「Tokyo middle 30」鹿内植Pが語る 仲里依紗、のん、深川麻衣を起用した理由2026/08/28 12:00

フジテレビ系では、水曜ドラマ「Tokyo middle 30」(水曜午後10:00)が放送中。“ミドサー(Middle Thirtyの略。35歳前後の年代を指す)”女性にフォーカスした本作で、仲里依紗が主演を務め、第2の主人公を担うのんと深川麻衣の3人が、35歳女性の複雑な心情を表現していく。
中国で総再生回数55億回を記録した大ヒットドラマ「Nothing But Thirty」(「30女の思うこと~上海女子物語~」)を原作とする日本版オリジナルリメイク。キラキラしたサクセスストーリーを思い描いて地方都市から東京にやって来た3人の女性――主人公の佐倉麻紀(仲)、山地遥(のん)、永野薫子(深川)が、35歳という岐路に立ち、思い通りにいかない現実に直面しながらも、自分らしい人生を模索していく物語だ。ミドサー女性の“今”をリアルに描き、女性たちから圧倒的な共感を呼んでいる。本作を手がけた鹿内植プロデューサーに、日本版ならではのこだわりや制作裏話を聞いた。
──中国の人気ドラマを日本でドラマ化しようと思った理由は?
「この企画は、2年前くらいから考えていました。当時、私は動画配信の部署に所属していて、海外の作品を配信すると同時に、海外の企業と共同でドラマを制作していました。弊社自体が海外とコンテンツを作っていこうという動きの中で、中国のヒットコンテンツであるこの原作ドラマの日本版を作ろうということになったんです。そして、もっとも敏感で変化する年代ともいえる30代女性を国ごとにどう描いていくのか興味があったことから、ドラマ化することになりました」
──日本を舞台にするにあたり、もっとも意識したことは?
「中国版では30歳になった女性たちの話ですが、日本版では35歳にしたところです。理由は、30歳だとまだ20代を引きずっていたりするけど、35歳はなんとなく40歳も見据えているとか、会社では後輩たちがいるけど40代の上司もいて、地位ももらって収入も安定しはじめて、世の中に認められている感じもあるけど、まだ認められていないことも多く、中途半端な立ち位置だとか。また、35歳になるとよりリアルに感じることが多くなってきます。たとえば、結婚しているしていない、子どもがいるいないなど、振り返ると自分の岐路がどこだったかと初めて気付くのが35歳くらいだと思うんです。そういったことから、35歳がもっともリアルに描けると思いました」

──仲さん、のんさん、深川さんのキャスティングの狙いと、3人の雰囲気は?
「キャスティングもリアルさを大切にしました。35歳ドンピシャが深川さんで、仲さんとのんさんがその前後。仲さんは、お芝居もうまいし、これまで現実離れした役柄が多かったと思うので、新しい一面を見たいと思いました。実際にお子さんも旦那さまもいて家庭を大切にされているので、あえて等身大の設定です。遥は恋愛パートを担うので、キラキラしてかわいいイメージののんさん」

「彼女自身、まだ大人になりきれないと言いつつも、実は33歳で芯のある女性。そのギャップが遥と重なる部分だと思いました。薫子はすごく難しい役。もの静かに見えて、実は芯が強くて自分の思い通りにしようとする女性に思われてしまいがちですが、深川さんだからこそ繊細に演じてくださっています」

「3人は初共演ですが、仲さんが中心となって盛り上げてくださって、現場は穏やかな雰囲気です。お互いを尊敬している関係性もあり、それぞれがお芝居をいろいろ考えて現場に来てくださるので、3人の掛け合いは本当にずっと前からの友達だったかと思うほどです」
──心に響くセリフもたくさん出てきます。
「設定とベースの物語は、なんとなく中国版にならっていますが、スタッフみんなで自分や友達の体験談を持ち寄り、話し合いながら話を作っていき、それを脚本家の北川亜矢子さんがインスピレーションでセリフに起こしてくださいます。北川さんは、話をしていてとても面白い方なので、それが3人のキャラクターにちょっとずつスパイスで降りかかっていると感じています。3人のやりとりを見ると、仕事をしている時とは違うちょっとした口の悪さや、高校時代から知っているからこそ言わなくても分かっている思いとか、みんな大変な人生を歩んでいるけれども、悲しいことが起こったら『大丈夫?』という声を掛けるのではなくて、逆に『いじってやれ!』みたいな返しは、そっちの方がリアルな感じがして、そこが北川節だと思います」

──今後の見どころは?
「大きく変わるのは、赤ちゃんがいなくなってしまった薫子が、4年間一緒に暮らしてきた義孝(風間俊介)との関係をどうするのかということ。義孝は、SNSでさんざんクズ男とたたかれてきましたが、今は薫子のことをすごく大切に思っているということが伝わったので、2人がこれからどう進んでいくのかを楽しみにしていただきたいです。麻紀は、発達障害の子どものことがありながらも、やっぱり仕事がしたいという気持ちがあって。セリフにもありましたが、ただでさえ5年以上のブランクがあるのに、さらに5年10年延びることになったら仕事復帰なんてできないかもしれない、と。家は絶対守るから、子どもをちゃんと見てもらいたいという旦那さまに対し、麻紀がどういう人生を選ぶのか。また、佐倉家には今後ある出来事も起きるので、ドキドキハラハラする展開も出てきます。遥は、ネット上ではロマンス詐欺疑惑が浮上していますが、幸せの絶頂期。でも、仕事のことも含めてどういう決断をしていくのか。ただ、やっぱり落ち着くところは、ズッ友なんですよね。いろいろなことが起こるけど、友達に助けられる。そこが見どころです」
【プロフィール】
鹿内植(しかない つぎ)
テレビドラマのプロデューサー。「不機嫌なジーン」(2005年)、「ハチミツとクローバー」(08年)、「33分探偵シリーズ」(08年)、「ペンション・恋は桃色season2・3」(23年/25年)、「102回目のプロポーズ」(26年)などをプロデュース。幅広い作品を手掛けている。
あらすじ
高校時代の親友、専業主婦の佐倉麻紀(仲)、アパレルショップ店長の山地遥(のん)、小学校教師の永野薫子(深川)は、約5年ぶりに東京で再会。それぞれ思い描いていた未来と現実との違いに思い悩んでいた。そんな中、薫子の妊娠が判明し動揺する。麻紀は、幼稚園に通う息子の宗太が発達障害だと診断され、療育施設に通わせ始める。その矢先、起業したかつての上司から仕事に誘われ、夫の宗司(渡辺大知)の反対で一度は断念するものの、仕事への未練が断ち切れない。

遥は、店に客として来た事業家の藤川晃之助(朝井大智)と出会い、仲を深めている。子どもを産む決心をした薫子は、結婚に消極的だった同棲中の恋人・清水義孝(風間)とも入籍し、幸せの絶頂だったが、流産してしまう。
【番組情報】
「Tokyo middle 30」
フジテレビ系
毎週水曜 午後10:00~10:54
取材・文/週刊TVガイド編集部
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