「PUNKS△TRIANGLE<パンクス・トライアングル>」長野凌大&藤林泰也が明かす撮影秘話2025/10/02 18:00

累計発行部数30万部(紙・電子累計)を突破し、BLファンから熱い支持を得る沖田有帆さんの同名漫画を実写ドラマ化した「PUNKS△TRIANGLE<パンクス・トライアングル>」が、フジテレビで10月9日に放送スタート。“推し”をいちずに愛するピュアな青年で、服飾専門学校に通う純浦千明を長野凌大(原因は自分にある。)が、千明が焦がれるカリスマモデルのアイであり、実は千明のクラスメートで相棒となる江永歩を藤林泰也が演じる。
主人公は2人でありながら“三角関係”が展開する本作。初共演となる2人はこの作品にどう挑み、作り上げたのか。撮影を通して強い絆で結ばれた2人が、本作の魅力や役を演じる上での苦労、撮影裏話や心に残ったシーンなどを語ってくれた。
――まず、原作漫画を読んだ時に感じた印象を教えてください。
長野 「BLはこれまであまり読んだことがなかったのですが、そんな僕でも“一風変わったBLだな”と感じるぐらい魅力がたくさん詰まっていて。ラブストーリーだけではなく、ファッション要素だったり、2人のビジュアルにも引き込まれましたし、初めてBLを読む方でも楽しめる作品だなと思いました」
藤林 「そうですね。僕も避けてきたわけではないのですが、これまであまりBLというジャンルに触れる機会がなくて。それでも、凌大くんと一緒で、これまでのBLドラマとはちょっと違ったものになるだろうな、という感覚がありました。まず、主人公が2人しかいないのに“三角関係”がテーマですし、舞台も服飾専門学校という独特な設定。しかも服装はパンクファッションと、この作品でしか得られないもの、表現できないものがあるはずと、演じるのがすごく楽しみになりました」
――それぞれが千明、アイ/江永を演じる上で心がけていたことは?
長野 「僕はとにかくピュアでいること。千明を演じる上で、かわい子ぶるとか、きれいに見せようとするのは違うなと感じて。千明は常にアイの手の中で動かされていて、江永に対しては自分が動かしているようで気付いたら引き込まれている。なので、僕も自分が感じた感情のままに、カメラをあまり意識せずに演じようと考えていました」
藤林 「この作品は主人公が2人でありながら “三角関係が見える”作品。なので、アイと江永の演じ分けはすごく大切にしました。3人であり、2人の掛け合いや駆け引きなども見どころですが、アイと江永の細かな違いにも気付いていただけたらうれしいです」
――ご自身が演じるキャラクターのどのような部分に魅力を感じましたか?
藤林 「アイと江永はどちらも自然体に見えて飾っている部分があり、さらには真反対で別の人間のような。しかも、それぞれに隠し事があって、そんな二面を演じるのは難しくもあり、楽しくもありました。撮影中は凌大くんとお芝居についてたくさん話すことができ、それが役作りや作品作りにも大きくつながったと思います」
長野 「千明の良さは真っすぐさ。加えて誰よりもピュアで、どこで生きていたらこんなにピュアなまま育つんだろうと…」
藤林 「いやいや、十分ピュアよ! 本人も(笑)」
長野 「僕も?(笑)。僕もピュアかもしれないんですけど、千明はそれを上回るピュアさで、アイに対していちずにずっと矢印を向け続けている。そこがすてきで、大切に演じられたらいいなと思っていました」
藤林 「千明が“ピュア”なら、アイと江永は“人間性”…いや“人間味”かな。人間くささがあるといいますか」
長野 「地をいっているのでは?(笑)」
藤林 「そうだね(笑)。良くも悪くも、隠し事があるのって人間くさいなと思います」

――藤林さんから見て、千明と長野さんがリンクする瞬間はありましたか?
藤林 「千明はかき回したりかき回されたりする役回りですが、凌大くん本人は年齢のわりに落ち着いていて、その中にあるピュアさがすごく魅力的だと思います。ただ、千明は手先が器用ですが、凌大くんはちょっと不器用(笑)。加えて、人間としての不器用さみたいなところもあって、それがピュアな役を演じるにおいて一役買ってるんじゃないのかな、と思いました」
――例えば、どんな時に不器用さを感じたのでしょうか。
藤林 「服飾系の作業をしている時ですね」
長野 「めっちゃ練習した~(笑)」
藤林 「練習してたよね。休み時間を返上してまでやってたんですけど、やっぱりすごく難しい世界だなって」
長野 「(服飾専門)学生の皆さんは、僕らが思っているより何倍も難しいことを何年もかけて学ぶわけじゃないですか。僕はそれを数分で、あたかもできるようにやらなくてはいけなかったのですごく大変だったのですが、周りの方々の支えのおかげで頑張れました」
――では、手先が不器用な江永の気持ちに共感できる部分も?
長野 「めっちゃ分かりました。作業シーンだけは僕が江永を演じた方がいいんじゃないかなって(笑)。やすくん(藤林)は器用なんですよ」
藤林 「意外にね(笑)」
長野 「そこでやっぱり年上、お兄さんなんだなって…」
藤林 「関係ないでしょ!(笑)」
長野 「えっ、関係ない?」
藤林 「こういうところがかわいいんですよね(笑)」
――それでは、長野さんから見てアイ/江永と藤林さんがリンクする瞬間は?
長野 「違う部分が多過ぎます(笑)。というのも、やすくんは朗らかで、明るい性格で…」
藤林 「優しいね。オブラートが厚い!(笑)。ありがとう!」
長野 「こうやって、いつも笑わせてくれるんです(笑)。僕自身、人見知りなのもありますし、年上の方との共演で、現場に入った時はすごく緊張していて。でも、1日目からフランクに話しかけてくれて、次の日にはもう年下の子と話しているのかなと思ったぐらい(笑)。でも、そういうやすくんの思いやりや人に対する気持ちみたいなところは、アイとも似ているのかなと。アイも一見冷たくて自分本位で生きているように見えますが、人のことをしっかり見て動いているので」
藤林 「えっ、自分本位で生きてるように見えてた!?」
長野 「あなたではなく、アイがね(笑)。そういうギャップのような、大切な人に見せる一面みたいなところは似ているのかも、と思いました。あとは…身長です!」
藤林 「身長差も大切だからね、この作品」
長野 「僕、こんなに背高い人会ったことないです」
藤林 「そんなことはない(笑)。いるでしょ。この業界にも結構いるよ?」
長野 「いや、今まで共演した方の中で一番大きいと思います!」
藤林 「確かにね、オーラととかもあるのかも」
長野 「それは結構あると思います」
藤林 「…なんか優しいな、おかしいな。現場ではこんな感じじゃなかったのに!(笑)」

――現場もこのまま和気あいあいとした雰囲気だったのでしょうか。
長野 「現場もそうでしたね」
藤林 「うん。決して楽なスケジュール感ではなかったのですが、現場の雰囲気や凌大くんに助けられて、撮影は終始やりやすかったです」
――演じる中で難しさ、そして楽しさをどのような瞬間に感じましたか?
長野 「僕はアイと江永と向き合いますが、同じ人とお芝居をしていながら全く違う雰囲気を感じましたし、他の作品ではあまり感じられない魅力だと思うので、そこはすごく楽しかったです。難しかったところは…やっぱり作業シーン(笑)。あと、千明は感情の移り変わりが早いので、心の動きみたいなところは今までの作品よりもスピード感を高めて演じています。それは難しさもありつつ、楽しかったですね」
藤林 「僕にとって一番難しかったのは、アイと江永をしっかりと演じ分けることでした。千明が気付かないほど別人に見えるように、監督やプロデューサーさんとも相談しながら意識して取り組みました。メークや髪の毛、衣装など細部までこだわっていて、衣装合わせだけで6時間ぐらいしているんです。対して、楽しかったのは凌大くんとは逆で作業のシーン(笑)。初めての体験でしたし、服を作るのはこんなに大変なんだと知れて。裏側を見るのも、作っている方のお話を聞くのも面白かったです」
――アイと江永の二面を演じる上で、どのようにスイッチを切り替えていたのでしょうか。
藤林 「江永は純浦くん、アイは千明くんと呼び方が違うんです。その中で、それぞれが呼び捨てに代わる瞬間など、一つ一つの区切りを大切にしました。あとは見た目が180度変わるので、そこは一つスイッチになっていたかなと。地味な服を着ると気分が落ち着いたり、派手な服を着ると自信が湧いたり…皆さんも経験があるのではないかなと。そういう意味で、今回は服装を変えるだけでもいろいろな感情が出てきたので、比較的スイッチは切り替えやすかったのかなと思います」

――劇中、2人のやりとりにおいて大切にしていたことは?
長野 「話を追うごとに2人の関係が深まっていきますが、アイと江永、それぞれと距離感が違うんですよね。しかも、ドラマは台本通りの順番で撮影していくわけではないので、“アイとは今このぐらいで、江永とはこのぐらい”というのを毎度確認して、それこそ先ほど言っていた呼び方やどこまで心を開いているかなど、シーンを追うごとに2人で話し合って。そこは丁寧にしっかりと進めていきました」
藤林 「最初に撮ったシーンは、実は最終話の最後の最後のシーンなんです(笑)。なので、ちょっとワケが分からなくなる瞬間も…」
長野 「逆に1話を後半の頃に撮ったりして」
藤林 「そうだね。でも、最後のシーンは逆にその初々しさが良かったのかなと思っていて。“自然体でいる”というのは江永と千明にとっては簡単なことではなく、葛藤や悩みを乗り越えてやっと見せられるようになる。そういう意味でも、その初々しさこそ本当の意味で距離が近づき始めた2人を表すような。いいスパイスになったんじゃないかな」
長野 「しかも、あのシーンを最初に撮ったことによって、初日で仲良くなれたので」
藤林 「そうね。ここに持っていくんだな、っていう終着地点も見えましたし。ただ、難しかったです!(笑)。現場に入って初日で、初めましてであんな近い距離感でお芝居をするというのはなかなか珍しくて。あと、台本を読んでいるだけでもちょっと恥ずかしいといいますか、“甘い言葉”って普段言わないじゃないですか。さらにはそれを言うという、やったことのない役、やったことのない設定をやる上で、自分なりの壁を崩していく大変さもありました。ただ、撮影が進むにつれて、その壁はなくなりましたね」
長野 「僕も恥ずかしかったんですけど、初日に一種の山場を越えたことで、“この後も大丈夫だな”と思えて。ただ、今後また毎週恥ずかしくなるといいますか、キュンキュンしながらドラマを見ることになると思うのですが(笑)、そういう新しい感情にも出合えたことがうれしかったです」
藤林 「確かに。あと、江永と千明が仲良くなっていくにつれて、お互い意識するが故の恥ずかしさみたいなものが出てくるんです。初日に最後のシーンを経験できたことで、その時の感情を引っ張り出して演じられましたし、表現の幅もより広がって」
長野 「“2人も毎回ドギマギしながらやってたんだな”とか、“今も緊張しながら放送を見てるんだろうな”とか、視聴者の方にも一緒に味わってほしいといいますか。“このドギマギを感じているのは自分だけじゃない”と思いながら、ぜひ一緒にドギマギしていただきたいです!(笑)」
――撮影を通して、心に残っているシーンを一つ挙げていただくと?
長野 「5話で、千明がアイへの思いを語りながら、江永の前で涙を流すシーンがあるんです。それを撮影したのが2日目くらいだったのですが、そこで“無理かもしれない!”と思った記憶があります(笑)。というのも、そのシーンは基本的に僕がしゃべっていて、セリフ量も多く、俳優としての壁みたいなものをすごく感じたんです。これまでも別の作品で長ゼリフのシーンはあったのですが、こんなに撮影序盤にあったのは初めてで…。最初の3日間くらいに山場が結構たくさんあったので、最初の頃はずっと緊張していましたね。本当に、あのシーンはやすくんが相手だったからできたと思います。僕はいつも現場に入ってから共演者の方と仲良くなるまで時間がかかるタイプなんですけど、やすくんは今までで一番話しやすくて、距離をすぐに縮めてくれて、その優しさのおかげで乗り越えられたと思っていて。そういう意味でも5話は印象深いですね」
藤林 「ベース僕の方がポンコツなので、“俺よりポンコツいる、大丈夫だ!”っていう安心感を提供できたのかな(笑)。スケジュールもハードだったし、どちらか1人が極端に話す日が多くて、朝一や休憩中、ご飯中もずっと台本の読み合わせをしていました」
長野 「うん。それがルーティーンだった」
藤林 「お互いにお互いの背中を押す感じで乗り切って。じゃないと無理だったよね」
長野 「それもあってここまで仲良くなれたのかなと」
藤林 「他の現場では休憩中の俳優さんに『読み合わせしませんか?』なんて声はかけられないのですが、今回はもう2人で乗り切ろうと。『今日、台本多いけどいける?』と声をかけさせてもらって…」
長野 「チーム感があったよね」
藤林 「基本的に僕は『無理、無理!』って言っていたんですけど(笑)、結果的には2人で力を合わせて乗り切ることができて。撮影以外でも2人で時間を過ごすことが多かったのですね。凌大くん、本当に全然カッコつけないので、すごくやりやすいんです。常に自然体だったので、それも話しかけやすかった理由の一つなのかなと思います」
――藤林さんはどのシーンが印象的でしたか?
藤林 「僕が好きなのは3話に登場する屋上のシーン。その日はすごく風が強くて、2人とも髪の毛がオールバックになってしまうぐらい(笑)。風でカメラが動いて撮影が止まっちゃう、みたいなこともあったんですけど、ふとした瞬間に見た景色がすごくきれいで」
長野 「確かに、ずっと写真撮ってるなと思ってた」
藤林 「普段は撮影中に景色を見る余裕なんてないんですけど、夜の工場地帯というのもあって…。しかも撮影が後半の頃で、スタッフさんとも打ち明けて、現場の雰囲気もめちゃくちゃ良かったんです。いつも丁重にケアしていただいていて、その日も終わった後に“頑張ったから”と制作の方がおすしを用意してくださって…。そういうやりやすい状況を作ってくださったので、景色も楽しめたのかな。撮影は大変だったけど、みんなで作っている感じがあって、それがすごく良かったんですよ。『あっ、風止まった。いくぞ!』『あーあ、吹いてきた』みたいなやりとりさえ楽しかったです」
長野 「うん。僕も思い出に残っているシーンですね」
藤林 「あの時って、夏? 春?」
長野 「ギリギリ春じゃない? 撮影を始めた頃は寒くて、そこから暑くなり始めたぐらい」
藤林 「そっか。…めちゃくちゃいい夏の思い出になりました!」
長野 「結局夏にしてるじゃん!(笑)」

――藤林さんはアイを演じる中でモデルらしいシーンも登場します。事前に何か用意したことはあるのでしょうか。
藤林 「僕、実は芸能はモデルスタートみたいなところがあって、レッスンも受けたことがあったので、それを思い出してやっていました。普段から姿勢は気を付けるようにしているのですが、ウオーキングはまた力を入れるところが違うといいますか。いかにカッコ良く歩けるかというのは、現場でカメラを見ながら自分なりに研究して臨みました」
――手応えは感じていますか? また、長野さんから見たアイはいかがでしたか?
藤林 「エキストラの方々にも『カッコいい』と言ってもらえてうれしかったです。普段『カッコいい』と言われることがあまりないので…。照れてしまってずっとニヤニヤしていました(笑)」
長野 「ビジュアル含めて、“漫画から出てきてる!”と思いました。それに僕、こんな身長高い人に会ったことないんですよ」
藤林 「まただ(笑)。台の上に立っている時はなおさらね」
長野 「でも、本人は話しやすくて、演じている時とのギャップが魅力的過ぎて大好きになっちゃいました」
――最後に、お互いがキュンとしたシーンを一つずつ教えてください。
長野 「僕は1話のおタバコのシーン」
藤林 「おタバコのシーンね(笑)」
長野 「象徴的なシーンですし、この作品ならではだなと思います。それに、推しと初めて会って、さらには初めてのタバコを吸わせてもらうなんて、絶対に忘れないだろうなって。実際に演じてみても、千明としてそこが一番印象に残っていますね」
藤林 「僕は2話のペインティングイベントのシーンかな。感情を作ってしまうと自然な絵が撮れないと思ったので、2人で本気で遊んだのも楽しかったですし、凌大くんはすごく笑顔がすてきな方なので。千明としてはもちろん、凌大くん本人の魅力も出ているシーンなんじゃないかなと思います」

【プロフィール】
長野凌大(ながの りょうた)
2003年7月16日生まれ。静岡県出身。A型。7人組ダンスヴォーカルグループ・原因は自分にある。のメンバーとしても活躍。10月7日スタートのドラマ「娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか?」(カンテレ・フジテレビ系)にも出演。
藤林泰也(ふじばやし やすなり)
1999年2月20日生まれ。京都府出身。B型。近作は「仮面ライダーガッチャード」(テレビ朝日系/2024年)、ドラマ「ジョフウ ~女性に××××って必要ですか?~」(25年/テレ東ほか)、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」(25年)など。
【番組情報】
ドラマ「PUNKS△TRIANGLE<パンクス・トライアングル>」
2025年10月9日スタート
フジテレビ
木曜 深夜1:15~1:45 ※初回は深夜1:40~2:10
※FODにて独占先行配信、FOD・TVerにて無料見逃し配信あり
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【締め切り】2025年10月30日(木)正午
【注意事項】
※ご当選者様の住所、転居先不明・長期不在などにより賞品をお届けできない場合には、当選を無効とさせていただきます。
※当選で獲得された権利・賞品を第三者へ譲渡、または換金することはできません。
※賞品をオークションに出品する等の転売行為は禁止致します。また転売を目的としたご応募もご遠慮ください。これらの行為(転売を試みる行為を含みます)が発覚した場合、当選を取り消させていただくことがございます。賞品の転売により何らかのトラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いませんので、予めご了承ください。
※抽選、抽選結果に関するお問い合わせにはお答えできませんので予めご了承ください。
取材・文/TVガイドWeb編集部 ヘアメーク/(長野)カスヤユウスケ(ADDICT_CASE)、(藤林)泉脇崇(Lomalia) スタイリング/(長野)丸尾里奈、(藤林)小田優士
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