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堀田真由が3代将軍・徳川家光に!「間違いなく、自分にとって代表作になるだろうと確信しています」──「大奥」インタビュー2023/01/13

堀田真由が3代将軍・徳川家光に!「間違いなく、自分にとって代表作になるだろうと確信しています」──「大奥」インタビュー

 1月10日からスタートしたドラマ10「大奥」(NHK総合)。よしながふみさんによる同名漫画を原作に、3代将軍・徳川家光の時代から幕末・大政奉還に至るまで、男女が逆転した江戸パラレルワールドを描きます。

 17日放送の第2回からは“男女逆転・大奥”の始まりとなる「3代・徳川家光×万里小路有功編」がスタート。家光の死を偽装するために3代将軍・家光として据えられる千恵役に堀田真由さん、春日局の策略によって還俗させられる公家出身の美しき僧・万里小路有功を福士蒼汰さんが演じます。

 今回は堀田さんにインタビューを敢行し、役作りの上での苦労や収録中のエピソード、家光編の見どころなどを伺いました!

──まず、徳川家光役が決まった時の心境をお聞かせください。

「家光編は“男女逆転大奥”の始まりでもあるので、しっかりプレッシャーを感じつつも収録が楽しみでした。家光の心の機微を丁寧に表現しないといけないですし、今まであまり演じたことのない、喜怒哀楽が激しい挑戦的な役どころを託していただいてうれしいです」

──“男女逆転大奥”という世界観についてどう思われましたか?

「将軍は女性なのに、本当の歴史上の出来事が描かれていることが面白いと思いました。私が演じる家光だったら、参勤交代や田畑の売買禁止、鎖国などあって、セリフでも出てくるんです。男女逆転ではありますけど、日本の歴史に触れることを楽しいと思ってもらえるきっかけになればいいなと思います」

堀田真由が3代将軍・徳川家光に!「間違いなく、自分にとって代表作になるだろうと確信しています」──「大奥」インタビュー

──原作や、これまでに映像化されている「大奥」をご覧になったことはありましたか?

「映画とドラマは元々拝見していました。今回出演するにあたって漫画を読みましたし、映画とドラマももう一度見ようとしたんですが、途中でやめたんです。というのも、原作が同じとはいえ、表現の仕方が10年前と今では時代と共に変わるものだと思ったので、今は台本と原作だけを大事にしながら演じています」

──女将軍という難しい役どころを演じるにあたって、どのように役作りをされたのでしょうか?

「撮影に入る前に、基本的な男性の所作は教えていただきました。ヘアメークをしていただいている時はわざと足を開いたりして、気持ちを作っています」

──何か参考にされた作品などありましたか?

「出演していた大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で、男性の方々の所作を目の当たりにしていたので、“立つ時は手をつかない”など細かい部分まで参考にさせていただいています。刀を抜く時や、人に刀を向けた時の男性側の心理も、今回の『大奥』で感じ取ることができました」

──男性側の心理といえば、本作では上座に座って指図するシーンもありますよね。

「監督に毎回『もっと自由にやっちゃってください!』と言われるんですが、やっぱりどこか抑えてしまう癖があって、なかなか横柄な態度が取れないんです(笑)」

堀田真由が3代将軍・徳川家光に!「間違いなく、自分にとって代表作になるだろうと確信しています」──「大奥」インタビュー

──ほかにも、将軍を演じる上で難しさを感じる部分はありますか?

「芝居をしていると“間”が怖くなるんですが、上様を演じる上では『“変な間”をもっといっぱい作ってください』と言われているので、普段と違う間の作り方というのが少し難しいですね。『今のはさすがに長かったかな…』と不安になることもありますが、焦らず自由に演じています」

──家光を演じる上で、気をつけていることや意識していることはありますか?

「ドラマの収録は時系列に沿って進めることができないので、撮影するシーンの前後で家光にどんなことが起こっていたのかをよく把握してから撮影に臨むようにしています。マイナスな要素が多かった家光という人間が、誰と出会って、どう心が動いて変化していったのかを丁寧に表現したいと思っています」

──ちなみに、ご自身と家光の共通点はありますか?

「あまりないかもしれないです…。家光は突発的に、怒りのメーターが一気にゼロから100に振れるような方なのですが、私自身はあまり怒ることがないんです」

──堀田さんと家光は真逆のキャラクターということですね!

「違いすぎて、体調がおかしくなるぐらい追い込まれています(笑)。私は普段、切り替えができるタイプで役を引きずることはなかったのですが、今回は日常生活の中でもかなり支障が出ていますね」

──それは大変そうです…。

「家光は、心で思っていることと言葉に出ることがずっと真逆の人なんです。実は本番の時に、泣いてはいけないシーンですごく涙を流してしまって。きっと家光は心では泣いているので、心情としては合っているんですけどね…。心で思っていることと、ちぐはぐなことをしないといけないので難しいです」

堀田真由が3代将軍・徳川家光に!「間違いなく、自分にとって代表作になるだろうと確信しています」──「大奥」インタビュー

──本作には原作ファンの方もたくさんいらっしゃると思いますが、どんな部分を大事に演じようと思われていますか?

「原作者のよしながふみさんにお会いした際に『家光役は難しいけど楽しくない?』と話しかけてくださって。本当にその通りで難しいんですが、心に傷がある者同士の家光と有功が出会って生まれる感情というものは、人間の本質的な部分も揺さぶられるエピソードになっていると思うので、“家光を演じるのは難しい”とがんじがらめにならず、感覚を大事に演じようと思っています」

──家光が変わっていくきっかけとなる存在の有功ですが、どのような人物だと捉えていらっしゃいますか?

「上様を優しく包み込んでくださる、家光にとっては本当にかけがえのない存在になる人物です。有功は完璧な人間に見えるのですが、表面上だけでは分からない弱い部分というのが作品の中でも出てくるので、家光とともにうまく表現できたらいいなと思っています」

堀田真由が3代将軍・徳川家光に!「間違いなく、自分にとって代表作になるだろうと確信しています」──「大奥」インタビュー

──心を通わせていく有功との印象的なシーンがあれば教えてください。

「家光が、有功の顔を扇子で何度もたたくという2人の出会いのシーンですね。誰にも興味を示さなかった家光が、なぜ有功に対して少し引っ掛かりを持ったのかを表現する大切なシーンだったので、丁寧に描きたいということを福士さんや監督と話しながら進めていきました」

──具体的にはどんなことを話して収録されたのでしょうか?

「私が何度顔をたたいても怖く見えないし、流れが一緒になってしまって『どうしよう…』と悩んでいた時、常に横にいてくださった福士さんが『たたく時に少し強弱をつけた方がいいかもしれないね』とアドバイスしてくださって。押し付けるのではなく、優しく助け船を出してくださるので本当にありがたいです」

──家光を支える有功と、福士さんの存在が重なるような気がします。では、春日局を演じる斉藤由貴さんの印象はいかがでしょうか。

「あるシーンでのセリフ回しが、見ていてすごく怖くて『本当に春日局がいる!』と感じました。実際の斉藤さんはとても優しくて、先日も収録の合間に卵かけご飯の話をしてくれました(笑)。普段はチャーミングでかわいらしい方なんですが、撮影に入ると急にスイッチが入って、もうそこには春日局の姿しかないんですよね。ご一緒できて本当に光栄です」

──最後に、家光編での見どころを教えてください!

「家光編は着物が特に奇麗で、他の将軍よりも扮装(ふんそう)替えも多いので、目からも楽しんでいただけるのではないかと思います。間違いなく、自分にとって代表作になるだろうと確信しているので、多くの方に見ていただきたいです」

──ありがとうございました!

堀田真由が3代将軍・徳川家光に!「間違いなく、自分にとって代表作になるだろうと確信しています」──「大奥」インタビュー
堀田真由が3代将軍・徳川家光に!「間違いなく、自分にとって代表作になるだろうと確信しています」──「大奥」インタビュー
堀田真由が3代将軍・徳川家光に!「間違いなく、自分にとって代表作になるだろうと確信しています」──「大奥」インタビュー

第2回(1月17日放送)あらすじ

堀田真由が3代将軍・徳川家光に!「間違いなく、自分にとって代表作になるだろうと確信しています」──「大奥」インタビュー

 謎の奇病「赤面疱瘡(あかづらほうそう)」がはやり始めた頃、3代将軍・徳川家光が死去。家光の乳母である春日局は、将軍の死を隠そうと、実の息子である稲葉正勝(眞島秀和)にあることを告げる。その6年後、美しき僧・万里小路有功は、継目祝いで訪れた江戸城で、春日局から無理やり還俗を迫られ大奥入りをすることに。有功がそこで出会った将軍・家光は、なんと少女であった…。

【番組情報】

ドラマ10「大奥」
NHK総合
火曜 午後10:00~10:45

NHK担当・M ヘア&メーク/小笹博美 kozasa hiromi



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