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宮野真守◆「自己プロデュースすることが大事だと考えています」2019/07/10

宮野真守◆「自己プロデュースすることが大事だと考えています」

人気声優が登場するTVガイドの人気連載「恋するVoice!」がインターネットTVガイドでもスタート。今回は、イルミネーション・エンターテインメントがおくる大ヒットアニメーション映画の最新作「ペット2」に出演する宮野真守。前作「ペット」では、小さな生き物を見ると食欲が抑えられない鷹・タイベリアスを演じていたが、今回、宮野が演じるのは悪徳サーカス団の団長・セルゲイ。手段を選ばず、自分の利益になることを推し進めていく人物だ。作品の魅力をはじめ、共演の梶裕貴らとの交流、そして自身のペットとのエピソードに至るまで、じっくり話を聞いた。

宮野真守◆「自己プロデュースすることが大事だと考えています」

──「ペット2」の出演が決まった感想は?

「非常にうれしかったですね。前作に出てきたキャラクターが今回出ないという情報は入っていたので、あっ、もしかしたら、じゃ、『ペット2』には参加できないのかなと不安に思っていたら、別のキャラクターでの出演で! イルミネーション作品は本当に数多く出演させていただいていて、そのたびに全然違う役をやらせていただいているので、その中で今までにないアプローチができればいいなと思いました。原音がロシアなまりだったので、片言の英語でしゃべっているような雰囲気も出せたらいいなっていう相談を音響監督からしていただき、原音の雰囲気も大事にしたダミ声っぽい感じになりました。セルゲイの個性を僕の声でも出せたら良いなと思って臨んでいます」

──演じてみてどうでしたか?

「普段使わないような声を使っているので、消耗は激しかったです。ダミ声は結構喉を痛めるんです。なので、体力勝負ではありました(笑)」

──バナナマンさん(主人公・マックス役の設楽統と相棒・デューク役の日村勇紀)とは別撮りだったそうですね。

「はい。でも僕はバナナマンさんが収録された声を聞きながらお芝居をすることができて、お二人の演技は本当に素晴らしいなと思いました。特にマックス、デュークという役柄が…これは褒め言葉のつもりで言うんですけどピッタリというかそっくりというか(笑)。見た目からしてもう、お二人の声しか当てはまらないんじゃないかっていうぐらいにピッタリで、さらには聡明なマックスと、勢いのデュークというその立ち位置みたいなものも非常にマッチしていて、何の違和感もなく…。マックスとデュークがバナナマンさんに見えてきたほどです(笑)。ただ、僕が演じるセルゲイが本当に生き物を足蹴にするような男で…。“いや、もう、ひどいことしてごめんなさい!”という感じです(笑)」

──モルモットのノーマン役の梶裕貴さんとも前作に引き続いての共演ですね。

「梶くんとは告知番組に出演した時に、また一緒に作品に参加できる喜びを分かち合いました。あとは、ノーマンが前回の立ち位置とは若干違っていたので『ちょっとノーマン、今回は賢くなってるんじゃないの?』って言ってみたり(笑)。ノーマンの変化を感じながらの演技だったと思うんですけど、すごくすてきでした」

──注目してほしいシーンはどこでしょうか?

宮野真守◆「自己プロデュースすることが大事だと考えています」

「マックスやデュークらのシーンもちろんですが、ウサギのスノーボールが出ているシーンがとても印象的。“スノーボールが出ていると何て安心するんだろう”と感じました。説得力と存在感がすさまじいなと。スノーボール自体のキャラクターも非常に面白くて個性が爆発しているんですけど、それはやはり中尾隆聖さんの声の力が大きいと思うんです。こういうお芝居ができるようになりたいなと声優として思うし、こういった安心感のある表現には誰もが虜(とりこ)にされるというか…。スノーボールがスーパーヒーローになりきって歌っているところとかすごくかわいかったです。『タッタッタター♪』って(笑)」

──タイトルにちなんで、宮野さんご自身の「ペット」との思い出を教えていただけますか?

「実家でオスのダックスフントを飼っていました。名前は僕が演じた『キングダム ハーツ』のキャラクターから取って『リク』。実は僕がリクに芸を教える担当をやっていたんですよ、それも勝手に(笑)。僕が教えたもので一番うれしかったのが、僕が『バーン』って言うと、リクがひっくり返っておなかを見せるという芸。できたらおやつやえさをあげるんですが、だんだん慣れてくるとおやつやえさを見せるだけでおなかを見せるようになっちゃって(笑)。『いや、おやつ欲しいのは分かるけど!』って一度戻して、もう一度『バーン』って言うと、リクもしぶしぶそれに付き合って…(笑)。あれはかわいかったな」

──声優以外の活動としてテレビ番組にも出演されていますが、どのような思いで出演されていますか?

「素晴らしい先輩たちがたくさんいるので、自分が背負って立つという思いはないのですが、自分が大好きな声優という業界が、僕の活動で豊かになればいいなとは思っています。でも、自分が商品としてこれからどう生きていくのかという思いの方がさらに強いですね。声優として声を出すのも、結局は宮野真守がどう表現していくかということなので、自己プロデュースをすることが大事だと考えています」

──芸能界の方との交流はありますか?

「ありがたいことに、『おげんさんといっしょ』(2017・18年/NHK)で共演した星野源さんにはよくしていただいて、ご飯とかもよくご一緒に! あとは、『劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season月』(17~18年)でご一緒した早乙女太一さんや福士蒼汰さんとも食事に行きます。声優業界でいうと、梶くんとは去年、サッカーワールドカップのコロンビア戦を見ました。梶くんの家で! 一緒にピザを食べて…あの試合は日本が勝ったから楽しかったですね」

──もし「ペット3」が公開されたらどんな役柄で出たいですか?

宮野真守◆「自己プロデュースすることが大事だと考えています」

「ある番組でハリネズミに会えたんですが、すごくかわいくて! ハリネズミを飼ってみたくなったので、ハリネズミ役とかどうでしょう(笑)。まぁ、僕が演じるハリネズミですから、おとなしくはなりそうもないですけど。ちょっとやんちゃなハリネズミを演じられたら楽しいかもしれません」

──最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

「また新たなチャレンジをさせていただきましたので、僕を知っている方でもまた驚いてくださるんじゃないかと思います。“これ宮野がやってるの!?”って(笑)。それぐらい自分でも面白いアプローチができたなと思うので、ぜひ劇場でご覧になっていただきたいです。また、作品自体に大事なメッセージが詰まっていますので、ペットたちを応援しながら、それを受け取っていただければと思います」

宮野真守◆「自己プロデュースすることが大事だと考えています」

【作品情報】 

宮野真守◆「自己プロデュースすることが大事だと考えています」

「ペット2」
7月26日全国ロードショー
大ヒットアニメーション映画の最新作。犬のマックス(声・設楽統)は飼い主のケイティ(声・佐藤栞里)の子ども・リアムを心配しすぎて、育児ノイローゼに。さらに、悪徳サーカス団の団長・セルゲイ(声・宮野真守)は、逃げ出したホワイトタイガーのフーを捕らえようと画策する。

【プロフィール】

宮野真守 Mamoru Miyano 
1983年6月8日埼玉県生まれ。ふたご座。B型。アニメ「炎炎ノ消防隊」(TBS系)が放送中。「あひるの空」が10月スタート予定。映画「二ノ国」が8月23日公開。「銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱」第一章が9月27日から3週間限定上映。「HUMAN LOST 人間失格」が年内公開予定。

取材・文/衣輪晋一 撮影/亀井重郎 
ヘア&メーク/Chica(C+) スタイリング/横田勝広(YKP) 
衣装協力/EGO TRIPPING、COOK MAN



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