「コーチ」記者会見で唐沢寿明が犬飼貴丈ら若手に“コーチング料”を請求!?2025/10/14 06:00
10月17日スタートのテレ東系のドラマ9「コーチ」（金曜午後9：00、初回は15分拡大）が記者会見を実施、向井光太郎役の唐沢寿明を筆頭に、向井のコーチングを受ける刑事の益山瞳役の倉科カナ、所貴之役の犬飼貴丈、西条猛樹役の関口メンディー、正木敏志役の阿久津仁愛、そして、警視庁警務部人事二課課長・富永由里を演じる木村多江が登壇した。
本作は、元新聞記者の作家・堂場瞬一氏による傑作警察小説「コーチ」（創元推理文庫）が原作。警視庁人事二課所属の“さえないおじさん”向井光太郎に扮（ふん）した唐沢が、捜査に失敗し、行き詰まり逃げ出したくなっている若手刑事たちを“コーチ”していくさまを描く、異色の警察エンターテインメントだ。
唐沢・木村以外の出演者は20代、30代の若手ぞろい。そんなメンバーの中、ユーモアを交えながら会見を主導していったのはもちろん唐沢。冒頭のあいさつで「結構人数がいるから回していきますね。後でいろいろ話します」と唐沢がトークのバトン渡すと、続くキャストも手短にコメント。
そんな中、唐沢に次ぐベテランの木村は「みんながしゃべらなくても、私はちょっとしゃべります」とエクスキューズを添えて「私が今までやってきた役は、最初の頃はずっと被害者で何度も死体になり、その後だんだん加害者になり…やっと生まれて初めて警察官の役をやることができることになりました」と自身の経歴を語り、「“警察ドラマ”とくくれない人間ドラマでもあり、面白いところもたくさんある見たことのないドラマになると思います」と本作ならではの面白さをアピールした。
続く質疑応答では、それぞれが演じる役の紹介と、自身と似ている部分の解説などが語られた。ここで会場の爆笑を誘ったのは唐沢。「自分と似ているかといえば、見た目も全く違いますよね。僕は普段、すごくかっこいいので。ヒゲさえそれば、こっちのもんだからね」と、白髪頭にヒゲをたくわえた“さえないおじさん”と自分はまったく違うとアピール。木村も女性課長・富永とは正反対だそうで、「役は聡明。私はまったくダメダメなのでまったく似ていません」と語る。関口も「僕が演じる西条猛樹は目立たないようにしているので、目立ちたがり屋気質のある自分とはかけ離れているかも」と役との違いを語った。
演じる上で大事にしていることという話題では、益山役の倉科が「久々の刑事役。第1話ではアクションを頑張ったので、ぜひ見てほしいです」とアピール。今回の登壇者で最年少の阿久津は「撮影に入ってから日が浅くて、日々撮影で葛藤しつつ頑張っています。（演じる）正木敏志くんと共に成長していけたらいいなと思っています」とフレッシュなコメント。
そして、悩める若手刑事たちを向井がコーチングしていく本作の物語にちなみ、「向井さんにコーチングしてほしいことは？」という質問も。ここでは、さまざまな“コーチング依頼”に対し、唐沢が的確なアドバイスを返しつつ“コーチング料”を請求するという展開に。
ちまたのさまざまな健康情報に翻弄（ほんろう）されていると言う犬飼が「健康管理をしていただきたい。何が健康によくて何がそうじゃないか、コーチしてくださる方を切実に探しています」と依頼すると、「このドラマもそうだけど、自分で考えて自分でやらないと駄目かな。確かに言われてできても、それは成功例にはならないからね」と至極真っ当なアドバイスをしつつ「今の回答で2万5000円」とちゃっかり請求し、場内を笑わせた。
中盤は、サイコロの目ごとに用意された質問に答える「サイコロトーク」企画が展開。「4」を出した唐沢は「最近、思わず二度見してしまったこと」というお題で、若手共演者のエピソードを語った。「このドラマを撮影していて、若い人たちの演技がすごくて、二度見します」と前置きし、一人一人のエピソードを披露。「カナちゃんは感情の動きがすごくうまいので、そういった部分を見てほしい」と倉科を褒め、犬飼については「すごく荒いんだけど」と前置きして本人を苦笑させるも「最後の最後には自分のものにする。自分の足で立ち上がる瞬間がなかなかかっこいいんです」とその可能性を絶賛。
関口は「メンディーくんは見た目が派手だけど、（今回のドラマを）見終わったら、メンディーに見えないと思います」と今作で意外性を発見できると指摘し、阿久津へは「最初にテストした時と全く違う人みたいになるんです。ちょっとアドバイスしただけで“人間ってこんなに変わるのか”と二度見します」と、若手を“コーチング”する向井さながらの鋭い視点で温かなメッセージを送った。
“唐沢から受けたアドバイス”というトピックは、後半の記者質問でも登場。「撮影を通し、この人のここがすごいと感じたエピソードを教えてください」という質問に対し、犬飼が「ある場面でちょっと気持ち悪いなと感じた流れがあったのですが、その時、唐沢さんが『ニュアンス違いでこう言ってみたら』というアドバイスをくださったんです。その一声によって全部がつながって、気持ちよくなった瞬間があって。さすが、長年トップを走り続けてきた方だからこそ成せる技だと思って、唐沢さんをさらに尊敬するきっかけになりました」と、自身が助けられた出来事を明かした。加えて「唐沢さんの銀行口座も控えています」と、アドバイス料を支払うつもりがあるとユーモアを見せ、唐沢を笑わせていた。
さまざまなエピソードが披露された会見は、唐沢からのメッセージで締めくくられる。「この作品は、刑事ものと言いましても、驚くようなシーンがあったり派手な仕掛けがあったり、そういうことは一切ありません。ですが、最後には『気持ちがいいな』と思える作品なので、若い刑事たちの成長をぜひ見てあげてください。皆さん、素晴らしい演技をしていますので、楽しみにしていてください」と、共演者たちの頑張りを讃える唐沢の姿は“コーチ”そのもの。どんな人間ドラマが展開されるのか、期待が高まる会見だった。
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