「朝ドラを見ておけば…!」岩崎う大「ばけばけ」自称敏腕記者・梶谷を語る2025/12/09

NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「ばけばけ」(月~土曜午前8:00ほか)で、梶谷吾郎を演じている岩崎う大(かもめんたる)。松江新報の自称・敏腕記者で、来日したヘブン(トミー・バストウ)に密着する。調子がよく、小さなネタをもビッグニュースに仕立て上げる人物だ。
髙石あかりがヒロイン・松野トキを演じる「連続テレビ小説」第113作の同作は、ふじきみつ彦さんが小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とその妻・セツをモデルに描く物語。明治という西洋化で急速に時代が移り変わるなかで、松江の没落士族の娘・トキと、縁あって松江で英語を教えることになった英語教師のレフカダ・ヘブンが出会い、文化や言葉の壁を越えて愛を育む。「怪談」を愛し、何げない日常を歩んでいく夫婦の姿を通して、埋もれていった人々の声をすくい上げる愛の物語だ。
自身も脚本家として活動する岩崎に、朝ドラ初出演の喜びや役への思いについて語ってもらった。
――「ばけばけ」へのご出演が決まった時の感想を教えてください。
「最初はマネジャーから伝えられたんですけど、すごく普通のテンションで伝えてきたんです。マネジャーはサプライズみたいにして僕の反応を見たかったみたいですけれど、僕は僕で『あれ? そんなにすごいことじゃないのかな』と思って(笑)。一度持ち帰ったんですが、後になってから『これ、朝ドラじゃないですか!』みたいな感じで、やっぱり相当びっくりしました。ただ、本当に申し訳ないんですけれど、僕は朝ドラを見ない家庭に育ったので、朝ドラを見る習慣がなかったんです。めちゃくちゃうれしかったんですけど、ちゃんと見ておけばよかったという気持ちにもなりました」

――岩崎さんも脚本を書かれていますが、脚本としての「ばけばけ」の感想を教えてください。
「ふじきさんとは元々知り合いで、以前、単独ライブとかも見に来てくれたことがあります。ふじきさんの脚本は、やっぱり面白いですよね。僕の役である梶谷も、派手に面白いことを言うわけじゃないですけれど、面白い人間の動きをしていて、その言動を表現するのが楽しくて。『ふじきさんは、きっとこんな感じのトーンで狙っているんだろうな』と想像しながら、やらせてもらっています」
――演じる梶谷吾郎は、どんな役でしょうか?
「松江新報の新聞記者という役ですが、本来の僕とは違うところでいうと、結構パワフルで、人にどう思われているかもあまり考えていないというか。自分の正義はこれだというものはありつつ、時代によって変化していく正義のもろさみたいなのも知っていると思います。だから、フットワークが軽くて神出鬼没。梶谷の正義とは読者が喜ぶことで、何が正しいかよりも、単純に読者が沸くかどうかを考えているような気がしています」
――梶谷の取材スタイルについて教えてください。
「『風を吹けば、何かが起きて実る』というような感覚があって、取材も正攻法で聞いていくのが、僕の中にある梶谷のイメージです。何が正しいかよりも、単純に読者が湧くかどうかを考えているような気がしています。『風を吹けば、何かが起きて実る』というような感覚があって、取材も正攻法で聞いていくのが、僕の中にある梶谷のイメージです」

――トキ役の髙石あかりさんの印象を教えてください。
「髙石さんは、コメディーのシーンが上手だと思いました。お笑いが好きなんじゃないかなぁ(笑)。大きな声を出すシーンでも、ただ声を張り上げるのではなくて、セリフに気持ちを乗せて、結果として声が大きくなっているという形に持っていけるのは、なかなか難しいと思います。面白い本を、ちゃんと面白く伝えてくれる人です」
――ドラマの見どころと視聴者の方へのメッセージをお願いします。
「『ばけばけ』は、単純に良いテーマだなと思っています。僕は、小泉八雲さんのことはあまり詳しくないですけれど、当時の日本に来て、『怪談』というものを掘った人がいるというのは面白いですし、小泉八雲さんはユーモラスな人だったんじゃないかなと思って、勝手にシンパシーを感じています。僕も妖怪やホラーが好きで、ちょっと視聴者的な目線になってしまうかもしれませんが、明治の時代に『怪談』というものがどうなっていくのかに興味があります。……梶谷さん、怪談に興味があるキャラみたいにできないですかね(笑)。物語の中で、『小泉八雲』が誕生するところに、ちょっとでも絡んでいけたらいいのになぁ」

【番組情報】
連続テレビ小説「ばけばけ」
NHK総合
月~土曜 午前8:00~8:15 ※土曜は1週間の振り返り
NHK BS・NHK BSプレミアム4K
月~金曜 午前7:30~7:45
文/TVガイドWeb編集部
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