羽山(駒木根葵汰)と白崎(新原泰佑)が愛と夢を交わす最終回「25時、赤坂で Season2」2025/12/10 12:30

テレ東系では、駒木根葵汰と新原泰佑がダブル主演を務める連続ドラマ「25時、赤坂で Season2」(水曜深夜1:00)を放送中。12月3日放送の第10話(最終回)「幕が上がる」では、舞台「雨と懺悔」で輝く白崎由岐(新原)と、イギリス行きを決意する羽山麻水(駒木根)が、愛と夢を確かめ合う姿が描かれた。
本作は、on BLUEで連載中の夏野寛子さんによる人気同名漫画が原作。芸能界を舞台に俳優同士が紡ぐ甘く切ないラブストーリーの続編だ。秘めた思いを通わせ、晴れて恋人同士となった羽山と白崎。今作ではその後の2人に再び波紋が広がり、俳優として、そして恋人としての進化が問われてきた。

いよいよ迎えた舞台「雨と懺悔」本番。客席に駆け付けた羽山が見守る中、白崎は難役「室賀」を完全に自分のものにしていた。感情の揺れを丁寧にすくい上げながらも、鋭さを内包した演技が舞台に鮮烈なインパクトを与える。観客は息をのみ、客席の羽山も白崎が放つ熱に心を打たれていた。新原が演じる白崎の力強い芝居に、俳優としての力量が際立つ。スタンディングオベーションで幕を閉じた舞台で、羽山はステージ上の白崎に拍手を送った。
終演後、羽山は「白崎くんの室賀、本当に良かった」「同じ俳優として負けたくない」と賛辞を送り、自らの決意を明かした。父の自伝映画への主演を引き受け、イギリスへ渡る。「やるよ、映画。行ってくるよ、イギリスに」。前話で白崎がぶつけた「誰のために芝居をやってるんですか?」という言葉と、目の前で見た舞台での白崎の輝きが、羽山の背中を強く押したのだ。

その夜はくしくも白崎の誕生日。羽山が予約したホテルで、2人きりの時間を過ごす。部屋に入ると羽山は白崎を強く抱きしめ、「ありがとね。出会ってくれて」と感謝を伝える。出会いがなければ、羽山は俳優になっていなかったかもしれない。母との関係も変わらなかったかもしれない。白崎は、羽山を前へと導いてくれるかけがえのない存在なのだ。
駒木根が演じる羽山の表情にはいとおしさと切なさが入り混じっていた。白崎を抱きしめる前やキスする前の切なさと色気が交じり合った表情は、繊細かつ情熱的に光っていた。そして、白崎は羽山の目をしっかり見つめて、「こちらこそです」と返す。その真っすぐな目線には、第2話で「別れませんよ!」と断言した時と同じ、揺るぎない意志が込められていた。新原が演じる白崎のこうした瞬間のまなざしには、相手を捉えて離さない強さがある。ベッドで2人が触れ合うシーンは、視線やしぐさ一つ一つにお互いへの愛が詰まっていた。

夜が明けて迎えた翌日、手をつなぎ海辺を散歩する2人。穏やかな空気が流れる中、白崎はふと真剣な面持ちになる。「もし向こうでつらいことがあったら言ってください。今度は俺が支えたいんです。麻水さんみたいにうまくできるかは分からないけど」。支えられる側から、支える側へ。恋人として対等でありたいという気持ちが、言葉に込められていた。
羽山はここで白崎にサプライズのプレゼントを手渡す。リボン付きの箱の中には、2本の香水が入っていた。一つは白崎に似合う香水。そしてもう一つは羽山自身が普段愛用している香水だった。「しばらく離れ離れになるから、ずっとそばに身につけておけるものを贈りたかったんだ」。遠く離れても、香りでつながっていたい。自分の香りで白崎を包みたいという、羽山のささやかな独占欲。「うれしい。大事にします」と白崎は笑顔で言った。
羽山は白崎に語りかける。「俺ね、夢があるんだけど。もう一度、白崎君と芝居がしたい。っていう夢」とほほ笑む。これまで羽山にとって芝居は仕事であり、義務でもあった。けれど白崎と出会い、夢ができた。大好きな人と再び同じ舞台に立つこと。それは白崎という存在と出会ったからこそ生まれた、新しい一歩だった。

「俺も」。白崎も満面の笑みで答え、2人はキスを交わす。遠く離れていても同じ香りに包まれ、お互いを思い合いながら日々を過ごす。そんな未来が優しく暗示された、優しい余韻に包まれるラストだった。
「25時、赤坂で Season2」が特別な作品である理由は、恋愛の甘さだけに頼らない“俳優としての生き方”も誠実に描いてきたことにある。白崎は羽山を追いかけることで俳優として成長。羽山は白崎に出会って芝居への情熱を高めていく。互いが互いにとって、かけがえのない存在。その関係性を丁寧に紡いできたからこそ、最終回の余韻が深く残る。羽山と白崎の姿がまた見られることを、そして、再び同じ作品で巡り会える日を願いたい。
そして、本日10日は、「25時、赤坂で」の劇中ドラマ「昼のゆめ」からスピンオフ作品「昼のゆめ another side」が放送。宇佐卓真演じる会社員、南雲奨馬演じる配達員の2人が送る胸キュン必至のオリジナルストーリーだ。


訳あって会社を辞めた涼二(駒木根)が、偶然立ち寄った喫茶店で店主・拓海(新原)と出会い恋に落ちた「昼のゆめ」。その後日譚として、2人の恋を見守ってきた哲平(佐久間はじめ役・宇佐)と、かつて拓海に思いを寄せていた大和(山瀬一真役・南雲)の“新たな恋”が紡がれる。


広告代理店で働く哲平の前に配達員として現れた大和。互いに抱えてきた思いが少しずつ重なり合い、素直になれない会社員とピュアな配達員のほろ苦いラブストーリーが展開する。羽山と白崎の物語が一つの区切りを迎えた今、劇中劇の世界で新たな恋物語が幕を開ける。


【番組情報】
水ドラ25「25時、赤坂で Season2」
テレ東系
水曜 深夜1:00~1:30
文/斉藤和美
関連リンク
この記事をシェアする

















