Feature 特集

森崎博之、TEAM NACSは“ここから始まった”──初の東京公演が結成25周年記念の映像作品として生まれ変わる!2022/02/16

森崎博之(TEAM NACS)/CULTURE INTERVIEW

 演劇ユニット・TEAM NACSの結成25周年最終プロジェクトは、彼らの初東京公演が実現した2004年上演の舞台「LOOSER~失い続けてしまうアルバム」の映像化。リーダーの森崎博之に、本作についての思いを聞いた。

── 04年に上演された「LOOSER」が映像作品になると聞いて、驚きました。

「僕らの所属事務所であるオフィスキューと、アミューズが初めて一緒にやることになったのが『LOOSER』の東京公演なんです。いわば、今のTEAM NACSのスタートにあたるこの作品を、結成25周年の締めくくりにやろうと事務所の1人が提案してくれまして。メンバーではないですよ。あの人たちは、そんなこと言いませんから(笑)」

── 当時は“東京地方公演”とおっしゃっていましたよね。

「そんなことを言っていましたね。やっぱり、東京でやるのが怖かったんです。僕らはライバルのあまりいない北海道でやっていた“こそこそグループ”でしたから(笑)。プレッシャーから解放されたくて、『修学旅行気分でディズニーランドに寄って帰ります』なんて言っていたんです(笑)」

── チケットは完売。追加公演が出るほどの大盛況でした。

「初日のカーテンコールで、人生初のスタンディングオベーションを経験して、僕はボロボロ泣いたんです。楽屋に戻ったら、オフィスキューの伊藤亜由美社長が僕と同じ顔をして待っていて、最初で最後のハグをしましたから。メンバーとはそれまでもそれからもずっとやってきたけど、『LOOSER』は社長と一緒に作った舞台だという思いが強いです。TEAM NACSの形がしっかり確立できた作品なので、やっぱり“ここから始まった”という思いはあります」

── パワフルで熱い作品がどう生まれ変わるか楽しみです。

「04年と同じだと思わないでくださいね! 脚本家の田中眞一さんと木村ひさし監督の新解釈を加えた22年版です。“ニコール・キッドマン主演の映画『ドッグヴィル』みたいな感じです”とスタッフから説明があったのですが、僕らが得意な、お客さんに委ねてイマジネーションで脳内補完していただく作品になると思います」

── あらためて結成25周年を振り返ってみていかがですか?

「本公演『マスターピース』で全国ツアーの全日程を完走できたのはもう、奇跡ですよね。それからWOWOWとのプロジェクト『がんばれ!TEAM NACS』の撮影は、“これは何を撮っているんだろう?”と首をかしげ続けた数日間でした。…結果、我々主演の連続ドラマだったんですよね?(笑)。知らない間に映画にまでなって。“この日は東京です”と言われて行ってみたら、いきなり舞台あいさつをお願いしますということになって、ハテナだらけでしたよ(笑)」

── 森崎さんご自身も50歳という節目を迎えられました。

「50歳はもっと動けないイメージがあったのですが、まだまだ若々しくいられそうだなと。今、人生で一番乗っているんじゃないかと思うくらいです!」

── あらためて森崎さんにとって、TEAM NACSの舞台とはどんなものですか?

「大切な場所。これがなくなったらTEAM NACSじゃなくて『ハナタレナックス』です(笑)。TEAM NACSを名乗るからには舞台の上にいないとダメだなと。僕らのファンの方々は寛大で、本公演が3年に1度というスパンになることを許してくれているので、皆さんに甘えながら、これからも続けていきたいと思っています」

【MY『もう一度観たい』STAGE】

かつて佐々木蔵之介さんが在籍されていた劇団「惑星ピスタチオ」の名作、「破壊ランナー」です。TEAM NACSはこの作品に相当、影響を受けました。初めて見た時には「こんな面白いことができるの!?」と悔しさを感じたのと同時に、「こういうことがやりたかったんだ!」と興奮しました。演劇の可能性を広げた素晴らしい作品だと思います。

僕は舞台の上なら戦闘機や潜水艦、戦車をも表現できると考えていたので、パワーマイムにどれだけ勇気をもらったか。目で見ているものだけではなくて、お客さんの頭の中でイメージと合わさって完成するのが演劇なんですよ。僕が唯一、自分からサインをもらったのが、惑星ピスタチオの作・演出家の西田シャトナーさんです。札幌の劇場で出待ちして、「サインください!」とお願いしました(笑)。

【プロフィール】

森崎博之(もりさき ひろゆき) 
1971年11月14日、北海道生まれ。さそり座。O型。演劇ユニット「TEAM NACS」のリーダー。「あぐり王国北海道NEXT」(HBC)、「ハナタレナックス」(HTB)などにレギュラー出演。TEAM NACS結成25周年×WOWOW開局35周年記念プロジェクト「がんばれ!TEAM NACS」のBlu-ray&DVDが発売中。

【作品情報】

TEAM NACS 結成25周年記念作品「LOOSER 2022」 
3月6日~配信 ※アーカイブは3月13日まで

2004年に上演され、TEAM NACS初の東京公演が実現した舞台「LOOSER~失い続けてしまうアルバム」の内容を元に映像化。監督・木村ひさし、脚本・田中眞一で、“舞台でもドラマでもない”完全オリジナル映像を配信・劇場上映する、TEAM NACS結成25周年の最終プロジェクト。

ThankCUE会員、CUE FAN MOBILE会員、アミュモバ会員向けの限定視聴チケットは配信サービス「LIVESHIP」にて、一般視聴チケットは配信サービス「GLOBE CODING」にて購入・視聴可能。

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取材・文/石本真樹 撮影/須田卓馬 
ヘア&メーク/白石義人 スタイリング/小林洋治郎(Yolken) 衣装協力/BARENA、08circus



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