ブロマンス中国時代劇「山河令」の信頼と友情で結ばれた絆に胸を熱くする!2026/01/19 12:00

日本での中国時代劇ドラマブームの火付け役となった「陳情令」と並ぶブロマンス(ブラザー×ロマンス)時代劇として大ヒットを記録した「山河令」がBS11で放送中(毎週火~金曜 午前4:00~5:00)だ。
軽口をたたきながらも互いを気遣う2人の、交わす言葉や舞のような美しい戦い方まで、すべてが見どころで目が離せない。そんな「山河令」の魅力を徹底解剖。
<作品を見る前に>
ここさえ押さえておけばOK! 物語をざっくり解説!
・暗殺組織から抜け出した元首領・周子舒(ジョウ・ズーシュー)と、謎多き男・温客行(ウェン・コーシン)が出会い、伝説の秘宝が眠る武庫の鍵・琉璃甲(るりこう)を巡る争いに巻き込まれていく武侠ブロマンス時代劇。
・余命を抱えて「死に場所」を探していた周子舒は、温客行と過ごすうちに「もっと一緒に過ごしたい」という未練(=生への執着)が芽生え始める。
・温客行は琉璃甲を巡る混乱を利用し、復讐(ふくしゅう)と真実の暴露を進める。

その①出会い
晋(しん)王の特務機関・天窗(てんそう)の首領だった周子舒は、王命で襲撃した相手が師弟の恋人だったことを知り、王と縁を切ることを決意。自ら体にくぎを打つ極刑「七竅三秋釘(しちきょうさんしゅうてい)」を課し、余命3年の命となり放浪の旅に出る。そんな時に、謎の男・温客行と出会い、行動を共にすることになる。
その②琉璃甲(るりこう)
伝説の秘宝「六合心法」が眠る武庫を開く鍵。この鍵を開けるためには五つの鍵が必要。鍵を持つのが、五湖盟(ごこめい)。武術界には多くの門派が存在するが、その中でも特に影響力の大きい流派が五つの派閥(岳陽派・太湖派・丹陽派・鏡湖派・大孤山派)にまとめられている。「五湖盟(ごこめい)」とはこの五つの総称。
その③琉璃甲を巡る争い
琉璃甲を巡って五湖盟、天窗、悪に身を投じた“鬼”と呼ばれる人々による謎の集団・鬼谷(きこく)などが暗躍する。
圧倒的ビジュアルでうっとりしてしまうイケメン沼

最初は無精ひげで酒浸りという、主人公のキャラクターらしくない周子舒を演じるチャン・ジャーハン。

2015年の「琅琊榜(ろうやぼう)〜麒麟の才子、風雲起こす〜」で、主人公の少年時代を演じ、以降は時代劇を始め「時間の都市 ~ロマンスはいつも予想外~」など現代ロマンスでも主演を務めた。最近は歌手としても活躍しているが、時にクールで時にキュートな周子舒が当たり役となった。

表面上は明るいが、実は影のある温客行を演じるゴン・ジュンは、2020年の「ロマンスの方程式」など青春ドラマでおなじみのスマートイケメン。「山河令」出演後にも「沈睡花園 シークレット・メモリーズ」や「安楽伝」など主演作が続々とヒットしている。

また、周子舒と温客行の弟子志望の張成嶺(ジャン・チョンリン)を演じるスン・シールンは、9歳から子役で活躍し、放送時は16歳。ワンコ系男子として2人からかわいがられる姿がエモい。温客行の侍女・顧湘(グー・シアン)(演:ジョウ・イエ)とのサブロマンスを展開する曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン)役のマー・ウンユエンにも注目。「麗王別姫~花散る永遠の愛~」でデビューし、近年も「千紫万華(せんしばんか)~重紫(ちょうし)に捧ぐ不滅の愛~」など、ドラマに引っ張りだこの人気俳優。敵役で暗殺集団・毒蝎(どくさそり)のリーダーで、蝎(さそり)王を演じるリー・ダイクンの妖しい美しさも目を引く。ブロマンスドラマは、主人公たちばかりでなく周囲にいるイケメンも要チェックだ。
武術界を揺るがす秘宝の争奪戦の渦中で育まれる絆

暗殺組織「天窗」の創始者・周子舒は、組織が晋王に利用されることを嫌い、自ら体にくぎを打ち込み五感を封じる「七竅三秋釘」を受け、余命3年となりながら自由を得た。顔を変え周絮(ジョウ・シュー)と名乗って放浪を続けるある日、謎の貴公子・温客行と出会う。なりゆきから行動を共にすることになった2人は、天下無敵の秘伝書が隠された武庫を巡る戦いに巻き込まれていく。武庫を開ける鍵となる「琉璃甲」は、分断され名門五派の五湖盟がそれぞれ所持していたが、敵対する鬼谷など武術各派や朝廷までもが狙っていた。

お互いに親しみを込めて、温客行は周子舒を「阿絮(アーシュー)」、周子舒は温客行を「老温(ラオウェン)」と呼び合い。打ち解けていく。名前ではなく愛称で呼び合うことで、互いが互いにとって特別な存在であることを静かに示す……。そして、周子舒は残り少ない命を温客行と生きることに費やすことを決意するが、旅を続ける中で温客行の真の姿が明らかになる。
人気作家Priestの耽美小説を武侠ブロマンスに昇華
原作は人気作家Priest。時空を超えたサスペンスミステリー「鎮魂」や、ワン・イーボーとチャオ・リーインによる男女の武侠ロマン「有翡(ゆうひ) -Legend of Love-」など、発表作品が次々ドラマ化されている。なお、「山河令」の原作である「天涯客」はBL(ボーイズラブ)小説で、ドラマでは、同性同士の深い友情を描いたブロマンスドラマに再構築されている。

このブロマンスと抜群に相性が良いのが「山河令」の中で描かれている「江湖(こうこ)」と「武林(ぶりん)」という二つの世界。
江湖(こうこ)は、剣の達人たちが旅をしながら生きる、自由な世界。ここでは仲間を思う気持ち(義侠心)が一番大事。気が合えば、たとえ敵同士でも「兄弟になろう」と誓い合い、「一緒に生きて、一緒に死ぬ」とまで言う。
一方の武林(ぶりん)は、武術家の社会のこと。ここはとても厳しく、師匠と弟子の上下関係が絶対。師匠には逆らえず、兄弟子は先輩として敬い、同じ流派の仲間は命がけで守る。ここで大事なのは忠義(ちゅうぎ)。
この二つの世界には、兄弟のような絆や師匠と弟子の深い信頼があって、時には恋愛よりも強い気持ちが生まれる。でも、江湖の「仲間を守れ」という気持ちと、武林の「師匠に従え」という気持ちがぶつかることもある。その時に生まれる迷いや葛藤が、武侠ブロマンスの一番面白いところだ。
まだまだ目が離せない後半の名シーン

後半に入り、2人が四季山荘で過ごす穏やかな日々に癒やされるが、琉璃甲を巡る決戦は大詰め。温客行の危機に周子舒はどう動くのか。逆に周子舒が危機に陥った時に下す温客行の決断に胸が躍る。さらに、戦いの裏で、虎視眈々(たんたん)と琉璃甲を狙う陰謀も進行中。

そんな戦いの中でキーパーソンとなるのは、ホアン・ヨウミン演じる葉白衣(イエ・バイイー)。見た目は若いが実は100歳を超える仙人で、彼の会得した「六合心法」なら、周子舒の病を治せるかもしれない。また、温客行の侍女の顧湘と曹蔚寧とのロマンスにも進展がありそう。正体を現すキャラクターもいれば、物語途中で退場していく人物など、後半の怒涛(どとう)の展開から目が離せない。
話題騒然なアナザーエンディングはBS11+で配信中
「山河令」には、本放送でのエンディングとは別にアナザーエンディングが存在する。もともと最終回のシーンは2パターン撮影されており、中国では最終回放送後に不採用となった映像が特別公開された。その衝撃的な内容は、視聴したファンたちの間でも大きな議論を巻き起こし、最終回が終わった後でも盛り上がった。そんな貴重なアナザーエンディングがBS11の公式動画サイトBS11+の配信で視聴可能。自身の目で見比べて、真のエンディングを迎えよう。
主演2人が歌うエンディング曲「天涯客」でさらに感情移入

本作で注目なのが音楽。武術家たちによる激しいアクションもありながら、主人公たちの心情に寄り添った楽曲が美しいシーンを演出。冒頭からドラマの世界に没入させてくれるオープニング曲「天問」を歌っているのは、「長歌行」や「江湖英雄伝~HEROES~」など、俳優としても大ブレーク中のリウ・ユーニン。江湖をさすらう2人の悲しき運命を歌い、シーンを盛り上げる影の功労者だ。

そして、エンディング曲「天涯客」を歌うのは、なんと主演を務めるチャン・ジャーハンとゴン・ジュン。静かな旋律から互いに語り掛けるように歌い、クライマックスの合唱では、このままずっと2人でいてほしいと願わずにいられない。チャン・ジャーハンは、周子舒の心情を表現した挿入歌「孤夢」も歌っている。各シーンで流れる実力派OSTシンガーによる挿入歌の数々が、主演のビジュアルと美しい映像美と重なり、胸を熱くさせる。
【番組情報】
アーリーモーニング 中国時代劇「山河令」
BS11
毎週火~金曜 午前4:00~5:00
※BS11公式動画サイトBS11+とTVerで配信中
文/菊池昌彦
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