Cheer up! アスリート2020

連載

日本競泳男子のエース・瀬戸大也選手

明るい男の明るい未来。

 競泳界のエースは、失敗さえも原動力に変えるポジティブな新時代型ヒーロー。7月に行われる世界水泳、来年の東京五輪の大舞台を前に、感じるのは緊張ではなく喜び。その明るい笑顔を支えるモノとは?

 東京五輪開催決定時、瀬戸はすでに金メダリストだった。

「『世界水泳』で初めて金メダルを取った年だったので、自分たちのための五輪かなと。本当にいいタイミングで東京で五輪が開催されるな、と思いました。そこで金メダル! というイメージしかなかったですね」

 4年前の「世界水泳」400m個人メドレーで金メダル。自身初めての五輪出場を内定させた。

「その大会では金メダルをすごく意識していたので、最初の200mバタフライと200m個人メドレーで全然いいレースができなかったんです。これはまずい、意識し過ぎだと感じて、そこで自分はどういう選手かなと考え直しました。その時に、2年前の『世界水泳』ではワクワクして、いいレースをするということを心がけていたと思い出した。そこで原点に戻ってレースをする、隣のコースの人に勝つとか、一つ一つコマを進めていく、というところから立て直しました。最初の2レースが終わってからの3日間で。その結果が金メダルに結びついたので、今年も金メダルというよりは1種目、1種目、いいパフォーマンスをする、ということを考えてやっていけたら、4年前の失敗も生きてくると思います」

 とはいえ、東京五輪での金メダルは「自分の一番の目標」であり、五輪は「自分の夢の舞台。夢は五輪での金なので、自分の中の最高峰」と言い切る。

「今年の『世界水泳』は正直、東京五輪で金メダルを取る、という気持ち以上に強い気持ちで金を取りにいく必要があるかな、と思います。東京五輪よりも気合いを入れていこうかな、という感じです。この大会で金を取れたら東京五輪では絶対に金メダル、と思えるほどのかなりの自信になると思うんです。だから東京五輪以上に強い気持ちで『世界水泳』に臨んでいかないといけないかな、と。今は選考会が終わってオフモードに入っちゃってボーッとしていますが(笑)、やるべきトレーニングが見えてきたのですごく楽しみですね。どこまで自分を追い込めるか、夏までにやりたいです」

 その選考会となった今年の日本選手権では、ライバルの萩野公介が不在。影響は?

「気持ちのスイッチが100%オンだったか?と聞かれると、公介がいないことで、勝負の面では少しスイッチの入り具合は悪かったかなと思います。でも、彼がいない中でも自分のレースをしようという部分は常に心がけていたので、公介がいなかったから良くなかった、とは思わないです。三冠も達成して、200m個人メドレーで自己ベストも出せましたから」

 ライバル不在が影響するほど瀬戸のメンタルは弱くない。水泳を続けてこられた理由も「水泳が楽しいし、考え方が簡単でポジティブだから」。初めての五輪、リオでも緊張はなかった。

「周りのメンバーもほぼ一緒、会場とかが違うだけだったので。もっと緊張するのかな、と思ったけど全然しませんでした。みんなが眠れない、と言っていたので、自分も眠れないだろうなと思ってリオに行ったら、速攻で寝ていました(笑)。レースの前日も『もう朝じゃん』という感じ(笑)」

 一方でリオでは五輪で勝つ難しさも体験できた。

「4年間、そこへ向けてやってきた人たちの中で、どういうプロセスでやってきた人が勝てるのか、ということを学びました。前回は手術後の回復に時間がかかって苦労したのですが、今回は手術の予定もないですし、今は自分が苦手とすることを全部塗りつぶして東京に向けて頑張っている感じです。4年前は『世界水泳』でリオの内定をもらってからの過ごし方で失敗したな、と思うところがたくさんあったんです。手術の影響もありましたが、今回内定をもらえたらそこをしっかりとやっていれば、必ず銅メダル、さらにもっといい色のメダルを獲得できるというイメージはあります」

 2年前に元飛込競技選手の馬淵優佳さんと入籍、昨年6月には第一子となる女児も誕生した。

「去年の『日本選手権』のころは引っ越しなどでバタバタしていたんですが、今はもう快適ですね。僕は結構アウトドア派なんですが、娘もまだ小さいということもあって、以前よりも家にいる方が長いかもしれない。娘からパワーをもらって、また練習を頑張ろうと思えているので、すごくいい環境だと思っています。マイナスになることはまったくないです(笑)

 まさに幸せオーラ全開。プライベートでも金メダルを手に入れ、東京五輪でも幸せな笑顔をみせてほしい。

【TVガイドからQuestion】

Q1 印象に残っているスポーツ名場面を教えて!

平昌五輪の羽生結弦くんの2連覇はすごかった。練習をたくさんしていると思いましたし、もともとの実力もすごいと感じた。刺激を受けますね。僕も東京五輪で羽生くんのように何があっても金メダルが取れる自信と実力を兼ね備えたいです。

Q2 好きなTV番組/音楽(応援歌)を教えて!

テレビは「世界の果てまでイッテQ!」はよく見ています。音楽はその時のはやりとか、テンションによっていろいろと聴いています。特にこの曲というのはないですね。基本的に洋楽の方がテンションが上がりやすいかな、とは思います。

Q3 “2020”にちなんで、“20”年後どんな自分になっていたいかを教えて!

たぶん代表落ちするまで水泳は続けるつもりなので、20年後も現役ならレジェンドですね(笑)。その時も子どもたちから憧れてもらえるようなことができていたらいいですね。えっ? 娘が二十歳? さすがに水泳はやっていないな(笑)。


五輪競泳競技概要
選手が決められた距離を泳ぎ、その速さを競う。スタートの際「Take Your Marks」の掛け声から号砲までは静止しなければならず、動いた場合は失格に。男女の50、100、200、400、800、1500m自由形、100、200m背泳ぎ、100、200m平泳ぎ、100、200mバタフライ、200、400m個人メドレー、4×100mと4×200mリレー、4×100mメドレーリレー、男女混合4×100mメドレーリレーで、合計35種目が行われる。ほか男女の10kmマラソンスイミングも。
【プロフィール】
瀬戸大也(せと だいや)
1994年5月24日埼玉生まれ。双子座。A型。

▶︎サッカーをやっていたが、近くに水泳教室があったことがきっかけで水泳も始める。「どっちかにしなさいと言われて月謝が同じで平日毎日泳げる水泳を選びました」
▶︎埼玉栄高校時代はインターハイの400m個人メドレーで3連覇を達成したが、日本選手権で少年時代からのライバル萩野公介らに敗れロンドン五輪出場を逃す。
▶︎早稲田大学に進学した’13年、バルセロナでの世界水泳400m個人メドレーで金メダルを獲得。「気分が良かったですね。金も取れて、雰囲気もすごく良かった」
▶︎’15年ロシア・カザンでの世界水泳400m個人メドレーで日本人初の2連覇を達成する。
▶︎’16年リオ五輪400m個人メドレーで銅メダルを獲得。「世界水泳優勝の勢いだけでは五輪は勝てないと思いました。東京は金メダルを取る器になって頑張りたいです」
【番組情報】 
「世界水泳 韓国・光州2019」
7/12(金)~28(日)開催 
テレビ朝日系で放送 ※放送時間未定

瀬戸大也(バタフライ・個人メドレー)のほか、小関也朱篤、渡辺一平(ともに平泳ぎ)、入江陵介(背泳ぎ)らが出場。リオ五輪メダリストなど世界各国のトップスイマーが出場予定。日本選手は金メダル獲得で東京五輪出場が内定する。
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応募はコチラ→https://www.tvguide.or.jp/tvguide_enquete
(応募締切:2019年5月29日午前11:59)

ハガキでの応募方法は「TVガイド」5/31号(P98)をご覧ください。
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取材・文/田村友二 撮影/Marco Perboni


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