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高山一実×豆原一成×山之内すず「必死さみたいなものを面白おかしく捉えてほしい」――「超人間要塞ヒロシ戦記」インタビュー2023/02/10

高山一実×豆原一成×山之内すず「必死さみたいなものを面白おかしく捉えてほしい」――「超人間要塞ヒロシ戦記」インタビュー

 まつだこうたさん、大間九郎さんによる同名漫画を原作とする夜ドラ「超人間要塞ヒロシ戦記」(NHK総合)が、2月13日からスタートします。一見普通の青年に見える田中ヒロシと、母星を失い地球にやって来たスカベリア姫国の人々、女子大生の雅しずかが繰り広げる新感覚のラブコメディー。

 ヒロシの真の姿は、人の姿をした要塞戦艦“緋炉詩”。中ではスカベリア姫国の人が暮らし、その動きの一つ一つはスカベリア人が操縦することによって生み出されているのです。そんな緋炉詩をコントロールする、アケミ・バルドー役を務めるのは、NHKドラマ初主演の高山一実さん。ヒロシとして生活する人型要塞戦艦 “緋炉詩”をJO1・豆原一成さん、ヒロシに思いを寄せる女子大生・しずかを山之内すずさんが演じます。

 外の世界は恋の物語、中の世界は真剣な国家の物語…という不思議な本作で共演する、高山さん、豆原さん、山之内さんの3人に、本作の見どころや役に対する思い、お互いの印象などを語っていただきました!

──ドラマへの出演が決まった時の心境をお聞かせください。

高山 「主演というお話を聞いて、ありがたい気持ちと不安な気持ちが半々でした。スタッフの方にもその気持ちをお話させていただいたら『できることはしますので、楽しんでやってください』と後押ししてくださって、すごく優しい人たちだなと感動して。とにかく頑張るしかないと思いました」

豆原 「去年の夏ぐらいに教えてもらったのですが、僕は演技をすることが大好きなのですごくうれしかったです。ただ、ヒロシは人型要塞戦艦で、その中で暮らしている人がいると聞いた時は何も想像がつかなくて。それからは、作品を作り上げることを考えて頑張ろうという思いでやっています」

山之内 「私もこのタイトルを言われた時に『どんな話なんだろう』と思って。原作を読ませていただいたら『めちゃめちゃおもろいやん』って思いました(笑)。恋をする役が初めてだったので、上手に表現できるのかなという思いもあったんですけど、何よりも原作を読んでからワクワクが止まらず、今もワクワクしたまま撮影しています」

高山一実×豆原一成×山之内すず「必死さみたいなものを面白おかしく捉えてほしい」――「超人間要塞ヒロシ戦記」インタビュー

——それぞれが違う立場の個性的な役ですが、役として見ている世界をどのように感じていますか?

高山 「私が演じるアケミはヒロシの中にいるスカベリア人で、スカベリアの大変さを背負って生きている人です。アケミは常に緊張が走っている世界で生きているから笑わないんです。本当に大変だなと思います」

豆原 「僕が演じるヒロシは、スカベリア人が動かしている要塞なので感情はないんです。中のクルーの皆さんが思ったことや感じたことが青年・ヒロシの姿から表れるので、僕は戦機ヒロシとして、クルーの皆さんの気持ちを体を通して出していくのが役割だと思っています」

山之内 「しずかはヒロシの世界を想像することもない普通の女の子なんですけど、ただ運命に憧れているというわけではなく、運命という重圧を背負っている不思議な子です。『ご先祖さまはみんな運命の人と出会っているのに私は…』という焦りを感じている子で。だからこそ盲目になってしまう部分もあったりします。しずかはしずかなりに自分の思う役割を全うしようと頑張っていて、話が進めば進むほどいとおしくなるような子なのかなと思っています」

高山一実×豆原一成×山之内すず「必死さみたいなものを面白おかしく捉えてほしい」――「超人間要塞ヒロシ戦記」インタビュー

——ヒロシのロボットのような動きはどのように作り上げましたか?

豆原 「とにかく、首一つ動かすのにも中の人たちが頑張って動かしてくれているのを意識していますね。自分で考えて現場に入って、監督さんからのアドバイスも聞きながら、探りつつ演じている感じです。日常では絶対にしない動きをしたり、ちょっと胸を張ったり。普段から意識しているので、姿勢がちょっと良くなりました(笑)。ギリギリの体勢をしたり、ブルブル震えてみたりだとかはダンスと通ずるものがあって、自分としてはそういうものをドラマでできるのがうれしかったです」

山之内 「本当に基礎スキルがないとできない動きだらけですごいですよ。撮影現場で見ていても『どうやったらそんな動きができるんだろう』って。本当に人がまねできない動きをされるので、ダンスの経験がすごく生きている役柄だと思います」

豆原 「でも、それを見て笑ってたんですよ(笑)」

山之内 「いや、すごすぎて! 豆原さんにしかできない動きなので、すごいなと感心しています」

——しずかは、そんなヒロシに恋をする役です。

山之内 「しずかはすごくピュアな子なので、そういうところも含めてヒロシくんのことを目で追っちゃうんだと思います」

高山一実×豆原一成×山之内すず「必死さみたいなものを面白おかしく捉えてほしい」――「超人間要塞ヒロシ戦記」インタビュー

——アケミはヒロシを操縦するクルーの艦長。独特の世界観ですよね。

高山 「最初の艦長は(斎藤)工さんだったんですけど、どこからどう見ても艦長でしかなくて。カメラが回っていない時も、クルーの皆さんを気にかけて話しかけたりされていました。その空気作りを私自身も吸収して頑張りたいなと思いました。女性の軍人という役が難しいと悩んでいたら、大東(駿介)さんが『エヴァンゲリオンのこの映像を見たらいいよ』と具体的に教えてくださったり、周りの方々に助けていただいています。アケミは回を重ねていくごとに軍人らしさが出た方がいいと思うので、声を少し低めに出すことを最近は心掛けています」

——皆さん初共演ですが、それぞれの印象はいかがですか?

山之内 「高山さんとは一緒のシーンを撮影することがほとんどないんですけど、この間、セットと衣装を着ている姿を見てワクワクしました」

高山 「撮影現場の雰囲気も全然違いそうですね。しずかちゃんたちは一緒にいるけどどうですか?」

山之内 「豆原さんは、休みの日に何をしているか聞いたらずっと寝ているって言うので意外でした。『メンバーしか友達いないから』って」

豆原 「本当なんですよ」

山之内 「アーティストとしての豆原さんと、普段の少しおっとりふわっとした豆原さんと、ヒロシでいる時の感じと、全部が違って毎日楽しくご一緒させていただいています」

——最後に見どころを教えてください。

高山 「セットの世界観を本当にかわいく作っていただいていて、そこにも注目してほしいです。私たちのシーンは『本気で国のために戦っているんだと思って演じてくれ』と言われていて、コミカルになりそうなシーンでもコミカルさをそぎ落として演じているので、その必死さみたいなものを面白おかしく捉えてほしいなと思います」

豆原 「ヒロシの“間”を楽しんでいただきたいですね。しずかちゃんから言われたことに、中のスカベリアの人たちが1回考えて言葉を発することが多いので、僕はじっと止まっていたり。ぎこちない笑顔とか、僕自身あまりしたことがないような表情が見られると思います」

山之内 「しずかが見ている世界と、ヒロシの中の世界の緊張感のギャップは面白い部分だと思います。ヒロシから見たら、しずかは危害を及ぼすかもしれない危ない相手で、だけどアケミはしずかの優しさに気付く面もあって。その中での葛藤も意外と深くて、ただコミカルで面白いだけではなく考えさせられる部分もたくさんあるのかなと思うので、見てくださっている方、一人一人の解釈で楽しんでいただける部分なのかなと思います」

高山一実×豆原一成×山之内すず「必死さみたいなものを面白おかしく捉えてほしい」――「超人間要塞ヒロシ戦記」インタビュー

第1話(2月13日放送)あらすじ

高山一実×豆原一成×山之内すず「必死さみたいなものを面白おかしく捉えてほしい」――「超人間要塞ヒロシ戦記」インタビュー

 いつか運命の人に出会いたい。そう思い毎日を過ごすしずかは、友人と待ち合わせていた図書館で事故に遭う。その時、彼女を救ったのは謎の青年・ヒロシだった。同じ頃、スカベリア姫国では作戦“TMオペレーション”実行のため、艦長のトオル・マキシム(斎藤)と副艦長のアケミ・バルドーが、ハジメ大統領(吹越満)や政治家を説き伏せ、艦をある場所へと向かわせていた…。

【番組情報】

夜ドラ「超人間要塞ヒロシ戦記」
2月13日スタート
NHK総合
月~木曜 午後10:45~11:00

NHK担当



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