渡部秀&齋藤璃佑が語る「キスは捜査のあとで」の見どころ「ムズムズする距離感を楽しんで」2026/07/26 12:00

渡部秀と齋藤璃佑がダブル主演するドラマL「キスは捜査のあとで」(日曜深夜0:10、関西ローカル、初回のみ深夜0:35)が、ABCテレビで7月26日にスタートする。
本作は、発行部数15万部を突破した、すうさんによる同名人気BLコミックの実写化。昭和生まれの人情派刑事・多古井平助(渡部)と、毒舌なエリート後輩・塩野秀(齋藤)が、密室の取調室で起きた“大事件”をきっかけに走り出すノンストップ・ラブコメディーだ。
今回、初共演ながら息の合った掛け合いを見せる渡部さんと齋藤さんにインタビュー。お互いの印象や役作り、年齢差を感じさせないバディとしての関係性、撮影現場での裏話、そして作品の見どころなどを語ってもらった。

――初共演ながら、同郷や特撮経験がある点など共通点も多いお二人ですが、お互いの印象はいかがですか?
渡部 「璃佑くんの第一印象は、見た通りの好青年でした。悪いことを一切知らないのではないかと思うほど、キラキラしていて。しかし、撮影が進んで人となりが分かってくると、とてもチャーミングな一面が見えてきたんです。一見クールそうですが、意外とおちゃめで年相応のわんぱくさもあり、そのギャップが魅力的です」
齋藤 「僕は幼い頃から秀さんを見ていたので、いつか一緒にお仕事ができたらと思っていました。それがまさかダブル主演という形で実現し、本当にうれしかったです。本読みで初めてお会いした時は、仮面ライダーに出演されていた時の印象が強かったこともあり『本物だ!』という感じでした(笑)。現場では気さくに話しかけていただいて雑談をするなど、今では気のいいお兄ちゃんのような存在です」
――本作は「刑事×BL」という新鮮な組み合わせですが、初めて原作を手に取った時はどんな感想を持ちましたか?
渡部 「今までに見たことのない設定に純粋に引き込まれました。年齢差のある“大人のBL”という要素が自分の中で刺さって、興味が湧きました」
齋藤 「僕も原作を読んだ時に、まず作品としてとても面白いと思いました。この作品に関われること自体がうれしかったです。その一方で、『また警察だな』と(笑)」
――齋藤さんは警察官役が続いていますよね。
齋藤 「これで3年連続になります」
渡部 「警察顔なんだよ。公務員顔というか」
齋藤 「そうなんですかね。いろいろな公務員役を制覇していこうかな(笑)」
――現在撮影中とのことですが、それぞれ演じる役の魅力をどのような部分に感じていますか?
齋藤 「塩野は真っすぐな人です。嫉妬することがあっても、多古井への気持ちは決してぶれません。仕事はできるスーパーエリートなのに、恋愛になると少しチグハグで不器用になってしまう。そのギャップが魅力的です」
渡部 「多古井は“天性の人たらし”、この一言に尽きます。もちろん本人に自覚はありません。舞台が田舎町の警察なので、お堅い刑事というより、町の相談所の相談役みたいな存在です。本業そっちのけでゴミ拾いを手伝ってしまうような優しさが、一番の魅力ですね」
――それでは、ご自身と通じる部分、あるいは共通していると思う部分はいかがでしょう。
齋藤 「塩野との共通点は……プライベートではあまり話さないところですかね。現場ではよく話しますが、仕事を離れると無口なほうなので、そういうクールな部分は少し似ている気がしています」
渡部 「あと、スーパーエリートなところでしょ?」
齋藤 「僕、“ポンコツ”って言われているので、そこは違います(笑)」
渡部 「そうなんだ(笑)。僕も多古井同様、現場では年齢や立場に関係なく、誰とでも分け隔てなくコミュニケーションを取るタイプなので、そのあたりは似ているのかな」

――作品解禁時、ファンの方から「ぴったり!」と、そのキャスティングに喜びの声が上がっていました。それぞれ役を演じる上でどのようなことを意識されていますか?
渡部 「多古井を演じる上では、誰に対しても心の底から優しく接する裏表のなさ、そのナチュラルな感覚を原作からしっかりと捉えるよう意識しています。逆に、隣で見ていて塩野の役は非常に繊細だと感じます。表現のバランスが難しいだろうなと、璃佑くんのお芝居を見ています」
齋藤 「塩野は、これまで僕が演じてきた役とは全く違うタイプなので、難しさを感じています。一見感情が見えにくい人物だからこそ、その中でどう感情を表現するかを意識しています。クールで比較的テンションが低いように見える中で、いかに感情を表現するか。漫画のイメージをそのまま実写に持ってこようとすると難しい部分もあるため、ドラマとしてのバランスをうまく模索しながら演じています。撮影に入る前には、秀さんも僕も一度原作の該当箇所を振り返って確認していますね」
――ビジュアルやバディとしてのバランスについては、どのように感じていますか?
渡部 「バランスはとてもいいです。身長も近いし、スーツ姿で二人が並んだシルエットが絵としてすごくきれいなんです。多古井は腕まくりをして少しラフな着こなしで、塩野はスリーピーススーツをきっちり着こなしている。ビジュアルの面でも、『いいバディだな』と現場で感じました」
齋藤 「多古井は表情も豊かで人間味あふれるキャラクターですが、塩野はどちらかというと終始クールです。その対照的な雰囲気が、画面に映った時にもいいバランスになっています」

――お二人は役柄同様に10歳以上年齢が離れていますが、年の差バディとしてのコンビネーションはいかがですか?
渡部 「年齢差があると感覚や芝居のリズムも少し違うので、新鮮だし刺激になります。同世代の役者と共演する時とはまた違う発見があり、勉強させてもらうことも多いです。何より璃佑くんのお芝居は、本当にストレートなんです。経験を重ねると、どうしても技術に頼ったり、小細工をしたくなったりするものですが……。彼のお芝居は真っすぐ伝わってくる。その真っすぐさは、22歳だからこその武器だなと。僕はもうどこかに置いてきてしまったので(笑)」
齋藤 「いやいや(笑)。僕は逆に、お芝居に関してはほとんど秀さんに委ねています。まだ経験が浅いので、その日のコンディションや考えていることによって芝居が変わってしまうことがあるのですが、秀さんは現場に立つと、常に多古井として存在しています。その安定感がすごいなと。芝居の動きについて相談した時も、『何でもやっていいよ。俺が乗せるから』と言ってくださるので、本当に頼れる先輩です」
渡部 「そこ、ぜひ太字で書いておいてください(笑)」
――すっかりいい関係性が築けているんですね。
渡部 「ふとした時におちゃめな一面はありますが、璃佑くんが年齢以上に落ち着いているので、そこまで年の差も感じていません。むしろいろいろ感覚が近いくらい」
齋藤 「僕自身、年上の方とご一緒することが多かったので、その影響もあるのかもしれません。年齢差を感じてやりづらいこともなく、自然体で現場にいられています」

――ここまでお話を伺っていると、お二人の距離が縮まっているのが伝わってきます。お互いに「ここがかわいいな」と思うところはありますか?
渡部 「まつ毛がストレートなところです。僕はくせ毛でまつ毛も上向きですが、璃佑くんは髪質もまつ毛もきれいなストレートなんですよ。見ていてかわいいです(笑)。内面でいうと、秋田県出身など共通点が多く親近感があるので、やはり特別なものがあります」
齋藤 「僕も先ほど秀さんの横顔を見ていて『まつ毛長っ!』と思っていました(笑)。今作では、顔を近づけるシーンも多いので、お互いの顔をじっくり見ることが多いんですよね。僕は今回、上下にマスカラを塗っているのですが、それでも『まつ毛薄いね』って言われて。逆に秀さんがマスカラをしたら、すごいことになりそうですね」
渡部 「数年前に、ドラァグクイーンの役でマスカラを塗ったことがあるのですが、本当にバサバサでした(笑)」
――故郷(秋田県)についてのお話が出ましたが、現場で地元トークはされましたか?
渡部 「方言の話をしました。『今の世代は“だべ”って言うの?』と尋ねたり(笑)。ただ、現場では一度も秋田弁で話したことがないよね」
齋藤 「相手が標準語だと、自然と合わせてしまうんですよね。先日、父と電話した時は完全に秋田弁でしたけど。また、秀さんは由利本荘市、僕は横手市の出身なので地域は異なりますが、普段はどこで遊んでいたかといった話もしました」
渡部 「彼の出身地のほうが都会です(笑)。秋田弁は語尾が特徴的なため、敬語で話していると意外と出てきません。それに地図で見ると近そうですが、実際は車で1時間半くらいほどかかります。秋田は本当に広いんですよ……」
齋藤 「山もありますからね。県外の方が想像されている以上に距離があります」
――7月26日には、ついに第1話が放送されますが、視聴者に注目してほしいポイント、ぜひここは見てほしいと思うシーンを教えてください。
渡部 「象徴的な取調室でのシーンはもちろんですが、序盤の二人の“ムズムズするような距離感”は、視聴者の皆さんにも楽しんでいただけるのではないでしょうか。多古井はナチュラルな人たらしなので、誰に対しても優しく接してしまうんです。そうした何げない仕草にも注目していただきたいですね」
齋藤 「塩野の目線では、多古井に対して少し意地悪をしたくなってしまう心理や、言葉にできない複雑な感情を感じ取っていただけたらうれしいです。それにしても、多古井みたいなタイプは絶対にモテますよね。子どもにも大人にも気さくで、“初恋の人”みたいな魅力があります」
渡部 「誰からも好かれるタイプだからね。でも結局、最後はみんな塩野みたいな人にひかれるのよ」
齋藤 「確かに、そういう一面はあるかもしれません。タイプの異なる二人だからこその掛け合いや対比も、ぜひ楽しんでいただけたらうれしいです」

――最後に、作品のタイトルにちなんで「〇〇は、〇〇のあとで」という、ご自身の中のルールやルーティンはありますか?
渡部 「シンプルですが『楽しみは仕事のあとで』です。僕は楽しみを後に取っておくタイプなので、欲に負けそうな時もグッとこらえます。例えば欲しい服があっても、ドラマの撮影がすべて終わってから、ご褒美として買いに行くと決めています」
齋藤 「僕はルーティンというものが全くなくて、本能のまま動物のように生きているんです。あれがやりたい、これが食べたいという衝動で動いてしまうので難しいですが……。しいて挙げるなら『ラーメンはお酒のあとで』でしょうか。撮影で朝が早かったり、忙しい日が続いたりすると、そういう何げない時間が大切だと感じます」
渡部 「自分にとっての心の安定剤というか、そういったささいなことが結構大事だったりするよね」
【プロフィール】
渡部秀(わたなべ しゅう)
1991年10月26日生まれ。秋田県出身。近年の出演作はドラマ「君としたキスはいつまでも」(ABCテレビ)、「特捜9 final season」(テレビ朝日系/いずれも2025年)、「俺たちバッドバーバーズ」(テレビ東京系/26年)など。
齋藤璃佑(さいとう りゅう)
2004年6月16日生まれ。秋田県出身。近年の出演作はドラマ「おいハンサム!!2」(24年)、「新東京水上警察」(いずれもフジテレビ系/25年)など。10月スタートの「俺たちの箱根駅伝」(日本テレビ系)への出演を控える。
【番組情報】
ドラマL「キスは捜査のあとで」
ABCテレビ(関西ローカル)
7月26日スタート
毎週日曜 深夜0:10~0:40 ※初回は深夜0:35~1:05
放送後、TVer・ABEMAで見逃し配信。FODでは独占見放題配信。
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【締め切り】2026年8月30日(日)正午
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取材・文/onishi 撮影/蓮尾美智子
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