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蒼井優にとって“10年に1本”の作品 最終話は松山ケンイチの“ある表情”に注目2026/09/10 12:00

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蒼井優にとって“10年に1本”の作品 最終話は松山ケンイチの“ある表情”に注目

 TBS系で放送中の蒼井優主演ドラマ「Tシャツが乾くまで」(金曜午後10:00)が、9月11日に5分拡大で最終話を迎える。本作は脚本家・生方美久さんによる完全オリジナルストーリー。瀬尾咲子(蒼井)と夫・充(松山ケンイチ)、園田樹生(中島歩)と妻・あずさ(夏帆)、2組の夫婦の喪失から始まる“愛”と“秘密”を描いてきた。

 第9話では、充に“失踪癖”があることに加え、咲子には離婚歴があり、“バツ4”だったことが明らかに。互いの過去を受け入れ、再び夫婦として暮らし始めた2人だったが、相手を気遣う生活は次第に息苦しさを増していく。そして、頑張ることに疲れた咲子は充に別れを提案した。

 18年ぶりに地上波連続ドラマの主演を務めた蒼井は、本作を「10年に1本あるかどうか」というほど特別な作品だと語る。撮影を振り返り、生方さんの脚本と向き合った日々や、松山、高橋文哉ら共演者との現場、そして最終話を前に感じている思いを聞いた。

蒼井優にとって“10年に1本”の作品 最終話は松山ケンイチの“ある表情”に注目

生方美久の脚本に感じた「これ以上はない

――放送のたびに大きな話題を呼んでいますが、視聴者の声はどう届いていましたか

「(地上波連続ドラマの主演をした)18年前は独身で、撮影の間はドラマの撮影現場と家の往復だったのですが、今は子育てをしながらお仕事させていただいているので、街に出ることが多いんです。よく『さっちゃん(咲子)、応援しているよ』と声を掛けていただきます。すごくうれしい半面、咲子の大元を知っている身としては、『(第9話の咲子を見て)どんな気持ちになるんだろう……』と、少しドキドキもしていました(笑)。私自身はSNSをやっていないのですが、撮影現場でスタッフさんから『SNSでこんな反応があったよ』『知り合いはこう言っていたよ』など共有してもらっていました。ドラマを見てくださっている方たちと、作っている側が循環しているといいますか、皆さんと一緒に作品を作っている感覚になれて、楽しかったです。エールをもらいながら撮影ができるのは、地上波の連続ドラマのスケジュールならではだなと思います」

――撮影が進むにつれて、脚本を読む視点や捉え方に変化はありましたか

「『こんなこと言わない方が、見ている人はすっと受け入れられるよな』と思うことも、生方さんはあえてその言葉をチョイスされているので、最初はその言葉の強さを『どう落とし込もう』『なぜこの言葉を選んだのだろう』など、たくさん考えました。本読みの段階では『こうしてみましょうか?』といろいろなディスカッションをしたのですが、やっぱり最終的には生方さんが書いたセリフに着地するんです。『これ以上はないな』と実感してからは、いかに台本に書かれた言葉に意味を持たせるか、どう濃淡をつけていくかの作業を大事にしました。すごく楽しかったです。ただナチュラルにやればいいということでもなく、生方さんのちょっとロックな部分を感じながら、演じていましたね。『雰囲気作るなよ、私』と思いながら(笑)」

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――咲子という人物の、譲れない根底にあるもの価値観はどんなものだと思いますか

「難しいですね……。“これだ”というものがなかった気がします。周りに流されやすくて、相手によって見せる面を変える癖があるので。でも、“充を信じる”“充のことが好き”という部分に関しては、強いものがあったと思います。はたから見たら『園田(樹生)さん(中島歩)の方が一緒にいて楽そうだよ』と思うだろうけど、咲子が好きなのは充。理由を聞かれたら『好きだから』としか説明しようがないのですが……」

土井裕泰監督への信頼「いつも助けていただきました」

――ここまでの撮影で、「大変だった」と感じるシーンはありましたか

「第1話の最後で、園田さんに『あなたの夫、僕の妻と不倫してましたよ』と言われたコインランドリーでのシーンは、撮影が始まったばかりの頃に撮ったので大変でした。まだ役が回転し始める前ですし、咲子と園田さんも知り合ったばかり。役同士でノッキングを起こしているのか、俳優同士がノッキングを起こしているのか、そこの線引きが難しいタイミングでもあったので、あのシーンはみんなで意見を出し合って、一緒に乗り切った感じがあります。何より監督が土井(裕泰)さんでよかったです。土井さんはセリフを整理してくださるのが本当にお上手で。『ここはこうしましょう』『咲子は今、こういう気持ちです』みたいな感じで、状況や役の心情を丁寧に分かりやすく説明してくださるんです。私たちが何かを思う前に監督はそのシーンについて考えていらっしゃるので、監督の中での答えが常にある。キャラクターにも寄り添ってくださいますし、冷静に判断してくださるので、いつも助けていただきました。すごく信頼しています」

蒼井優にとって“10年に1本”の作品 最終話は松山ケンイチの“ある表情”に注目

松山ケンイチの芝居と高橋文哉の誠実さに刺激

――心に残っている印象的なシーンを教えてください。

「たくさんありますが、第10話(最終話)で松山さんがテストではやっていなかったお芝居をされたときがあって。カットがかかった後、松山さん自身も『びっくりした!』とおっしゃっていましたけど、私もびっくりしました。何かをやろうとしていたわけではなく、充にかっちり入った状態で咲子と向き合って、自然とそうなったみたいで。そのシーンに限らずですが、想像していなかったお芝居を見られたときはすごくうれしいですね。一緒にやっていて楽しい人たちばかりだったので、『あのシーンのあの人の目の動き、こうだったな』など、いろいろなことが今も心に残っています」

――撮影を通して、意外な一面が見えた共演者はどなたですか

「皆さん素晴らしい方ですが、特に感動したのは、高橋(文哉)さんの現場に対する誠実さ。高橋さんって、スタジオのセットから出ないんです。いつ呼ばれてもすぐに自分の立ち位置に行けるところで待機されていて。しかもそれをさらっとできるのがすごいなと。私があの年齢のときには絶対にできていなかったし、できたとしても褒められたくて“やっている感”を出していたと思います(笑)。人としての出来が違うなと思いました」

蒼井優にとって“10年に1本”の作品 最終話は松山ケンイチの“ある表情”に注目

“10年に1本”と思える作品に「やると決めて本当に良かった」

――蒼井さんにとって、本作はどのような『色』を残す作品になりましたか

「昔、先輩に『心から楽しめて、やってよかったと思える作品って、10年に1本あれば幸せなほうだよ』と言われたことがあったんです。『それ以外はやっぱり苦しいし、納得いかないこと、つらいことがいっぱいあるけど、10年に1本ぐらいはそういう作品に出合える。そうしたらまた次も頑張れるよ』って。私の中ではこの作品がその1本だと、心から思います。連続ドラマで主演することは大変ですし、やらなければ無傷で済むんですけど、やっていなかったらこの喜びを知らなかったかもしれない。オファーをいただいたときに『やってみよう』と決めて本当に良かったなと思います。そんな自分以外に対しては、本当に感謝しかない作品ですが、自分に対しては反省点がたくさんあります。これだけの条件がそろった中でできなかったことが自分の中にはある。いつか、また18年後にでも(笑)、この雪辱は晴らしたいなと思います。本当にこんなにも幸せな環境の中で学べてよかったです」

――最終話の見どころを含め、視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。

「最終話、皆さんが誰を応援したくなるのか、私たちには想像がつきません。第1話から見て、今頃プンプンされている方もいらっしゃるかもしれないですが(笑)、いろいろうまく生きられない私たちがどんな人生の選択をするのか、見守っていただけたらと思います。そして、松山さん演じる充の“ある表情”を見ていただきたいです。見ていただいたら『ここだな』とたぶんすぐ分かると思います。気付いていただけたらうれしいです」

 本作への出演を「やってみよう」と決断した蒼井。生方さんの脚本や共演者、スタッフとの出会いを重ねながら作り上げた作品は、蒼井にとって「10年に1本あるかどうか」の特別な一本になった。最終話では、松山演じる充の“ある表情”にも注目しながら、咲子たちが選ぶ人生の行方を見届けたい。

蒼井優にとって“10年に1本”の作品 最終話は松山ケンイチの“ある表情”に注目

最終話あらすじ(9月11日放送)

 瀬尾咲子(蒼井優)に嫌われないよう気を遣う充(松山ケンイチ)と、充が再びいなくなることにおびえる咲子の間に、次第に居心地の悪さが募っていく。そんな不安定な日々に疲れた咲子は、ついに充へ別れを切り出す。その一方で、咲子は園田樹生(中島歩)に、今の自分の素直な思いを打ち明ける。充の失踪、あずさ(夏帆)の喪失を経て、それぞれが抱えてきた過去や秘密を明かし、以前とはまったく異なる関係となった咲子、充、樹生。3人がそれぞれ選び取る、この先の人生とは。

【番組情報】
金曜ドラマ「Tシャツが乾くまで」

TBS系
金曜 午後10:00~10:54
※最終話は5分拡大放送

文/TVガイドWeb編集部

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