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「ブギウギ」で林部長を演じる橋本じゅん「気骨の精神を持つために、キックボクシングに通い始めました」2023/10/31

「ブギウギ」で林部長を演じる橋本じゅん「気骨の精神を持つために、キックボクシングに通い始めました」

 10月2日からNHK総合ほかでスタートした連続テレビ小説「ブギウギ」。大正の終わりごろ、大阪の下町にある小さな銭湯の看板娘で、歌って踊るのが大好きな天真らんまんな女の子・花田鈴子が小学校を卒業し歌劇団に入団。さまざまな困難に見舞われながらも大スター歌手への階段を駆け上がっていく物語だ。そんなヒロイン・スズ子(趣里)が所属する梅丸少女歌劇団(USK)の音楽部長・林嶽男役の橋本じゅんが、役柄への思いや作品の見どころを語った。

 東京制作の朝ドラ「ひらり」(1992年)でデビューし、「当時は20代で、神戸出身の自分としては、東京に負けないようにと意地を張って、普段は言わないのに『でんねん!』『まんねん!』と関西ことばを“盛って”話していました(笑)」という橋本は、本作への出演が決まり「それから30年以上、大阪制作の朝ドラからのオファーを待って、待って、待ちくたびれるほどだったので、とてもうれしかったです」とコメント。

 役を演じるにあたって意識したことを問われると「今回は『気骨を持って挑もう』というテーマで取り組んでいます。台本を読み込み撮影も進んでいく中で、林部長の中に東京に対する(才能への)嫉妬と憧れが生まれます。具体的なセリフとしては台本にないのですが、東京から新しいもの、良いものが来ることを実感しながら、それでも『大阪が一番。負けてたまるか』という気骨の精神が強くなっていきます。なので、気骨の精神を自分が持つために、キックボクシングのジムに通い始めました。とてもきつくて毎回泣きそうになりながらも、気骨のある林部長を体現するために続けています。劇団員たちとのシーンは、私のままで演じている部分が大きいと思います。私も舞台人ですし、実際に今大学の舞台芸術学科で教員として学生に教えています。普段から若い感覚を持った方たちの指導をしているので、今回の林部長は自分と似ている部分も多いと思います。劇団員たちのステージを見守るシーンも、私自身が劇団を作っていた経験があったので、何か特別な役づくりをしたということもあまりありませんでした」と語った。

「ブギウギ」で林部長を演じる橋本じゅん「気骨の精神を持つために、キックボクシングに通い始めました」

 撮影現場の雰囲気については「林部長がいるシーンでは女性キャストの方々が多く、皆さんがキャッキャと言っている様子を楽しそうだなと見ていました。なるべく皆さんの雰囲気の邪魔にならないように意識しています。それは普段の林部長と同じで、できるだけ彼女たちを見守る存在でいるということですね。朝ドラの現場は手づくり感があります。キャストとスタッフで、ああしよう、こうしようと相談して、みんなで一つのものを作り上げているという感じがしました。これが久しぶりに感じる朝ドラの雰囲気なのだなと思いました」と振り返った。

「ブギウギ」で林部長を演じる橋本じゅん「気骨の精神を持つために、キックボクシングに通い始めました」

 最後に、視聴者に向けて「劇団の少女たちが成長していく様子を視聴者の皆さんに見ていただきたいです。人が生まれ持ったものは簡単に変わるものではないと思います。しかし、こんな意外性を持って大きくなっていくのかという彼女たちの成長が、皆さんの応援歌になればいいなと思います。きっと、ここまで撮影が進んで、私が彼女たちを育ててきたという感情になっているのだと思います。林部長が育てた少女たちが、こんなふうになるなんて誰が想像できたでしょうか。彼女たちの簡単には諦めない『しなやかな粘り腰』の精神が、視聴者の皆さんに伝わればいいなと思っています」と呼び掛けた。

【番組情報】

連続テレビ小説「ブギウギ」
NHK総合
月~土曜 午前8:00~8:15ほか ※土曜は1週間の振り返り
NHK BSプレミアム・NHK BS4K
月〜金曜 午前7:30〜7:45ほか

NHK担当/kizuka



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