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金原ひとみ×ヒャダイン、新MC対談新生「カンブリア宮殿」就任の思いと互いへの信頼を語る2026/03/19 19:30

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金原ひとみ×ヒャダイン、新MC対談新生「カンブリア宮殿」就任の思いと互いへの信頼を語る

 2006年4月に始まったテレ東系の経済トーク番組「カンブリア宮殿」が、放送20周年を迎えてMC交代を発表。現MCの村上龍&小池栄子から、金原ひとみ&ヒャダインにバトンが渡される。

これに合わせ、番組セットのリニューアルをはじめ、これまでよりスタジオトーク部分を長く構成するなど、“宮殿”は大きな変化を経て新たな歴史を刻んでいく。

放送開始を前に、新MCとしてタッグを組む金原とヒャダインが顔を合わせ、取材に応じた。価値観が似ていると互いに信頼を寄せる二人の展望をたっぷりとお届けする。

──MC就任が決まった時のお気持ちは?

金原 「右も左も分からない私を指名してくださったプロデューサーの気概に乗って、『やってみよう』と思いました。本当に門外漢なので緊張もあるのですが、ヒャダインさんがまったく緊張しない方で、一緒に空気を分けてもらえそうだと感じています。大船に乗ったつもりで臨むつもりです」

ヒャダイン 「私も指名されて驚きましたが、緊張はないですね。むしろ、経済界のトップと直接会えるなんてラッキー! という感じ。経営者の方に直接お会いして、疑問や質問をぶつけられる機会のある人生っていいなと思って、二つ返事でお受けしました」

──これまでの『カンブリア宮殿』にはどんな印象をお持ちでしたか?

金原 「文芸界では神様のような存在の龍さんが、話をしながら無邪気な姿を見せているのが印象的でした。“プロ同士”ではない“異業種”による対話だからこそ聞けることがある。その道の素人だからこその視点が大事なのではないかと思って見ていたので、私もそういう部分を鍛えていきたいなと思っています」

ヒャダイン 「小池栄子さんは、はしゃがず、たたずんでいるのに、しっかり番組を進行して20年守ってこられた。その姿が番組の品位を作っていると感じていたので、私も、はしゃがず騒がず、だけど楽しみたいなと。それを小池さんの姿から学びました」

金原 「先ほどプロデューサーから、『小池さんが応援してくれている』といううれしいお言葉をいただけたんですよ。励まされました」

ヒャダイン 「それはうれしいですね! 前任のお二人はとても素晴らしいMCでしたけど、同じようにやる必要はないのかなと思っています。そもそも同じようにできませんし。指名された事実を自信に変えて、自分なりにやっていこうかなと思っています」。

金原 「それ、いいですね!」

金原ひとみ×ヒャダイン、新MC対談新生「カンブリア宮殿」就任の思いと互いへの信頼を語る

──周囲の反応はいかがですか?

金原 「作家の柚木麻子さんがすごく悔しがっていました。『私がやりたかったのに、あなたが就任しちゃったからもうMCはやれない。だったら起業して、経営者として出る』と言われました(笑)」

ヒャダイン 「楽しい方ですねぇ(笑)。私のところにも、テレビ関係者からたくさん連絡が来ましたよ。でも今回は、いわゆる“エゴサ”はしないつもりです。普段は調べたりするんですよ。私が主戦場としている音楽の世界で自分の作品が出た時は、賛も否も全部受け入れないと前に進めないと思っているので。でも、『カンブリア宮殿』に関しては、それはちょっと違うのかな。コメントを寄せてくる人たちの機嫌を取ることを考えてしまうと、番組がつまらなくなってしまいますからね。自分らしくいるためにも、耳を傾ける反響はお友達からのメッセージだけにしておこうと思っています」

──初回は“経済界の超大物”をお招きするそうですが、今後、お話を聞いてみたい方はいますか?

金原 「今、働き方が変わっていたり、新しい世代が起業をするようになったり、また、女性のトップが増えているとも思うので。これまでの経営者と違った雰囲気を持った方のお話を聞いてみたいですね」

ヒャダイン 「若手ベンチャーの、“エイエイオー!”的なイケイケ話も聞いてみたいですが、逆に、いろいろなしがらみを持つ老舗の方にもすごく興味があります。古いしきたりにがんじがらめになっていながらも、そこから抜け出して新しいチャレンジをしている方っていると思うんですよ。能力はもちろんですが、その人が持つ“ストーリー”を聞いていくことが楽しみです」

──ヒャダインさんは「収録で得た知識や気付きを曲作りにも転用させようと虎視眈々(たんたん)」というコメントを出されていましたが、本職に生かしていこうという狙いも?

金原 「私は絶対に絶対書きたいです。普段会うことのない業種の方々と毎週お会いすることになるので、ものすごく刺激を受けると思うんですよね。キャラクターとしても楽しいでしょうし、ヒストリーとしても面白いだろうし、気付きもたくさんあると思うので。ネタの宝庫といいますか、小説に生きてくる何かは絶対にありそうですから。そこは常にアンテナを張って挑みたいです」

ヒャダイン 「番組にいらっしゃる方には“エクストリーム”な方が多いと思うんですよ。だからこそ一歩先に行けるのだと思うし、そういった方々がどうやって常識から外れていったのかに興味があるんです。実は私、元来すごく真面目な人間なので、真面目に曲を作っちゃうんです。ハッと気付いて外していくという行為をよくするので、“外しの美学”を学びたいですね」

──そういったお話を引き出していくインタビュー、どう取り組んでいこうと考えていますか?

ヒャダイン 「われわれは言葉を使うプロだという自負はあるんです。なので、経営者の方々が言語化しにくいところは、補助線を引くことができるんじゃないでしょうか」

金原 「私はインタビュアー経験がほぼないのですが……。資料に書かれていない部分への興味をこぼさないように、自分にフィードバックした上でお話を聞いていけたらいいですね」

ヒャダイン 「番組の“回し”は私がやりますよ。以前も龍さんではなく小池さんが回していましたからね。でも、ご一緒するのが金原さんでよかったです。私も金原さんもあまりうそをつかないタイプなんですよ。思ったことを素直に言うし、おべんちゃらやおべっかを使ったりする方ではないので」

金原ひとみ×ヒャダイン、新MC対談新生「カンブリア宮殿」就任の思いと互いへの信頼を語る

──タッグを組む上で安心感があるという。

金原 「初対面の時、すごくフレンドリーに話しかけてくださったので、とても和んだんです。こういう空気を作れる人ってすごいなって。しかも、ご一緒した番組の収録で、“この人は絶対にうそをつかない”と分かる瞬間があって感動したんです」

ヒャダイン 「真意が分からない人と組むとどこまで気を配ればいいんだろうと考えてしまうんですけど、金原さんはとてもストレートなので、普通にやり合えるんですよね」

金原 「ヒャダインさんってどんな音楽を作っているんだろうと思って、いろいろ聞いてきたんですけど、『Chase the Light! ヒャダインのリリリリ☆リミックス』がすごく好きです。とても奇妙で音楽家としても面白い方だなと(笑)」

ヒャダイン 「ありがとうございます(笑)。私も、金原さんの作品を読ませていただいて、嫌だなと思うタイプの人が一致していました(笑)」

──村上龍さんは、ゲストを評した「村上龍の編集後記」を書かれていました。金原さんがそれを引き継がれるのですか?

金原「それが一番、気が重いです……。龍さんが書いていたものを私が書くって、そんなことあっていいのかって。編集後記をまとめた本(2018年発売『収録を終えて、こんなことを考えた カンブリア宮殿 編集後記』)をしっかり読み込もうかと思っていますが、私は龍さんとは違うやり方で書くことになるのかなと思います。毎回いらっしゃる経営者の方を主人公にするような、“小編”を書くような気持ちで挑もうかなと考えています」

──期待しています。ではあらためて、視聴者へのメッセージをお願いいたします。

金原 「“できることをやる”を第一に考えて、無理はせず臨みます。でも、新しい挑戦でもあるので気合は入れていきます。温かく見守っていただけたらうれしいです」

ヒャダイン 「『カンブリア宮殿』は、視聴者がどれだけ番組から吸収できるかが醍醐味(だいごみ)の番組です。一方的に情報を供給するだけの番組ではないので、私たちが広げた話題や関心をどう受け入れるか。ご自身のポテンシャルに期待して見ていただければなと思います!」

金原ひとみ×ヒャダイン、新MC対談新生「カンブリア宮殿」就任の思いと互いへの信頼を語る

【プロフィール】 
金原ひとみ(かねはら・ひとみ)
1983年8月8日生まれ。東京都出身。2003年「蛇にピアス」で第27回すばる文学賞を受賞しデビュー。その後も数々の文学賞を受賞し、2025年には「YABUNONAKA─ヤブノナカ─」で第79回出版文化賞<文学・芸術部門>を受賞した。

ヒャダイン
1980年7月4日生まれ。大阪府出身。本名・前山田健一。京都大学卒業後、本格的な作家活動を開始。ももいろクローバーをはじめアイドル、アーティスト、アニソン、ゲームなど多岐にわたるジャンルへ楽曲提供を行う。「musicる」(テレビ朝日)「久保みねヒャダこじらせナイト」(フジテレビ)「サウナを愛でたい」(BS朝日)にも出演中。

【番組情報】 
「カンブリア宮殿」

テレ東系
木曜 午後11:06~11:55
※テレ東BIZで配信中

取材・文・撮影/TVガイドWeb編集部

 

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