岩田剛典主演「崖っぷちホテル！」福井雄太プロデューサーインタビュー「“あなたのために命を懸けます”って思えたら、僕は幸せです」2018/05/02

“あなたのために命を懸けます”って思えたら、僕は幸せです

──最後に、主演の方に求めることを一つ挙げるとするなら、どのようなことでしょうか。

「そうですね…おこがましい言い方かもしれないですが、僕たちは、共に一番作品を愛する人でいたいなって思っています。作品が生まれたその日から、最終話が放送されてなくなるその日まで――『誰よりもこの作品が好きだ』って胸を張って言える気持ちを持ってくれたら、それ以上のことはないですね。そう思っていただけるように僕はプライドを持って作っていき、演じる方にとっては信じて突き進んでいただくっていう、そんなキャッチボールができていれば、いいものができるんじゃないかなって思います。主演の方が本当に一生懸命に作品を愛してくださっている姿を見ることができたら、僕はその人が大好きになってしまいます。“あなたのために命を懸けます”って思えるので。どんなに寝なくたって構わない、この人を幸せにするんだ、って思えたら、僕は幸せですね」

──岩田さんは、福井さんの思いを受け取ってくれていますか？

「もちろんです。本当に大変なスケジュールの中でも、毎回ばっちりせりふを覚えて撮影に臨んでくださっています。その上この作品を良くするためにたくさんのことを考えてくれていて、感謝の気持ちでいっぱいです。岩田さんと一緒にお仕事できて楽しいですね。僕は幸せ者です！」

　第1話の終盤。宇海と「ホテルグランデ・インヴルサ」の従業員が一堂に会し、佐那が宇海に「一緒に働いてください」と願い出ると、宇海は「またこの場所が夢の場所になれたとしたら、それはこのホテル名の通り最高の大逆転です」とわくわくした表情で佐那の申し出を受け入れました。グランデ＝大、インヴルサ＝逆転、という意味を持つこのホテルに、これからどのような変化が巻き起こるのか。そのきっかけとなるのはおそらく、小さなことの積み重ねなのではないかなと思います。やりたい放題だったホテルの従業員が一つ一つ何かを見つけていく姿を見ながら、自分の心に宿る小さな気持ちの揺れに、そっと目を向けてみてください。最高の大逆転を起こせる自分に、いつかなれているかもしれません。