続いてステージではクイズコーナーを実施。冒頭ナレーションを務めているのが「映像の世紀」シリーズ（NHK総合）のナレーションで有名な山根基世アナウンサーであること、エンディングテーマを志方あきこ氏が担当することがクイズ形式で発表されると、会場からは驚きの声が上がった。また、作中に出てくる文（手紙）が大河ドラマでも書道指導を務めている金敷駸房氏の文字をアニメ化していることや、それぞれのキャラクターによって字の癖を変えていることなど、制作の細部に込められているこだわりが明かされた。

　さらに会場には、長束（なつか）役の日野聡、路近（ろこん）役の白熊寛嗣、敦房（あつふさ）役の河西健吾からのビデオメッセージも到着。日野らは、男性ばかりの収録現場で姫たちに会えなかったことを残念がりながらも、入野との仲むつまじい様子を見せた。

　さらに、視聴者からの「自分以外の推しキャラはいますか？」との質問に、釘宮は「私は真赭。ネタバレ禁止なので説明は難しいんですけど、本当に格好いいんです！　心に黒いものがなくて…」と愛を打ち明ける。また、「他のキャラクターを演じられるとしたら誰を演じたいですか？」との質問に対して、七海はどのキャラクターも魅力的と前置きした上で「強いて言うなら雪哉。今まで演じたことがないタイプなので、チャレンジしてみたい」と回答。田村が「イベントなどで機会があったらアフレコをチェンジしてみたい！」と提案すると、観客も拍手で賛成の意を表現した。

　そして、原作者の阿部氏からメッセージが届き、「作者がこんなことを言うのもなんですが、八咫烏シリーズは、物語の性根がひねくれまくっている自覚がございます。作品のテーマにしっかりと向き合ってくれた京極（義昭）監督をはじめ、力を尽くしてくれた方々に対して深く感謝いたします。原作は小説です。毎度申し上げていることですが、私は読書体験によって構築された読者さんの解釈、それぞれのイメージに間違いなど存在しないと考えています。すべてが正解であり、尊いものです。今回新しいイメージとして生まれたアニメを見てくださった皆さまにとって、少しでも面白いと思っていただける形になっていますように心より祈っております」と田村が代読すると、会場からは大きな拍手が沸き起こった。入野は「阿部先生は、この作品を生み出すために生まれてきたんじゃないかと思えるぐらいの熱量と愛情が深い方です。ぜひ放送を楽しみにしてください」とコメント。

　最後に、田村が「原作を読んでいると、心情がすごく細やかで、結構胸を締め付けられるようなシーンもいっぱいあって大好きなんですが、そういうのもちゃんと現れていると思います。設定が難しいので、新規のお客さまを獲得することは大変かと思いますが、ご友人やご家族とかにお薦めしていただいて、応援していただけるとうれしいです」と呼びかけた。