篠原涼子×ジェシー×藤木直人「パンチドランク・ウーマン」3人が語る衝撃と演技の面白さ【後編】2026/01/05

女性刑務官と殺人犯による前代未聞の脱獄劇を描く、日本テレビ系で1月11日スタートの連続ドラマ「パンチドランク・ウーマン −脱獄まであと××日−」(日曜午後10:30)。本作で主演を務める篠原涼子と、共演のジェシー(SixTONES)、藤木直人に前後編でインタビューを実施。前編では、役柄や人物関係、そして“禁断の関係”が生まれていく背景に焦点を当てた。
後編となる今回は、タイトルに込められた印象や、それぞれが受けた“衝撃”のエピソード、さらに演技という仕事の面白さについて、3人それぞれの言葉で掘り下げていく。
“パンチドランク”衝撃のエピソードを公開
――「パンチドランク・ウーマン」というタイトルを聞いた時の印象を教えてください。あわせて、ご自身が最近、それくらい衝撃を受けた出来事があれば教えてください。
篠原 「『パンチドランク・ウーマン』という響きが、すごくキャッチーでいいなと感じました。“パンチドランク”という言葉自体が、何かを強く打たれたような、衝撃を受けた状態を想像させますよね」
ジェシー 「僕も『パンチドランク・ウーマン』というタイトルには驚きましたね。作品自体も、内容的にかなり衝撃的な展開が多いと思うので、これがいろんな方に伝わるといいなと思っています」
藤木 「僕もタイトルを聞いた時は、『これはめちゃくちゃインパクトがあるな』と感じました。昭和生まれの僕からすると、『パンチドランク』と聞くと、どうしてもボクシングのイメージが思い浮かぶんですよね。ボクシングの世界も、そうならないように年々ルールが厳しくなってきていますし。今の令和の時代だと、『パンチドランク』という言葉に、そこまで直接的なイメージが湧かない人もいるかもしれませんが、それくらい強い言葉をタイトルに持ってくるのはすごいなと感じました」
篠原 「最近、私自身が衝撃を受けた出来事で言うと……昨日ですね。内容はちょっと言えないんですけど、タクシーに乗った時、運転手さんがすごくお話ししてくださって。最初は正直、『ちょっと一人にしてほしいな』と思っていたんですが、話を聞いていたらすごく面白くて。移動時間は十数分くらいだったんですけど、話が楽しくなってしまって、最終的に私、なかなかタクシーから降りなかったんですよ。もうメーターも切っているのに車内にいて、家には着いているのに、運転手さんも話し続けていて、私も『なるほど』なんて相づちを打ちながら聞き入ってしまって……」
ジェシー 「何の話か気になります(笑)。話のジャンルだけでも……」
篠原 「言えない(笑)。さすがに『そろそろ行かなきゃ』と思って降りたんですけど、もう少し話していたら仲良くなっちゃうんじゃないかな、と思うくらい、不思議な衝撃でした。本当にすごくためになるお話をしてくださって、それは私とその運転手さんだけのひそかな秘密です(笑)。年配の方で、長い人生を経験されているんだろうなというお話ばかりで、『もしかしたら、この方はタクシードライバーというのは仮の姿なんじゃないか』と思うくらい。それくらい楽しくて、すごくいい経験でした」
ジェシー 「僕の衝撃の話で言うと……いっぱいありますね。どれを話そうかな(笑)。でも、やっぱり最近だと、ずっと憧れていた人に実際にお会いできたことですね。コロナ禍の時に、韓国ドラマの『キム秘書はいったい、なぜ?』を見ていたんですけど、パク・ソジュンさんがあまりにもかっこよすぎて、最終話を見るのが嫌になるくらいで。『終わっちゃうのが嫌だな』と思いながら見ていました」
――そこまでハマっていたんですね。
ジェシー 「そのあと、メーキング映像まで見て『いいなぁ』って思っていて。そんな話を雑誌とかでもしていたら、ちょうど数日前に、パク・ソジュンさんにお会いできたんです」
藤木 「え、すごいね」
ジェシー 「実際にお会いして、『コロナ中ずっと見てました。僕の妹の初恋があなたなんです。どうしてくれるんですか?』ってお伝えしたら、笑ってくれて。本当にかっこよかったですし、僕自身も『もっと頑張ろう』って思えました」
藤木 「今の2人の話が強すぎて、これ以上何を話しても取り上げてもらえない気もしますが(笑)、一応、僕の衝撃の話もしますね。2025年の年明けに、左肩の靭帯(じんたい)が切れていることが分かりまして、それはかなり衝撃でした。24年の1年間、『キックボクシングを頑張る』って言って取り組んでいたんですが、トレーニング中に左肩を少し痛めて。『痛いな』と思いながらも、普通に動いていたんです」
ジェシー 「動いていたんですか?」
藤木 「そうなんですよ。ずっと痛みが続いていたので、年が明けてから病院に行って、MRIとレントゲンを撮ってもらったら、『今日来てよかったね。靭帯、切れているよ』って言われて。『えっ、でも動くんですけど?』って思いました(笑)。それで手術ではなく、PRP(多血小板血漿)という血小板の注射で治しましょう、ということになったんです。しかも、その靭帯を痛めた場所が、去年のワールドシリーズで大谷翔平選手が痛めたのと同じ部位だったんですよ」
ジェシー 「大谷選手と一緒だったんですね!」
藤木 「そうなんです。『大谷選手とおそろいだ』と思って、治療法も、田中将大投手がトミー・ジョン手術ではなくPRP注射で治したという話を聞いて、『マーくんと一緒だ』と、わりと気楽に考えていたんですが、実際に注射を打ったら、僕の血小板が良くなかったのか(笑)、ものすごく痛くなって、肩がほとんど動かなくなってしまって。本当に、これくらいしか上がらなかったんです」
――それで撮影は大丈夫だったんですか?
藤木 「3月末から新しい作品『MISS KING/ミス・キング』(ABEMA)に入る予定で、その中に乱闘シーンがあったので、『これは無理かもしれない』と思って、プロデューサーやディレクターの方に今の状態を正直に話して、『もしダメなら、僕を降ろしてください』とお伝えしました。それでも使ってくださって、ちょうどその作品に入る3月頃に別の注射を打ったら、それがだんだん効いてきて。まだ少し痛みはありましたが、撮影を続けることができました。今はちゃんと上まで上がるようになったので、大丈夫です」
ジェシー 「じゃあ、この作品には乱闘シーンも、たくさん入れてもらって(笑)」
撮影への意気込みと楽しみにしていること

――アクション面も楽しみです。では続いて、撮影で楽しみにしていることについてお聞かせください。
篠原 「とにかく、ストーリー自体はとても緊張感のある作品なんですけれども、スタッフの皆さんも含めて、キャスト全員が一丸となって、一人一人が『楽しいな』と思える現場になったらいいなと考えています。自分自身も含めて、ですね。やっぱり毎日通う現場なので、温かい現場であってほしいという気持ちはとてもありますし、それは大切にしていきたいなと。その上で、何よりもまず、こずえというキャラクターをしっかり自分の中に落とし込んで、自分の色に染めながら突き進んでいくことが大前提だと考えています」
――現場の空気づくりも、かなり意識されているんですね。
篠原 「その中で、ジェシーの面白さだったり、藤木くんの優しさだったりに支えられながら、この現場を一生懸命、楽しく過ごしていけたらいいなと思っています。この作品は、台本を読むと毎話毎話、本当にいろいろな展開が繰り広げられていくので、私自身も『どういうふうに物語が変わっていくのか』、そして『篠原涼子という人間が冬木こずえになって、どんなふうに変わっていくのか』、こずえという人物がどう変化していくのかを見るのがとても楽しみです。それはきっと、演出家の方やキャストの皆さんとのセッションの中で作られていくものだと思うので、そういった部分も含めて、撮影に挑みたいと考えています」
――ジェシーさんと藤木さんはいかがでしょうか。
ジェシー 「差し入れですね(笑)。僕はコーヒーなどを細かく出したいタイプですね。僕、コーヒー担当になります(笑)。あとは、気付いたら『今日も撮影が巻いて終わったな』って思えるあの感じも好きですね。『あ、ジム行けるな』みたいな(笑)。そういう日常の楽しみも含めて、撮影を楽しみにしています」
藤木 「……楽しみですか? 1月クールの撮影ですからね。寒いし、ロケ場所も遠いらしいですし、台本的にはデイシーンが多そうなのに、日照時間はめちゃくちゃ短いじゃないですか。正直、大変だろうなとは思っています(笑)。でも、見てくださる方がいるということを励みに、頑張って撮影に臨みたいと考えています」
――ハードな条件ではありますが、その分、現場での工夫やチームワークも大事になりそうですね。
藤木 「そうですね。だからこそ、少しでも現場が楽しくなるように、差し入れを何にしようかなと考えていて。実は、肉まんの蒸し器が事務所にあるので、いつも肉まんを差し入れしているんですが、コーヒーの日に合わせて、肉まんにしようかなと。定期的にやりますね」
ジェシー 「肉まんうれしい! 楽しみです」
あらためて聞く「演技」という仕事の魅力

――楽しいお話が続いてきましたが、ここで少し視点を変えてお聞きします。一言では答えにくい質問かと思いますが、改めて「演技」という仕事の面白さについて伺いたいです。
篠原 「ありきたりな答えになってしまうかもしれませんが、やっぱりその瞬間、瞬間、その時代や与えられた作品ごとに、まったく違う人間になれるというところが、演技の醍醐味(だいごみ)だなと感じています。その時々で生きる人物が変わっていくというのは、この仕事ならではの面白さだと思います」
藤木 「僕は25年で役者デビュー30周年になるんですけど、それでもやっぱり、いまだに分からないですね。何が正しいのか、ということは。ただ、自分なりにその役を解釈して、『こういう芝居をしたい』『こういうアイデアを盛り込みたい』と考えながら演じていて、それがどこまで効果的に伝わっているのかは正直分からないですけど、伝わっていたらいいなと思いながらやっています。エンターテインメントというのは、可能性としては本当に無限だと思っていて、なくてもいいものなのかもしれないけれど、誰かが時間を割いて作品を見てくれて、その間、日常を忘れて没頭してくれるかもしれない。作品によっては、その人の人生を変えることもある。そんな可能性を持った、素晴らしいものだなと感じながら、この仕事に携わっています」
――ジェシーさんは、音楽や演技、バラエティーと異なるフィールドを行き来する中で、それぞれにどんな面白さを感じていますか。
ジェシー 「僕は、真逆というか、180度まったく違う役に挑戦するのが好きなんです。ミュージカル『ビートルジュース』にも出演しましたが、ギャグの要素は自分に近い部分もありつつ、動きも全然違いますし、メイク一つで役に入りやすくなる感覚も改めて実感しました」
――役によって、スイッチの入り方も変わりますか。
ジェシー 「全然違いますね。逆に言うと、格好つける役はやりやすいです(笑)。ただ格好つければいいので。もちろん毎回100%で向き合っていますけど、完璧じゃないからこそ、『この役は自分に合っているな』とか、『次はこういう役もやってみたいな』と思える。その感覚も楽しいです。普段はアイドルというジャンルにいますが、先輩や後輩を見ていても、それぞれに合ったフィールドで活躍されているので、自分も幅広く挑戦していきたいですね」
――そうした役との向き合い方は、音楽で表現するときの感覚とも通じる部分はありますか。
ジェシー 「役者という仕事は、歳を重ねることで分かりやすく味が出たりしますよね。『いい仕事だな』と改めて感じました。ただ、歌と芝居、どちらが好きかと聞かれたら……毎日音楽を聴いているので、そういう意味では音楽の方がより自分を支えてくれている存在かもしれません。でも、歌い方一つで芝居に近づく部分もあって、ロックなら少し荒く歌ったり、あえて甘くしないようにしたり。表現という点では、すべてがつながっている感覚があります」
――ありがとうございました! 最後に、視聴者の皆さんに向けて一言ずつお願いします。
篠原 「このドラマで私が一番衝撃を受けたのは、やはり“パンチドランク”というテーマです。規律正しく生きてきた女性が、犯罪者を脱獄へと導いていく。その設定自体がとても印象的でした。こずえがどんな過程を経て脱獄へ向かうのか、そして本来は真面目で堅実な女性が、いわば“悪女”のように変わっていく。その変化の過程こそが大きな見どころだと思います。そこに至るまでの出来事や葛藤も丁寧に描かれていて、物語は毎話ごとに二転三転していきます。脱獄というスリルに、禁断のラブストーリーが絡み合う作品なので、さまざまな視点でお楽しみいただければと思います。私自身も全力で取り組みますので、ぜひ応援してくださいね」
ジェシー 「脱獄という、不可能なことだからこそ、ドラマで描ける面白さがあると思いますし、『どうやって脱獄するんだろう?』というワクワク感も大きな見どころだと思います。たくさんの人物が登場して、どう絡み合っていくのかも楽しみにしていてください。やってはいけないことを、愛がそうさせてしまう——それって、日常を生きている皆さんにも、どこか共感できる部分があるんじゃないかなと思います。もちろん、やってはいけないことはやってはいけない。でも、フィクションだからこそ、この作品にどっぷり“沼って”いただけたらうれしいです」
藤木 「とにかく、めちゃくちゃドキドキできるドラマにしたいなと考えています。禁断の恋に踏み出すのか、そして脱獄は成功するのか。僕が演じる佐伯は、その両方を見つめる立場にいる人物です。ぜひ多くの方に見ていただいて、思いきりドキドキしてもらえたら幸いです」
【プロフィール】
篠原涼子(しのはら りょうこ)
1973年8月13日生まれ。群馬県出身。1990年に東京パフォーマンスドールのメンバーとしてデビュー。94年「恋しさと せつなさと 心強さと」が大ヒット。2025年は医療サスペンスドラマ「DOCTOR PRICE」(日本テレビ系)に出演。本作、「パンチドランク・ウーマン −脱獄まであと××日−」で主演を務めるほか、鈴木雅之 feat. 篠原涼子として主題歌「Canaria」を歌う。
ジェシー(じぇしー)
1996年6月11日生まれ。東京都出身。2020年にSixTONESのメンバーとしてCDデビュー。25年は映画「お嬢と番犬くん」で福本莉子とダブル主演、ほか舞台「ビートルジュース」に出演。また、SixTONESとして音楽活動も精力的に行い、16枚目シングル「Stargaze」をリリースするなど多方面で活躍。
藤木直人(ふじき なおひと)
1972年7月19日生まれ。千葉県出身。95年、早稲田大学在学中に映画「花より男子」の花沢類役でデビュー。その後、「ナースのお仕事」シリーズ(フジテレビ系)や「ホタルノヒカリ」シリーズ(日本テレビ系)など、多くの人気ドラマに出演し、俳優として確固たる地位を築く。2025年は「最後の鑑定人」(フジテレビ系)で主演を務めた。また、25年4月からはABC「朝だ! 生です旅サラダ」のMCを務めるなど、情報番組でも活躍の幅を広げている。
【番組情報】
「パンチドランク・ウーマン −脱獄まであと××日−」
日本テレビ系
2026年1月11日スタート
日曜 午後10:30~午後11:25
文/斉藤和美
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