小関裕太×松岡広大×太田将熙×溝口琢矢×本島純政「君キス」座談会② 溝口“覚悟のキス”に太田は…2025/11/28 17:00

廃校となった小学校をリノベーションした湖畔のホテルを舞台に、再会から始まるさまざまな人間模様を描く、テレビ朝日・ABCテレビのドラマL枠で放送中のオムニバスドラマ「君としたキスはいつまでも」(テレビ朝日=土曜深夜2:30/ABCテレビ=日曜深夜0:10)。
11月29日放送(ABCテレビでは30日放送)の第7話は、久我圭太/ケイタ(太田将熙)と汐入晶/アキラ(溝口琢矢)の物語。幼なじみのケイタとアキラが、積み重ねた時間の中で「好きだった」を「好きだ」へと更新していく。
TVガイドWebでは、本作に出演する小関裕太、松岡広大、太田、溝口、本島純政の5人にインタビューを実施。全3回の第2回となる今回は、10年来の付き合いでありながら太田と溝口がほぼ初となる本格共演で芝居に向き合った撮影の裏側を中心に、小関、松岡、本島の3人もそれぞれの視点から“仲間としての絆”や作品全体への思いを語ってくれた。

──溝口さん、太田さんともに内に秘める感情が繊細な役柄でしたが、演じる上で意識されたことは?
溝口 「今回はそれぞれの登場人物が物語の軸を持っている作品なんですけど、あまり深く考え込みすぎないようにしようと思ったんです。あれこれ掘り下げすぎると逆にハマって抜けられなくなる気がして。だから“幼なじみたちのことが純粋に大好きなんだ”という感情を軸に、シンプルに臨みました。将熙とは、もう10年以上の付き合いです。出会ってから12、3年くらい。でも、本格的に芝居で共演するのは今回が初めてで。だからこそ、勝手に“将熙ってこういう人だよな”とか、そういう先入観で見てしまいそうにもなったんですけど、それはすごく失礼なことだなと思って。なるべくフラットな気持ちで現場に立ちました。本当にまっさらな状態で芝居に向き合えたと思います」
太田 「この数年、男性同士の恋愛を描いた作品がたくさん生まれていて、それが自然に受け入れられている流れを僕自身も感じていました。でもいざ自分が、男性を好きになる役を演じるとなった時、軽く考えたくなかったんです。“ポップに描かれたくない”という気持ちが強くて。事前にいろいろ取材もしました。その中で恋の形はそれぞれで、ほかの恋愛と同じように自然なんだと気付かされました」
──役づくりを進めていく中で、ご自身の気持ちにどんな変化が生まれましたか?
太田 「そこから少し気持ちが軽くなって、“難しく考えるんじゃなく、ただアキラという人を好きになったんだ”というシンプルな気持ちで臨もうと思えたんです。関係が変わってしまうから思いを伝えられない。そんな人たちの分の思いも背負って、芝居で表現できたらと思って現場に向かいました」
10年来の仲間と、初めて本気でぶつかった撮影現場

──長年の関係性があるからこそ、今回の共演には特別な感覚もあったのでは?
溝口 「そうなんです。しかもただ付き合いが長いというだけでなく、僕たち実は『ドリフェス!』というグループで3年間ほど一緒に活動していたんです。だからただの“長い付き合い”とは違って、お互いをよく知っている関係でもあって。最初は、それが逆に邪魔になるんじゃないかと思っていたんですけど、全然そんなことはなかったです。むしろ、現場で自然に距離が近い関係としていられたのは、その時間があったからこそだと思います。ただ、距離が近づくシーンではちょっと笑われたりしましたけどね。ふっと小さい声で笑っているんです!」
太田 「いや、目がマジだったんですよ(笑)」
溝口 「そりゃ真剣だよ!」
太田 「段取りの時点で『この人、覚悟を決めてキスしようとしているな』って思って(笑)。僕も気持ちが入らざるを得なかったです」
溝口 「ずぶ濡れでバス停に座って話すシーンがあったんですが、監督から“短期間で作った関係性じゃない、リアルな幼なじみ感が出ている”と言っていただけて、すごくうれしかったです。複雑で、どこか残酷でもある。そんな関係の“温度”が自然ににじんでいたらいいなと思いながら演じていました」

──お互いにアドリブを仕掛けるようなことはありましたか?
溝口 「今回の役は、余計なことを言わない人間だったので、僕はアドリブを入れませんでした。石橋夕帆監督は『言いやすいように言っていいよ』と柔軟に声を掛けてくださったんですけど、あえて台本に忠実に話すと決めていたんです。語尾一つで人の印象って変わるじゃないですか。“~なんだよね”と“~なんとかでさ”では、まったく違う。だから一語一句を大事にしましたし、もし“溝口”が少しでも出てしまうと将熙がやりづらくなると思って、そこは徹底していました」
太田 「石橋監督は映画畑の方で、“きれいにしゃべらなくていい”と言ってくださったんです。セリフを完璧に言うよりも、生身の人間としてどうそこに居るかを大事にしてくださる方でした。僕自身もそういう芝居が好きなので、現場で感じた呼吸をそのままセリフに乗せるようにしていました。初日に『アキラは変化させすぎるとブレるから、僕は一定でいく』『じゃあケイタは現場で感じるままに反応する』という話を軽く交わしたんです。そのバランスがすごく良くて、芝居の中で自然に“会話”が生まれていたと思います。ケイタとアキラにフォーカスが当たる7話では感情の流れを大事にして、8~10話では少し遊びも加えながら臨機応変に演じました」
──10年以上にわたって同じ時間を共有してきた太田さん、溝口さん、小関さん、松岡さん。今回、同じ作品の中であらためて芝居を交わしてみて、お互いの“今”をどう感じましたか?
小関 「どうだろうな……」
松岡 「それは、あまりうまく言語化できないんですよね」
小関 「すごく分かるわ。ただ、“時を重ねたな”という実感はすごくありました。みんなそれぞれが同じ人なんですけど、今回のテイストのドラマに出力を合わせて集まっている。それぞれ舞台や映像など、いろんな現場で経験を積んで、それぞれの“スイッチ”を持っている状態で、今回はこの作品、この監督に“フォーカス”を合わせて再び集まっていて」
──今、あらためて仲間の変化を感じる瞬間もありましたか?
小関 「10年以上ぶりに同じ現場に立つメンバーもいて、“変わったな”と思う部分もあれば、“やっぱり変わっていないな”と思う部分もあって。その両方がすごく面白かったです。芝居を合わせるという行為の中で、“時を隔てた考え方”みたいなものが見えてくるんですよね。それぞれがいろんな現場を戦ってきたんだなと感じました。その積み重ねを感じながら、同じ作品の世界に息を合わせるというのは、やっぱり特別な体験でした」
──本島さんは、台本を読んだ段階で、お二人のシーンにはどんな印象を持ちましたか?
本島 「本当に楽しみになりました。台本を読んでいても、お二人のかけ合いのシーンはすごく印象的で。自分も似たようなシチュエーションを演じたことがあるので、“あの関係性を先輩たちがどう表現するんだろう”って、読む段階からワクワクしていました」
──長い時間を共に過ごしてきた“ハンサムファミリー”としても、本作には特別な思いがあったのではないでしょうか。ここで皆さんの原点でもある「ハンサムライブ」についてもお聞きします。初出演時の思い出を教えてください。
ハンサムライブで若手にけんか勃発!?

溝口 「そうですね。僕が初めてフル出演したのは2013年です。もちろん憧れはありましたが、2012年公演を客席から観ていたので、“うわ、めちゃくちゃカッコいいな”って思ってしまった分、自分が出る時はもうプレッシャーからのスタートでした。歌もダンスもそんなに経験がなかったし、あんな大勢の前でパフォーマンスするのも初めてだったので、すごく重圧のかかった公演でしたね。『楽しかった!』って両手を上げて言えるような余裕はなくて。でも今思えば、あの“必死さ”があったから今があるのかもしれません。この10年以上を経て、最近は“楽しむこと”の大切さを実感しています。男女問わずいろいろなアーティストのライブを見る機会が増えて、“楽しんでいる人を見るのって、こんなに楽しいんだ”って気付いたんです」
松岡 「ええ、そうなの? 珍しい!」
溝口 「例えばDA-iCEの和田颯さんが踊っている動画などを見ると、すごく楽しそうで。ああいう方を見ると、自分も“楽しさを与えられる側”でいたいなって思うようになりました。だから今は、“楽しむこと”を全力でやれるようになったと思います」
──では、太田さんの初出演時の思い出もお聞かせください。
太田 「僕も、2012年のハンサムライブを客席の一番後ろから見てたんです。その時ステージに立っていたのが裕太で、隣には広大と琢矢も一緒にいました。3人でパシフィコ横浜の立ち見エリアに立って、“すげぇ……”って。だから、いざ自分が出演することになった時、“やっとこの場所に立てるんだ”っていう感覚がありました。僕が初めて出たのは2016年。テーマが“学園もの”で、僕たちは新人組、いわゆる“1年生チーム”のポジションでした。だから歌割りもまだ少なくて、“どうやったら自分の少ないパートでお客さんの心をつかめるか”をすごく考えながらステージに立っていましたね。あの年は新人もすごく多くて、ほんと学園生活みたいにわちゃわちゃしてて。ちょっとしたけんかというか、意見の食い違いとかもありました(笑)」

溝口 「え、けんかあったの!?(笑)」
松岡 「どこで!? 誰と!? ちょっと詳しく聞きたいな(笑)」
太田 「いやいや、けんかって激しいのじゃなくて(笑)。新人同士の“ここはこうしたほうがいいんじゃない?”みたいな」
小関 「“強めのディスカッション”ね。若さゆえの」
太田 「そうそう、ディスカッション!」

和やかな笑いが広がる中にも、10年以上にわたって積み重ねてきた絆と成長が垣間見える。ケイタとアキラの“幼なじみの時間”が静かに動き出した第7話。最終章となる第9・10話では、お互いへの特別な思いを抱えた人気アーティストの神谷陽司/ヨウジ(小関)と、俳優として歩む篠原彩斗/サイ(松岡)が地元のホテルで再び向き合う。
インタビュー第3回では、ヨウジとサイを演じた小関と松岡を中心に、物語の裏側に加え、太田・溝口との長年の交流、そして本島との“キス指南”を巡る攻防までたっぷりと語る。
【プロフィール】
小関裕太(こせき ゆうた)
1995年6月8日生まれ。東京都出身。近作は連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK総合ほか/2018年)、「波うららかに、めおと日和」(フジテレビ系/25年)など。
松岡広大(まつおか こうだい)
1997年8月9日生まれ。東京都出身。近作は9月26日公開の映画「沈黙の艦隊 北極海大海戦」、現在放送中のドラマ「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」第3話ゲスト(フジテレビ系)など。
太田将熙(おおた まさき)
1994年10月25日生まれ。千葉県出身。近作は「今夜は…純烈」(25年)、「夫の家庭を壊すまで」(テレ東系/24年)。映画「悪鬼のウイルス」(25年)など。26年に公開を予定している長編映画「人間モドキの四畳半」では、初主演を務める。
溝口琢矢(みぞぐち たくや)
1995年5月9日生まれ。東京都出身。近作は21年~25年、舞台「ワールドトリガー the Stage」シリーズ、ドラマ「あいつが上手で下手が僕で」(日本テレビ系/24年)など。
本島純政(もとじま じゅんせい)
2005年1月5日生まれ。東京都出身。近作はドラマ「未成年~未熟な俺たちは不器用に進行中~」(読売テレビ/24年)、10月8日より、ドラマストリーム「スクープのたまご」(TBSほか)で桑原雅紀役を演じている。
【イベント情報】
Amuse Presents 20th Anniversary ULTRA HANDSOME LIVE 2025“ZERO”
アミューズ所属俳優によるユニット“チーム・ハンサム!”が20周年を記念し、ライブ開催!
2025年12月27日・28日
パシフィコ横浜 国立大ホール
【番組情報】
「君としたキスはいつまでも」
テレビ朝日
土曜 深夜2:30~3:00
ABCテレビ
日曜 深夜0:10~0:40
※ABCテレビでの放送終了後、TVer・ABEMAで見逃し配信。FOD・Prime Videoでは全話配信。
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取材・文/斉藤和美
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