高橋一生「連続ドラマW 1972 渚の螢火」完成報告会「作品としては娯楽。楽しんで見て」2025/10/08 12:00

WOWOWで10月19日より放送・配信スタートする「連続ドラマW 1972 渚の螢火」(日曜午後10:00、全5話、第1話無料放送)の完成報告会が開催され、主演の高橋一生、共演の青木崇高、そして、監督の平山秀幸氏が登壇した。
「1972 渚の螢火」の原作は、新鋭・坂上泉氏が放つ、クライムサスペンス「渚の螢火」(双葉文庫刊)。1972年、沖縄。本土復帰が目前に迫る中、現金を輸送していた銀行の車両が何者かに襲撃され、100万ドルが強奪される事件が発生する。琉球警察はこの件が日本政府やアメリカ政府に知られると、重大な外交問題に発展しかねないと、これを秘密裏に解決する特別捜査班を編成。復帰までの期限が18日に迫る中、事件解決に奔走する彼らの心情をスリリングに描く。
捜査に当たるのは、石垣島出身で、東京の大学に進学し琉球警察に入署したエリート刑事の真栄田太一(高橋)。特別対策室の班長である真栄田は、沖縄の出身でありながら地元の署員からは「ないちゃー(本土の人間)」と揶揄(やゆ)されながらも、真栄田は自分が何者なのかアイデンティティーを問い続けている。

主人公の刑事・真栄田太一役を務めた高橋は「原作と脚本には当時の社会的背景が緻密に描かれていて、それをどう映像に変換するのか考えなければいけませんでした。演じる上では真栄田太一が1972年の沖縄で生活していたことをいかに落とし込めるのか、そこを意識して現場に入りました」と振り返る。
真栄田をライバル視する捜査一課班長・与那覇清徳役を担った青木は「この顔なので8割くらいは仕上がっているのかな…」と笑わせつつ「沖縄の時代背景をセリフで言うので、さまざまな事件を調べて自分の言葉として言えるようにしなければいけませんでした。与那覇清徳はキャラクター的に熱量の高い人間なので、熱を持って突っ走って時に空回りしながら演じました」と打ち明けた。
続けて、監督の平山氏は「沖縄が舞台の作品は、それがホームドラマでもコメディーであっても意識せずとも社会的問題が描かれるもの。今回は娯楽要素がたくさん詰まっている原作だったので、問題作というよりもエンターテインメントとしてアクションを作ろうという気持ちがありました」と狙いを説明。
さらに、高橋は沖縄ロケについて「沖縄は好きで旅行でよく行く場所ですが、今回の作品のフィルターを通して見る沖縄は、今までとは違う景色に映りました。当時を知る現地の方にお話を聞くと物語が身近になっていきましたし、当時の情勢や当時に思うことはそれぞれ千差万別。当時をどのように捉えて生きていかれたのかをいろいろな人に聞くことで、リアリティを持って伝わってきました。それが役に活かせたと思います」と実感。青木も沖縄に知り合いが多いそうで「沖縄の知り合いは痛快キャラが多いので、そんな彼らのエッセンスを抽出してキャラクターを作っていきました」と、沖縄のリアルな雰囲気を取り入れて役に生かしたことを明かす。

沖縄での撮影は今年の1月~2月に行われたが、まさかの寒波が到来したことについて青木は「沖縄が極寒だった。こんなに寒いわけないだろと思うくらいに寒かった。ホテルでストーブを用意してもらうくらいでした」と振り返った。高橋も「使い物にならないくらい薄手を用意してしまって…。空港を降りた瞬間に『寒いではないか!?』と。現地の方も何年ぶりかの寒波だとおっしゃっていました」と苦笑い。
沖縄で高橋と青木はすっかり仲良しに。高橋が「僕は常に青木さんと一緒にいました。撮影後も沖縄を回っていました」と懐かしがると、青木も「おいしいしゃぶしゃぶにも足しげく通いましたし、ステーキも行きましたね! 楽しい時間を過ごさせていただきました」と沖縄滞在を満喫した様子だった。
さらに琉球警察・特別対策室の新里愛子を演じた清島千楓から、本作出演および高橋&青木との初共演を喜ぶビデオレターが到着。VTR内で抜てきの理由を問われた平山氏は「一生秘密にしておきましょう!」とニヤリとし、高橋は「真面目に作品に取り組まれている方で緊張しているように見えなかった。『本当に緊張していた?』と疑いました」と称賛した。青木も「純度の高さが、まさに愛子ちゃんだった。堂々としたお芝居を見せてくれて素晴らしかった」と絶賛。

最後に平山監督は「肩ひじ張らずに全話見ていただけるとうれしいです」と呼びかけ、青木も「個人的なことになりますが、祖父が1972年当時の沖縄にいました。そう考えると自分も縁があったのかなと思いつつ、本作に携われてうれしいです」と運命的な出会いだと述べた。高橋は「1972年当時の沖縄の背景が描き出される物語ですが、作品としては娯楽です。楽しんで見ていただければそれが何よりです」と語り、完成報告会は幕を閉じた。
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