熊本出身・宮崎美子「ぜひやりたい」と同時に躊躇も……「水俣アイデンティティ」でナレーション2026/10/15 18:30

BS12 トゥエルビでは、10月18日にBS12スペシャル「水俣アイデンティティ ~70年目の記憶と継承~」(午後9:00)を放送する。
宮崎美子のナレーションで届ける本番組は、水俣病の公式確認から70年たった今もなお、水俣病とともに生きる人々にスポットを当てたドキュメンタリー。
「水俣病」とともに生きる人、そして水俣病の未来を考える

水俣病を患っている人の中には、山の恵みを受け、自給自足の生活を送る者や、障がいと差別を乗り越え、語り部として活動している者がいる。また、彼らの生活を、写真を通して残そうとする写真家や、「水俣」という地名に根付く偏見や風評の壁をぶち破ろうと、農業を通じて未来を切り開こうとする人々もいるのだ。さらに、水俣出身であることを誇らしく思い、「水俣の海が育ててくれた」と述べる、パドルスポーツの学生チャンピオンも。
番組では、過去の悲劇を回想するのではなく、水俣という地名を背負い、今を生きる一人一人の視点から、水俣は未来に向けて、何を受け継ぎ、何を残そうとしているのかを考察。モノクロの写真に写された水俣の記憶が、新たな色彩が重なり始める瞬間は見逃せない。
「忘れてはいけない『水俣病』の歩みを感じ取っていただけたら」(宮崎)
ナレーション収録の後、宮崎は「水俣病とどう向き合えばよいのか、とても難しいテーマです」と切り出し、「熊本出身ということもあり、オファーをいただいた時は、『ぜひやりたい』という気持ちと同時に、少し躊躇(ちゅうちょ)もありました。それでも、絶対に忘れてはいけない場所であり問題だと思いながら、ナレーションに臨みました」と、素直な気持ちを告白。
続けて、「特に心に残ったのは、胎児性水俣病の患者である永本賢二さんが、亡くなったお父さまに『お父さん、水俣病はまだ続いているよ』と語りかける場面です」と話題を移した宮崎は、「お父さまはチッソで働くことを誇りに思いながらも、息子の水俣病を認めてもらうために掛け合われた方。賢二さんは、水俣病になって良かったわけではないけれど、多くの出会いがあったこと、そしてそれを自分の心だけに留めず伝えなければならないこと、同じことを繰り返してほしくない、子どもを巻き込んではいけないという思いを語ります。その姿に『水俣アイデンティティ』が重なり、同じ時代を生きてきた私たちも、どう伝えていけるのかを問われているように感じました」と、収録で印象に残ったシーンについて言及する。
最後に「水俣病は、今も続いている問題です。同時に、患者さんも地元の方々も長い年月をかけて困難を乗り越え、前へ進んできました。その歩みを感じ取っていただけるよう、ナレーションを吹き込ませていただきました。ぜひご覧ください」と胸の内を語り、視聴者へ呼びかけた。

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