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全日本フィギュアスケート選手権は涙の大会に…2026年2月ミラノ・コルティナ五輪代表決定!!2025/12/22 19:30

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全日本フィギュアスケート選手権は涙の大会に…2026年2月ミラノ・コルティナ五輪代表決定!!

 12月19〜21日にかけて東京・国立代々木競技場 第一体育館にて全日本フィギュアスケート選手権大会が開催された。2026年2月からイタリアで開催されるミラノ・コルティナ五輪の出場選手最終選考会を兼ねたこの大会の全演技後に、五輪の代表選手発表会見が行われ、選手たちが五輪への意気込みを語った。

女子シングル

 坂本花織、樋口新葉、三原舞依などが今季で引退を表明。選手生活で最後の全日本選手権に臨み、人々の心に残る名演技を披露した。フリーの演技が終わったあと、感極まりキス&クライでも涙を流していた坂本が優勝。また、ミラノ・コルティナ五輪には年齢制限があり出場できないが、ジュニアの島田麻央が2位、千葉百音が3位。五輪には坂本、中井亜美、千葉が選出された。

全日本フィギュアスケート選手権は涙の大会に…2026年2月ミラノ・コルティナ五輪代表決定!!

☆坂本花織
ショート「Time To Say Goodbye」、フリー「愛の讃歌」
伊藤みどり以来となる全日本5連覇。日本女子シングル史上初となる3度目の五輪出場。2025年グランプリシリーズフランス大会2位、NHK杯優勝。

「全日本選手権で公言していた『優勝して、五輪一発内定』と、ひそかに目標にしていた(五輪)3大会連続出場を果たすことができたので、まずそこはうれしいですし、決まったからにはやれるだけやろうと思っています。(五輪まで)50日を切ったということで、毎日自分に活を入れて『本当に今のままでいいのか?』って問いながら真剣に取り組んで、いざ本番になった時に『大丈夫』って思えるくらい練習を積めるように頑張ります」

全日本フィギュアスケート選手権は涙の大会に…2026年2月ミラノ・コルティナ五輪代表決定!!

☆中井亜美
ショート「La strada(From“La strada”)」、フリー「What a Wonderful World」
2025年グランプリシリーズフランス大会優勝、カナダ大会3位。

「ずっと夢だった五輪出場が今回かなってすごくうれしいですし、また五輪で結果を残すというのが次の夢なので、それをしっかりとかなえられるように、練習を頑張りたいと思います。五輪までは1日も後悔のない日々を過ごしたいと思っていますし、自分自身最高の演技ができるように日々努力していきます」

全日本フィギュアスケート選手権は涙の大会に…2026年2月ミラノ・コルティナ五輪代表決定!!

☆千葉百音
ショート「Last Dance」、フリー「A Thousand Times Good Night/I’m Kissing You」
2025年グランプリシリーズのカナダ大会、フィンランド大会で優勝。

「スケートを始めたての頃からずっと将来の夢に掲げていた五輪に出場することができてとてもうれしいです。出場させていただけるからには、自分の納得のできる演技で納得のいく結果を残せるように頑張ります。全日本ではショート、フリーともに自分のなかで完璧と言えるような演技ではなく、改善点が見つかる試合だったので、五輪では悔いのないように、ショート、フリー両方自分の納得のいく出来で終われるように、そのためにも1日1日を大切に成長していけてると思えるような練習を積んでいきたいです」

補欠
渡辺倫果、青木祐奈

男子シングル

 鍵山優真はフリーで183.68点をたたき出すも、自身の演技に満足できず、涙を流す姿も見られた。佐藤駿はショートでは5位と出遅れたが、圧巻のフリーで2位に。スピードでは誰にも負けない三浦佳生は気合の入ったショート。フリーでも良質の演技で総合3位となり、ノービス、ジュニア時代から切磋琢磨(せっさたくま)し合う仲良し3人組がやっとシニアの表彰台でそろう形となった。五輪には鍵山、佐藤、三浦佳生が選出された。

全日本フィギュアスケート選手権は涙の大会に…2026年2月ミラノ・コルティナ五輪代表決定!!

☆鍵山優真
ショート「I wish(Figure Skating Remix)」、フリー「Turandot:Christopher Tin Finale(Concert Suite)
全日本選手権では父子初となる2連覇! 2025年グランプリシリーズNHK杯、フィンランド大会優勝。

「ミラノ・コルティナ五輪の代表に決まり、すごくうれしい気持ちもあるのですが、自分のやるべきパフォーマンスに向けて集中して頑張りたいと思います。残りの1か月半、しっかりと五輪を全力で楽しむために、日々の練習などつらいこともたくさんあると思いますが、それを乗り越えて頑張りたいと思います。日々後悔しないようなトレーニングを積み重ねて、本番で自分自身のすべて持てる力を駆使していけるように頑張りたいと思います」

全日本フィギュアスケート選手権は涙の大会に…2026年2月ミラノ・コルティナ五輪代表決定!!

☆佐藤駿
ショート「Ladies in Lavender」、フリー「L’Oiseau de Feu – Suite」
2025年グランプリシリーズ中国大会優勝、NHK杯2位。

「小さい頃から追い続けてきた舞台に立つことができて本当にうれしく思っております。でもこれで終わりではないので、ミラノ・コルティナ五輪でメダルを獲得できるように頑張っていきたいと思います。今回たくさんの課題が見つかったので、その課題を五輪ではすべて克服した状態で臨めたらと思っています」

全日本フィギュアスケート選手権は涙の大会に…2026年2月ミラノ・コルティナ五輪代表決定!!

☆三浦佳生
ショート「Conquest of Spaces」、フリー「Umbrellas of Cherbourg/Les Parapluies of Cherbourg」
2025年グランプリシリーズフランス大会10位、カナダ大会3位。

「五輪代表に選出されてまだ実感が沸いていないのですが、出るからにはしっかり結果を求めて頑張っていけたらいいなと思うので、全身全霊、“やっちゃおうよ精神”で頑張ります。自分を信じて練習を積み重ねていって、フローな生活を心がけて頑張っていきたいと思います」

補欠
友野一希、山本草太、壷井達也

ペア

 三浦璃来木原龍一組(りくりゅう)はショートでさすがの演技で首位となったものの、三浦がショートの演技直前、6分間練習中に肩を脱臼したことから、フリーは棄権を発表。長岡柚奈、森口澄士組(ゆなすみ)はフリーでも豪快なリフトなどで観客を魅了。ショートとフリーの合計215.30点で優勝し、五輪出場が決定。りくりゅうペアも五輪代表会見で出場が発表された。

全日本フィギュアスケート選手権は涙の大会に…2026年2月ミラノ・コルティナ五輪代表決定!!

☆長岡柚奈、森口澄士組
ショート「Goodbye Yellow Brick Road/Goodbye Yellow Brick Road(From“Ant-man and the Wasp:Quantumania Trailer”)/Goodbye Yellow Brick Road-Ant-man and the Wasp: Quantumania(Epic Version)」、フリー「Tree of Life Suite:V.Figlia del Cielo/Tree of Life Suite:l1.Fiamme/Tree of Life Suite:Ⅵ.Wild Side」
2025年グランプリシリーズNHK杯4位、フィンランド大会4位。

長岡柚奈
「五輪という夢の舞台に日本の代表選手として選出していただけてとてもうれしい気持ちです。五輪でしっかり楽しみながら自分たちが思い描く演技ができるように、日々努力をしてまいります。五輪まであっという間なので、一日一日を大切に、緊張する舞台だと思うのですが、その中でもしっかり自分を信じられるような練習を積んでいきたいと思っています」

森口澄士
「自分たちが納得いく演技でこうして五輪代表に選出していただいて本当にうれしい気持ちでいっぱいです。五輪本番では『この演技を超えてやるぞ』という気持ちで2人で練習を積んでいって頑張っていけたらなと思います。頑張ります。自分たちが自信を持って五輪に挑めるような練習を積んでいけたらいいですし、せっかく五輪に出るのなら出るだけではなくて、自分たちが満足いく素晴らしい結果を残せるように頑張っていきたいと思います」

全日本フィギュアスケート選手権は涙の大会に…2026年2月ミラノ・コルティナ五輪代表決定!!

☆三浦璃来、木原龍一組
ショート「Paint It Black」、フリー「strength and honor /Nelle Tue Mani ‘Gladiator’」(全日本はフリー棄権)
2025年グランプリシリーズフランス大会、アメリカ大会優勝。

三浦璃来
「今回私のケガでフリープログラムを欠場してしまったのですが、五輪代表選手に選んでいただけて本当にうれしく思っています。肩のケガを全力で治して全力で努力して頑張ります。まずは明日、病院に行ってその結果を受けて、できるだけ早くいつも通りの練習に戻れるように、まずは体作りから再始動していくと思います」

木原龍一
「僕自身、4度目の五輪になります。初めての五輪の時は『とんでもない世界に挑戦してしまったな』という思いがあったのですが、こうして今のような立場で挑戦できることを本当にうれしく思いますし、五輪には目標を達成するという気持ちを持って臨みたいと思います。シーズン前半に積み重ねてきた練習に確かな自信を持っているので、残りの50日も練習を積み重ねていきたいです」

アイスダンス

 アイスダンスは団体での出場のみ。シングルから転向した紀平梨花が西山真瑚と、島田高志郎が櫛田育良とカップルを組み、全日本選手権に臨んだが、連覇を果たした吉田唄菜、森田真沙也組が五輪への切符をつかんだ。

全日本フィギュアスケート選手権は涙の大会に…2026年2月ミラノ・コルティナ五輪代表決定!!

☆吉田唄菜、森田真沙也組
リズムダンス「Stomp to My Beat/Butterfly/Stomp to My Beat」、フリーダンス「Rise of the Phoenix/X-X/Rise of the Phoenix」
2025年グランプリシリーズNHK杯10位。

吉田唄菜
「私たちはここにいる皆さんのおかげで五輪に出させていただけるので、チームに貢献できるように、一生懸命準備をして、滑り切りたいと思います。五輪の舞台で自信を持って立てるように、いい練習を積んでいけたらいいなと思います」

森田真沙也
「今回僕たちを選んでいただいてとてもうれしく思いますし、アイスダンスは団体しかないので、チームに貢献できるように頑張ります。リズムダンス、フリーダンスともに自分自身満足のできる演技ができるように、毎日の練習を大切にしていきたいと思います」

 ミラノ・コルティナ五輪は2026年2月6日~22日にイタリアの都市・ミラノ、コルティナ・ダンペッツォにて開催。

取材・文/KISS & CRY編集部 撮影/尾崎篤志

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