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「ナイブズ・アウト」ダニエル・クレイグ【今月のSPOTLIGHT】2025/12/27 12:00

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「ナイブズ・アウト」ダニエル・クレイグ【今月のSPOTLIGHT】

「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」のライアン・ジョンソン監督が、自身のオリジナル脚本で描くミステリー映画「ナイブズ・アウト」がNetflixで独占配信中。そのシリーズ第3作となる「ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン」で、前2作同様にキレッキレの活躍を見せているのが、名探偵のブノワ・ブランに扮(ふん)するダニエル・クレイグだ。

クセ者キャラが倍増した推理力抜群の名探偵

 圧巻の推理力とクセ者キャラで、これまでも難事件を解き明かしてきたブノワ・ブラン。そんな彼が今回、ある田舎町の教会で起きた刺殺事件に挑むことになる。殺害されたのは、熱心な信徒たちにあがめられるカリスマ司祭のウィックス(ジョシュ・ブローリン)で、事件現場は教会内の小部屋。事件に居合わせた教会関係者や信徒たちが、それぞれ怪しい空気を漂わせる中、現場の状況などから犯行可能な人物が絞り込まれ、ウィックスの助手を務めていた新任神父・ジャド(ジョシュ・オコナー)に疑いの目が向けられ始める。

「ナイブズ・アウト」ダニエル・クレイグ【今月のSPOTLIGHT】

 ブノワ・ブラン様が颯爽(さっそう)と現れ……という流れは大方の予想通りで、ブランは疑いをかけられたジャドの命綱に。若く実直だが、過去に罪悪感を抱えるジャドと、飄々(ひょうひょう)とした無神論者のブランがタッグを組み、事件の解決に乗り出す。

 そこでやはり際立ってくるのは、名探偵ブランの個性的過ぎる個性! 抜き差しならない状況に置かれ、終始ちょっと涙目のジャド神父と、彼のことを一応気遣っているのかいないのかいまいち分からないものの、相変わらずやる時はやってくれるブランがミステリーの世界を引っ張ることに。しかも、今回のブランはなぜか長髪スタイルで、うさん臭さとカッコよさがともに増量? Netflixの大ヒットドラマ「ザ・クラウン」のチャールズ皇太子役も大好評だった最旬俳優のジョシュ・オコナーとの相性も良く、すてきなバディドラマの味わいもある。神や自分自身、そして罪を巡るブランとジャドの問答も、事件を追う中で図らずも見せるユーモラスなコンビネーションもいい。

「ナイブズ・アウト」ダニエル・クレイグ【今月のSPOTLIGHT】

 ダニエル・クレイグといえば、やはり代表作は「007」シリーズ。無鉄砲さとスマートさを兼ね備えた英国スパイ“ジェームズ・ボンド”の姿を彼自身に重ねる人も多いのではないかと思う。そのボンドに並行する形で誕生し、同役卒業後に第2のキャリアを歩む中で長い付き合いとなってきたブノワ・ブランも、ダニエル・クレイグを語る上で欠かせない役なのは確か。しかも、ライアン・ジョンソン監督はシリーズ第4作にも意欲を示しているというから、ブノワ・ブランの名推理にうならされる日がまた来ることを期待したい。

「ナイブズ・アウト」ダニエル・クレイグ【今月のSPOTLIGHT】

【プロフィール】
ダニエル・クレイグ(Daniel Craig)
1968年3月2日生まれ。イギリス出身。「トゥームレイダー」(2001年)、「ミュンヘン」(05年)などに出演した後、「007」シリーズのジェームズ・ボンド役に抜てき。「007 カジノ・ロワイヤル」(07年)ほか計5作で同役を演じ、映画界のスターに。そのほかの出演作に、「ドラゴン・タトゥーの女」(11年)、「クィア/QUEER」(24年など)がある。

「ナイブズ・アウト」ダニエル・クレイグ【今月のSPOTLIGHT】

【コンテンツ情報】
Netflix映画「ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン
Netflix
独占配信中

文/渡邉ひかる

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