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七瀬ふうり、映画「ルックバック」で俳優デビュー 是枝裕和監督の「好きにしていいよ」を胸に2026/10/22 07:30

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七瀬ふうり、映画「ルックバック」で俳優デビュー 是枝裕和監督の「好きにしていいよ」を胸に

 現在公開中の実写映画「ルックバック」で、出口夏希演じる藤野の小学生時代を演じる七瀬ふうりのインタビューをおくる。七瀬にとって本作が俳優デビュー作となり、オーディションを経て抜てきされた。物語は、彼女が演じるシーンから幕を開ける。

 原作は、藤本タツキさんによる同名漫画。監督・脚本・編集を是枝裕和が手がけ、ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に出品された。自信家の小学4年生・藤野(出口/小学生時代=七瀬)は、学年新聞で4コマ漫画を連載していたが、不登校の同級生・京本(蒔田彩珠/小学生時代=岡田六花)が描いた漫画を目にし、その圧倒的な画力に衝撃を受ける。やがて漫画への思いで結ばれた2人は、共に創作へ打ち込み、かけがえのない時間を積み重ねていく。

 今回は七瀬に、周囲からの反響をはじめ、役との共通点や是枝監督とのエピソード、京本役の岡田との撮影秘話などを聞いた。さらに、本作を通して感じた芝居の面白さや、俳優としての今後への思いにも迫る。

「すごく感動した」友人から届いたうれしい反響

七瀬ふうり、映画「ルックバック」で俳優デビュー 是枝裕和監督の「好きにしていいよ」を胸に

――「ルックバック」が公開され、友達や周りの方からどんな感想が届きましたか?

「友達がたくさん褒めてくれて、『すごく感動した』って言ってくれたのが、うれしかったです。他の友達も『絶対見に行くよ』『本当にすごいね、「ルックバック」』って褒めてくれるので、とてもうれしいですし、誇らしいです(笑)」

――特に反響が大きかったシーンはありますか?

「やっぱり田んぼ道のシーンですね。雨の中を走るシーンがすごく良かったって言ってくれました」

――口笛を吹きながらスキップする姿も印象的でした。あの演技は台本にあったのでしょうか?

「自然とやっていました。口笛とか、ハミングとか。最初に、劇中音楽を担当する坂東祐大さんの曲を聴いてハマっちゃって……。撮影の合間にもずっと歌っていました」

是枝監督の「好きにしていいよ」で藤野を自由に演じた

七瀬ふうり、映画「ルックバック」で俳優デビュー 是枝裕和監督の「好きにしていいよ」を胸に

――是枝監督から、演技についてかけられた言葉で印象に残っているものはありますか?

「『むっち(現場での七瀬の愛称)の好きにしていいよ』という言葉です。緊張はしていなかったんですけど、その言葉でもっとやりやすくなって、『自分の素を出していいんだ』という安心感がありました。セリフも変えていいよと言ってくれたので、少し変えてみたりして。とても楽しい撮影でした」

――その言葉を受けて、自分なりに挑戦したシーンはありますか?

「雨のシーンです。藤野が盛り上がっているシーンなので、動きも自分の好きなように、回ってみたりしました。セリフというより、動きを自分なりに自由にやりました」

――あらためて、七瀬さんから見た藤野はどんな女の子でしょうか?

「すごく自信家ですね。藤野は運動神経も良く、絵もうまくて、何でもできるので、自分に自信がある子だと思います」

――一方、京本という存在に出会ったことで藤野の繊細な一面も見えてきます。七瀬さん自身と似ているところはありますか?

「自分も負けたくなくて練習するけど、そこまでいけないとなったら諦めちゃうところは似ているし、分かるなと思います。『これ以上努力したってかなわない』と思うと、諦めちゃうタイプかもしれません」

――七瀬さん自身と重なる部分があったからこそ、藤野の繊細さも自然に表現できたのかもしれませんね。

「ありがとうございます!」

岡田六花、野呂佳代との撮影秘話 秋田ロケの思い出も

七瀬ふうり、映画「ルックバック」で俳優デビュー 是枝裕和監督の「好きにしていいよ」を胸に

――京本とのシーンからも2人のいい関係性が伝わってきました。お芝居の経験が豊富な岡田六花さんとの共演では、助けられたこともありましたか?

「すごくやりやすかったです。六花ちゃんはお芝居の経験が長いので、カバーしてくれて。私がセリフを忘れてしまった時に、六花ちゃんが私の分まで覚えていてくれて、助けてくれました。とても頼りにしていました」

――撮影以外では、どんなふうに過ごしていましたか?

「テストとか学校の話をしていました。あとは一緒に踊ったり、六花ちゃんと2人だけのじゃんけんを作ったりしていました」

――そのじゃんけんには、是枝監督も参加されたそうですね。

「はい。巻き込みました(笑)。海での撮影の合間には、じゃんけん遊びのグリコでどんどん海の方に進んでいくゲームを、スタッフさんと六花ちゃんと監督と一緒にやりました。『監督も入るよー』とか言って、みんなで遊んでいました!」

――撮影の合間も皆さんと楽しく過ごしていたんですね。お母さん役の野呂佳代さんとも、本当の親子のような自然な空気感が印象的でした。現場ではどのように距離を縮めていったのでしょうか?

「野呂ちゃんとは初めましてだったんですけど、私からぐいぐい話しかけていきました(笑)。野呂ちゃんは面白いから、すぐに仲良くなって、おもちゃのボウリングとかラケットみたいなので一緒に遊んでいました」

――野呂佳代さんのお芝居を見て、印象に残ったことはありますか?

「ほぼ全部です。どれも自然で、分からないところは監督にちゃんと相談していたりして……。すごいなって思いました」

――猪突猛進な藤野を支える母親の関係性にも、七瀬さんと野呂さんの普段の距離感がにじんでいたのかもしれませんね。今回、撮影で初めて訪れた秋田はいかがでしたか?

「秋田は空気がおいしくて、自然を感じられるというか……。あまり『めっちゃ自然』って感じのところに行く機会がないので新鮮でした。あと、ご飯がすごくおいしくて。由利牛がおいしくて、ずっと食べていました(笑)」

初めての芝居で広がった世界「これからも続けていきたい」

七瀬ふうり、映画「ルックバック」で俳優デビュー 是枝裕和監督の「好きにしていいよ」を胸に

――撮影を通して、秋田ならではのさまざまな経験もできたんですね。「ルックバック」が初めての撮影でしたが、実際に経験して、俳優という仕事への印象は変わりましたか?

「やる前は演技というものにそこまで興味を持っていなくて……。でも、このお仕事はいろんな役を演じることができるから、新しいことを学べています。今回も漫画家を目指す子を演じてみて、お芝居の楽しさを感じました。普段ドラマや映画を見ていても、部屋を美術セットとして作っていることも知らなくて。そういうところも面白いなって興味が湧きました」

――藤野を演じるために絵の練習もしたと思います。今も絵は描いていますか?

「楽しさもあり、大変さもありました。今では絵を描くことにハマって、アニメキャラなどをずっと描いています」

――では最後に、今回感じたお芝居の面白さを教えてください。

「演じるキャラクターについて深く理解できたり、『こういう考え方もあるな』みたいに自分の考えが広がるところが面白いと思います。これからも続けていきたいと思っています」

――これからの七瀬さんの活躍も楽しみにしています。ありがとうございました。

【プロフィール】
七瀬ふうり(ななせ ふうり)
2014年1月7日生まれ。兵庫県出身。スターダストプロモーション第二事業部所属。26年、映画「ルックバック」で俳優デビュー。特技は歌、口笛、絵を描くこと。趣味はスライム集め、ゲーム、作詞、アニメ。

作品情報

映画「ルックバック」
全国公開中
原作:藤本タツキ「ルックバック」(集英社ジャンプコミックス刊)
監督・脚本・編集:是枝裕和
キャスト:出口夏希、蒔田彩珠、七瀬ふうり、岡田六花、野呂佳代、池田良、佐々木みゆ、山田真歩、宮藤官九郎、菅田将暉ほか
音楽:坂東祐大
配給:K2 Pictures

文/S.Kirinuki

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