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北村有起哉が松重豊監督とおくる「おいしいのつくりかた」の魅力とは?「味の記憶を大切に……」2026/10/02 12:00

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北村有起哉が松重豊監督とおくる「おいしいのつくりかた」の魅力とは?「味の記憶を大切に……」

 松重豊が企画プロデュース・脚本・監督を手がけ、北村有起哉が主演を務めるドラマ「おいしいのつくりかた」が、10月3日よりPrime Videoにて独占配信。心を閉ざした腕利きのシェフ・水橋英二(北村)をはじめ、最愛の祖父の洋食店を守りたい大沢加奈(のん)、加奈の祖母・智子(加賀まりこ)ら、人生の岐路に立つ人々が“食”を通じて一歩を踏み出す物語だ。

 主人公・水橋を演じた北村が感じた本作の魅力、自身初となる料理人を演じる中で感じたこととは? 松重や「孤独のグルメ」(テレ東系)スタッフ陣との撮影裏話、北村にとっての“大切な味”なども聞いた。

味にまつわる記憶や味覚に関して、いろいろ考える機会になりました

――本作は松重さんによる完全オリジナル脚本です。初めて読まれた時、どのような部分に面白さを感じましたか?

「この物語は“ポークソテー”が主役だと思っているのですが、この味によって人と人とのつながりが生まれていく。実際にこういうことが起こりえるだろうな、この物語のように展開するすてきな可能性があるだろうなと。味にまつわる記憶や味覚に関して、いろいろ考える機会にもなりました」

――おっしゃる通り、味にまつわる記憶が奇跡を巻き起こす、温かな物語です。

「例えば、おふくろの味もそうですが、恋人にフラれた時に食べたラーメンなど、皆さんも味わいと記憶がワンセットで残ることって多いと思うんです。食べることは生きることで、生きることは食べること。食事は生きることと隣り合わせの身近なものであり、人生を豊かにするすごいものでもあるのだなと、あらためて実感しました」

北村有起哉が松重豊監督とおくる「おいしいのつくりかた」の魅力とは?「味の記憶を大切に……」

――今回、北村さんにとって念願となる初の料理人役とのことですが、実際に演じられていかがでしたか?

「料理のシーンもほぼ吹き替えなしでやっているのですが、いかにおいしそうなものを作っているように見せるかが大変でした。それができていないと台無しになってしまうので、そこは外せず……。難しさもありつつ、それが楽しさでもありました。今回、松重監督からこのお話をいただいて、大好きな先輩ですし、さらには俳優さんから指名していただく、これほどうれしいことはなくて。“君だったらやってくれるでしょう”という無言の期待も感じて、張り切って臨みました」

――その苦労が見えない、思わずおなかがすくシーンに仕上がっていますが、特に苦戦した部分を一つ挙げていただくと?

「食材をカットするなど、ごまかせないシーンは緊張しました。自宅でもだいぶ練習したのですが、毎日厨房(ちゅうぼう)に立っているわけではないので……。ただ、監督からは『偽者の芝居がうまいね』と言っていただきました。素直に喜んでいいのか分からないですが(笑)」

――北村さんご自身、普段はお料理をされるのでしょうか。

「あまりしないです。妻がとても料理上手なのもあって、僕は子どもたちに焼きそばを作るくらい。パスタなどを作ることもあるのですが、慣れておらず感覚でできないので、時間がかかってしまって……。料理研究家さんのYouTubeを見ながら、たびたび止めて、同じ分量を測りながらやります」

北村有起哉が松重豊監督とおくる「おいしいのつくりかた」の魅力とは?「味の記憶を大切に……」

食べ物絡みのシーンになると、それ以外のシーンとは空気が変わるんです

――本作は松重さんのみならず、「孤独のグルメ」(テレ東系)シリーズのスタッフが集結していることも注目を集めています。現場の雰囲気はいかがでしたか?

「本当に円滑で、座組として出来上がっているなと。僕のような、いわゆるアウェーの人間に対する受け入れ体制もすごいんです。ロケにも行きましたが、皆さんまるで旅行に来たかのような雰囲気で、“楽しいことをやろう”と同じ方向を向いていて……とても居心地が良かったです。皆さんゆとりや遊び心があり、根詰めてやったり、時間に追われて焦っているような感じも全くなくて。安心して演じることができました」

――料理のシーンなど、「孤独のグルメ」の皆さんならではのこだわりを感じた瞬間がありましたら教えてください。

「やはり食べ物絡みのシーンになると、それ以外のシーンとは空気が変わるんです。“どうする? どう撮る?”と、テンポ感や温度が全く違うものになる。それを上手にチェンジしながらやられていて、メリハリがすごいなと思いました」

北村有起哉が松重豊監督とおくる「おいしいのつくりかた」の魅力とは?「味の記憶を大切に……」

――さすがですね。水橋は加奈や智子と出会い、その人生が前向きに変わっていく。その人間ドラマにも引き込まれました。

「当初の水橋は彼女たちに背を向けているといいますか、人間不信になっているので、“何を言っているの? ちょっと気持ち悪いな”という気持ちを持ちながらやっています。でも、決して彼は意地悪な人間ではないので、彼女たちの真っすぐさに触れて、おじいちゃんの味のお話を聞いて……次第に心が動いていく。この物語の肝である“味の記憶”が描かれるシーンは、より大切に演じさせていただきました。お二人ともすてきな方ですし、お芝居もフラットにやらせていただいて、とても楽しかったです」

――最後に、北村さんにとっての“大切な味”とはどのような味ですか?

「“いつもと変わらない味”でしょうか。昔から通っている洋食屋やラーメン屋があり、そこの味で僕の細胞の何分の一かが作られているので、もしなくなったらどうなってしまうのだろうと。それに味がおいしいのはもちろん、お店の雰囲気なども含めて大好きなんです。どちらも役者として売れていない頃から通っているのですが、50歳手前になった頃、洋食屋のマスターから初めて『最近、見ているよ』と言っていただいて……。僕自身、これからも味覚や味の記憶を大切に生きていきたいです」

北村有起哉が松重豊監督とおくる「おいしいのつくりかた」の魅力とは?「味の記憶を大切に……」

【プロフィール】
北村有起哉(きたむら ゆきや)

1974年4月29日生まれ。東京都出身。近年の出演作はドラマ「小さい頃は、神様がいて」(フジテレビ/2025年)、日曜劇場「リブート」(TBS系/25年)など。10月16日公開の映画「わたしの知らない子どもたち」、27年1月スタートの大河ドラマ「逆賊の幕臣」(NHK総合ほか)への出演を控える。

【配信情報】
「おいしいのつくりかた」

Prime Video
10月3日 深夜0:00より独占配信スタート

取材・文/片岡聡恵

Prime Videoで視聴

【Prime Video】
1万以上の人気映画やTV番組が見放題のPrime Videoのプライム会員特典対象作品のラインアップに、2026年10月は話題の映画やドラマ、秋アニメを配信する。

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