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「新東京水上警察」佐藤隆太×加藤シゲアキ×山下美月「今までにないスケールのドラマにワクワク!」2025/10/07

「新東京水上警察」佐藤隆太×加藤シゲアキ×山下美月「今までにないスケールのドラマにワクワク!」

 フジテレビ系では、10月7日に主演・佐藤隆太、共演・加藤シゲアキNEWS)、山下美月の火9ドラマ「新東京水上警察」(火曜午後9:00、初回15分拡大)がスタート。

 日本の連続ドラマ史上初となる「水上警察」を題材にした「新東京水上警察」の原作は、ミステリー作家・吉川英梨さんによる同名シリーズ。佐藤が演じる刑事・碇拓真と、本部から一転水上署へ異動となった上昇志向の強い刑事・日下部峻(加藤)、船の操縦を担う海技職員・有馬礼子(山下)ら、水上警察署のチームが、東京の海や川を警備艇で駆け巡り事件を追う、大迫力のマリン×クライムエンターテインメント。佐藤、加藤、山下の3人が、本作にかける意気込みや見どころを語った。

──オファーを受けた感想をお願いします。

佐藤 「お話をいただいてすぐに原作を拝読したのですが、本当に面白くて一気に読み進めました。小説ならではの迫力のある事件が続々と起きるのですが、それをすべて映像化するのは難しいと分かった上で、この題材に映画ではなく連ドラで挑戦するというところに気概を感じました。僕を指名していただいたこともうれしかったですし、『ぜひ、やらせてください』と、お伝えしました」

加藤 「自分に合っているなと。僕は釣りをするので船酔いしないから、オファーが来たのかなと思ったんですよ。刑事ドラマのお話も、年齢的にもピッタリだし、企画書の段階ですごくワクワクしました。海に限った警察の話ってありそうでなかったなと。知らないこともたくさんあって、そこで生まれる物語は、海上保安庁とはまた違うと説明していただいたので、見たことないストーリーが生まれそうですし、爽快感のあるドラマというか、映像的にもダイナミックになるのかなと。それに、主演が佐藤隆太さんと聞いて、これは絶対楽しい現場になるなと。11年ぶりの共演ということも踏まえて、撮影もきっと楽しいだろうと感じましたし、内容も楽しいし、これはやるっきゃないなという気持ちになりました」

山下 「私は、警察を題材にした作品が初めてなんです。ちょうど25歳というタイミングで年齢的にもそういった作品に出られるようになったのんだなと。正直、水上警察という分野になじみがなかったので、一から手探りでいろいろ調べました。私の役柄は、お二人とは違う部分で活躍する海技職員なのですが、海技職員って何なのだろうとか、最初は結構疑問が多かったです。少し不安もありつつ、一から皆さんと作り上げていくのだなとすごくワクワクしました」

「新東京水上警察」佐藤隆太×加藤シゲアキ×山下美月「今までにないスケールのドラマにワクワク!」

──海上での撮影エピソードを教えていただけますか。

佐藤 「クランクインして間もなく、早い段階で海に飛び出したんですが、海上の船内での撮影を経験している方も多くないので、みんな不安もあったと思います。手探り感もある中でしたが、みんなでアイデアを出し合いながら海上撮影という山場を乗り越えられたことによって、チームがギュッと一つになれたので、あの経験がすごくいい影響を与えてくれたと感じています。僕たち演者が船に乗り、キャメラ専用の撮影船と並走しながら撮影するのですが、タイミングを合わせることが難しく、何回も撮り直すこともあります。僕はシゲ(加藤)と違って結構船酔いしやすいタイプなのでそれとの戦いもありました(笑)。3日連続で朝から日が暮れるまで撮影した日は、船を降りて陸に戻ってからも、陸酔い(おかよい)がずっと続いていて、家に帰っても寝るしかないんです。翌日には復活するんですが、また船に乗って揺られますからね…。僕は大変でしたけど、シゲは涼しい顔をしているんですよね」

加藤 「隆太さんが演じる碇は、船上でアクションもあるし、かなり大変でしたよね。今回、10月クールのドラマですけど、5月くらいから撮っていて涼しくてよかったですし、梅雨の時期だから撮れるのかなと思っていたけど、雨の影響はなかったですよね。唯一、中尾明慶だけが降られたっぽいですが…(笑)。ほかは天気に恵まれていて、どうやら今年の夏は涼しいんじゃないかと期待をしていたのですが、予想に反して暑かった。船の揺れと暑さが危険な中で、みんなで撮影を乗り切ろうという結束力が芽生えましたよね。あと、僕が言うのもなんですけど、なんといっても山下さんが実際に船舶免許を取られてびっくりしました」

山下 「すごく楽しかったのですが、最初は怖かったです。本当に運転したので、『こんなに有名な人たちの命を預かって…』と。演者さんとスタッフさんを含めて30人弱乗っていて、皆さん壁などにくっ付いて、ぎゅうぎゅうになって船に入る感じでした。船長さんに運転してもらうこともありましたが、実際に私が運転するシーンもあって、ここで事故を起こしたら一生背負っていかなきゃいけないなと。波にのまれるとか、予期せぬこともあるかもしれないと怖かったのですが、こういう体験はなかなかできないので、貴重な経験をさせていただいたと思いました。私もすごく船酔いするタイプなのですが平気でした。移動中はずっと寝ていて、ポイントに着いてから起きるようにしていましたし。もしかしたら、免許を取って波の流れを読めるようになったのかも」

佐藤 「かっこいいなー。山下さんが船舶免許を取られたと聞いて、本当にびっくりしました。基本的には、船長さんが運転をして、映り込む時だけ山下さんがハンドルを握るのかなと思ったら、じゃあ、『山下さん、操縦お願いします』って。もちろん安全面は考慮されていましたけど、山下さんが運転することが当たり前のようでしたよね。でも、見事に運転するから頼りがいがありました」

山下 「生きて帰ってくることができてよかったです」

「新東京水上警察」佐藤隆太×加藤シゲアキ×山下美月「今までにないスケールのドラマにワクワク!」

──どうして船舶免許を取ろうと思ったのですか。

山下 「お話をいただいた時、別のお仕事をさせていただいていたので、時間がないと思って、事務所にも言わず、近くのハーバーに電話しました。海技職員は、船舶免許があるから、なれるわけではないのですが、とにかく船の勉強をしなきゃいけないから免許を取らなきゃと思ったんです。すぐにネットで調べて申し込みをしたら、スタッフさんもびっくりされていたし、事務所の人たちも大慌てでした」

加藤 「すごいよね。二級でいいのに、一級を取っているのがすごい!」

山下 「車の免許も取ったのですが、実は船舶免許の方が先でした。自分が文系なのですが、船舶免許のメインは計算なんですよ。数字に触れてこなかったので数字を扱うのがすごく大変で、三角定規とコンパスは小学生ぶりに触りました。それでも、船の運転は1日か2日ぐらいで割と安定して走れるようになったんですよ。ですが、実際に現場に行ってみたら、自分が練習していた小型船の3倍ぐらい大きい船で、急に『運転お願いします』と言われ『終わった…』と思いました(笑)」

── 佐藤さんと加藤さんは準備されたことありますか?

佐藤 「僕は普段通り、原作も含めて台本を繰り返し読みながら自分の中で想像を広げていきました」

加藤 「最近はあまりない現場もあるのですが、今回、本読みがありました。隆太さんが『本読みやりたい』とおっしゃったと聞いて、僕もやりたかったので、結構久しぶりでしたが、水上警察署のキャストが集まって本読みをできたのは大きかったです」

佐藤 「良かったよね。あの日でギュッとした雰囲気というか、早くもいい空気感を感じられたので、みんなと一緒にチームとしてやっていけると確信して、すごく安心しました」

──佐藤さんと加藤さんは「失恋ショコラティエ」以来の共演ですね。

佐藤 「はい。今回、また共演できると聞いた時、すごくうれしかったです。『失恋ショコラティエ』は11年前になりますけど、その当時から変わらず、人柄も柔らかいし、クレバーだから話も面白い。現場がいい方向にいい空気感になるように、自然と導いてくれる。今回、パートナーの日下部とは一緒に組んで動くところも多いので、シゲが演じると聞いてすごく安心しました。実際撮影に入ってみてもやっぱり楽しいし、まあとにかくナイスガイです!」

加藤 「そんなことないですよ(笑)。僕も、『失恋ショコラティエ』の時、すごく楽しかったです。久しぶりに会うと距離ができることもありますが、隆太さんは変わらないんです。すぐに同窓会っぽくなれる方なんですよ。大変な現場だとイライラすることが誰しもあると思うんですけど、隆太さんは本当に変わらず楽しく、現場を盛り上げてくれてずっと明るい感じでコミュニケーションをとっているんですよ。いい意味で緊張感がないんです。良い方向に持っていってくれるので、隆太さんがいるとストレスのない現場になって本当にすごいです。しかも、スタッフさんに対しても気遣いがあるので、楽しい現場です!」

「新東京水上警察」佐藤隆太×加藤シゲアキ×山下美月「今までにないスケールのドラマにワクワク!」

──山下さんから見たお二方の印象は?

山下 「今の仕事を始める前、『失恋ショコラティエ』(2014年、同局)を見ていて、中学生の頃だったのですが『私もドラマに出たい』と思ったきっかけになったぐらい大好きな作品だったんですよ。あの時代のフジテレビの恋愛ドラマは、キラキラが多かったのですが、その世界に憧れていたので、その作品に出ていらっしゃったお二人と共演させていただけているのが、個人的にすごくうれしいです。お二人とも裏表がなくてそのままです」

──それぞれに抱いていたイメージは?

山下 「佐藤さんには、お芝居に対して真っすぐで、情熱的な印象を持っていました。そんな役が多いということもあるのかもしれないですが、撮影現場でもチームをまとめてくださって、キャプテン的な立ち位置もある。ワンシーンワンシーンどれだけ時間がかかっても、ちゃんといいものを作ろうという意識もあるし、キャスト・スタッフそれぞれの意見をどちらも尊重してくださる。座長として、バランサー的な部分も担ってくださっているなと感じます」

──加藤さんはいかがでしょう?

山下 「加藤さんは歌番組でキラキラした姿を拝見している反面、文化的な一面もあって、そのギャップを感じます。現場でもお芝居に集中していらっしゃるのに、カットがかかってパッと見たら本を読んでいる、みたいな。船でも読んでいましたが、現場でこんなにリラックスしていらっしゃる人を久々に見ました(笑)」

【プロフィール】
佐藤隆太(さとう りゅうた)
1980年2月27日生まれ。東京都出身。A型。主な作品は、ドラマ「ROOKIES」(2006年~/TBS系)、「失恋ショコラティエ」(14年/フジテレビ系)、大河ドラマ「どうする家康」(23年/NHK総合ほか)や映画「シャイロックの子供たち」(23年)など。

加藤シゲアキ(かとう しげあき)
1987年7月11日生まれ。広島県出身。A型。男性アイドルグループ・NEWSのメンバーとして活動する傍ら、小説家としても高い評価を受ける。代表作に「ピンクとグレー」「オルタネート」など。主な作品は「失恋ショコラティエ」(14年/フジテレビ系)、「ゼロ 一獲千金ゲーム」(18年/日本テレビ系)など。

山下美月(やました みづき)
1999年7月26日生まれ。東京都出身。O型。元乃木坂46のメンバーで、現在は俳優・モデルとして活躍。ドラマ「じゃない方の彼女」(21年/テレ東系)連続テレビ小説「舞いあがれ!」(22年/NHK総合ほか)、「さらば、佳き日」(23年/テレ東系)などに出演。10月3日から、ヒロインを務める映画「火喰鳥を、喰う」が公開されている。

【番組情報】
「東京水上警察」
フジテレビ系
10月7日スタート
水曜 午後9:00~9:54
初回は午後9:00~10:09(15分拡大)

取材・文/松下光恵

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