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三谷幸喜×菅田将暉「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」舞台あいさつ2025/09/21 21:05

三谷幸喜×菅田将暉「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」舞台あいさつ

 フジテレビ系で10月1日スタートする、脚本・三谷幸喜×主演・菅田将暉によるオリジナルドラマ「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(水曜午後10:00、初回は30分拡大)の、第1話完成披露試写会が開催され、舞台あいさつに、三谷、菅田と、共演の二階堂ふみ神木隆之介浜辺美波小林薫アンミカ西村瑞樹(バイキング)、大水洋介(ラバーガール)、ひょうろくが登壇した。

 本作は、1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で、三谷の半自伝的要素を含んだ完全オリジナルストーリー。不器用ながらも、生きることに一生懸命な“人間くさい”人たちが、目と目を合わせ、心と心を通わせ、時に激しく衝突しながらもエネルギッシュに生きた“1984年”という時代を、三谷ワールド全開で笑いと涙いっぱいに描いていく。

三谷幸喜×菅田将暉「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」舞台あいさつ

 実に25年ぶりにゴールデン・プライム帯民放連ドラの脚本を手がける三谷は、自身の経験に基づいた半自伝的ストーリーについて「半自伝的とうたっていますが実は違っていて…。僕の青春時代を描いていると感じるかもしれないですけれども、僕の若かりし頃の約2か月ぐらいだけ体験したことを元に物語を作ったという感じなんですよね。だから、ほんのすこし、7%ぐらいです。僕は実際に神木さんが演じられている蓬莱省吾が僕の立ち位置なんですけれども、彼のキャラクターは僕が体験したことをそのままやってくださっていることにはなっています」と説明した。また、若い世代の出演者と一緒に仕事をして「ものすごく新鮮で楽しかったです」と振り返った。

三谷幸喜×菅田将暉「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」舞台あいさつ

 主演で久部三成を演じた菅田は「完成した映像をまだ見ていないので、(どういうふうに仕上がっているのか)ちょっと怖いなと思いつつ、現場で演じた感想としましては、久部三成は本当に演劇に情熱を燃やしている青年でした。スタッフさんともともに、『ドラゴンボール』が1986年にスタートしているとか、この時代にはやった映画とかをみんなで共有したり、演劇界の様子や劇場の熱気などを先輩方に教えてもらったりしながら、勉強しました」と打ち明けた。

 三谷作品の魅力を聞かれると「群像劇ということなのですが、誰が主人公か分からないくらい、みんなそれぞれが前のめりにマイペースに生きているのが、読んでて楽しいポイントかなと思います」と答え、三谷も「なるほど、と思いましたね。深い読みをされてありがとうございます」と感謝しつつ「僕は菅田さんとは割と似た感性を持っている方だなと思ってとても話しやすかったです。それが仕事に今後つながっていくかどうか分からないですけれども、とても楽しいです」といいながらも、納得していない様子。一方、「仕事につながっていくか分からない」と言われてしまった菅田だったが、めげずに、「おすし、ごちそうさまでした」とお礼を伝えたことから、会場は笑いに包まれた。

三谷幸喜×菅田将暉「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」舞台あいさつ

 続いて、ミステリアスなダンサー・倖田リカを演じる二階堂が「三谷さんの作品は、私が映像の世界に憧れるきっかけの一つでもあったので、ようやく三谷さんの作品に参加できるという喜びもありましたし、本を読んだ時に、キャラクターの一人一人の個性がすごくて、それぞれの人生が見えるからどの人物の背景も共感できました。あと、自分がどういうふうな生き方をしてきたかで、どのキャラクターに心が動かされるのか、それぞれ違う感想を持つのではと感じました」とコメント。

 加えて菅田から、「日々の撮影スケジュール表の一番最後に『二階堂のダンス練習』『アンミカのダンス練習』と書いてあって、撮影と並行してレッスンしていたので、すごいです」と暴露された二階堂が、「アンミカさんもそうですし、ほかのダンサーの方々も皆さん練習があって、ダンスの話をアンミカさんにさせていただきました」と明かすと、アンミカも「ふみちゃんが一番色とりどりのダンスを踊られて、その中でもバレエの基本があるので所作がすごくきれいで、いろいろ教えてもらったり、みんなで切磋琢磨して励まし合いながら、めちゃくちゃ現場の雰囲気良かったです」と笑顔で付け加えた。また、現場に菅田が差し入れしたトレーニングアイテムが役に立ったことも明かされた。

三谷幸喜×菅田将暉「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」舞台あいさつ

 そして、“三谷青年”をモチーフにした放送作家・蓬莱省吾役を担う神木は「どのくらい三谷さんのしゃべり方や動きを取り入れるべきなのか、そうではないのか…。それがすごくプレッシャーではありましたけれど、実際に演じて、撮影がどんどん進んでいくにつれて、僕は蓬莱省吾として動きとかを意識しないで生きる方がいいかなと思ったら、途中から抱え込んでたプレッシャーみたいなのが、演じているうちになくなっていきました」と振り返った。続けて「菅田が演じる久部と、2人のお芝居が結構あったので、僕が、『どうしよう、どうしよう』と迷っている中だと、彼の熱量を受けきれないなと。なので、蓬莱省吾として何も意識せずに久部を見てみたらどういう景色が見えるんだろうと思って、そこから(三谷さんの若い頃を)意識しないようにしました」と語った。

 蓬莱は、数種類あるメガネの中から神木が選んだ銀縁眼鏡をかけているが、三谷から「どのメガネにされたんですか?」と聞かれ、「銀縁にしました」と答えたところ、「なぜですか」とツッコまれ、「僕はもう少し四角いメガネをかけていましたけどね」とツッコまれて恐怖を感じたと語った神木。そんな神木に、三谷は「出来上がったものを見たら、よくぞ、ここまで僕を再現してくれたなと思いました。僕にしか見えなかったです」と褒めたたえると、「うれしい、ありがとうございます」と伝え、会場から拍手が起こった。

三谷幸喜×菅田将暉「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」舞台あいさつ

 次に浜辺が、この物語の舞台となる 80年代について語る。「私自身、その時代に生まれていないので、現場に入って、これが80年代の空気なんだと肌で感じた気がしました。書物で読んでいたり話を聞いていたりしても、なんとなくのイメージしかできてなかった部分があったのですが、壮大なオープンセットに足を踏み入れた瞬間と、菅田さんの熱気を浴びた姿に、『これかっ!』と、しっくりした気がしましたね。活気もあるし、すごく個性が豊かで、人と人がぶつかり合っている感じで。独特な暗さもあって、それを肌で感じたので、役作りの中でも生きていたなと思います」と回顧した。中でもびっくりしたのは、どこかしこでみんなが歩きタバコをしていたことだと話し、「すごく煙たくて、今はなかなか感じられないものだなと思いました」と、目を丸くした。

三谷幸喜×菅田将暉「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」舞台あいさつ

 そのほか、二階堂同様、ダンサーを演じるアンミカが、「三谷作品に出たい」と念じたらオファーが来たことを明かし、普段はそれぞれ別の相方とコンビを組んでいる西村と大水が、今作ではコンビを組んで漫才を披露したことの面白さを語ったり、小林がひょうろくにご飯のレシピをレクチャーした話など、さまざまなエピソードトークが展開された。

三谷幸喜×菅田将暉「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」舞台あいさつ
三谷幸喜×菅田将暉「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」舞台あいさつ

 さらに、本作の主題歌を、“小説を音楽にするユニット”YOASOBIが担当することが解禁された。スクリーンにYOASOBIのふたりがビデオメッセージで登場し、本作の主題歌を手がけることを発表。YOASOBIが書き下ろした楽曲「劇上」は、作品と真摯(しんし)に向き合い、「この世界は舞台であって、人間はみんな役者である」というテーマを軸に紡がれた楽曲だ。コンポーザーのAyaseがボーカルに参加するのは、10月1日に結成6年を迎えるYOASOBIにとって初の試みとなる。なお、連続ドラマへ楽曲提供するのは初めてのこととなるYOASOBIが手がけた主題歌「劇上」の音源は、10月1日の初回放送内で初解禁となる。

三谷幸喜×菅田将暉「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」舞台あいさつ

 最後に、三谷と菅田からメッセージが送られる。まず、三谷が「僕は、本当に連続ドラマが大好きで、毎週決まった曜日の決まった時間になると見られる作品を楽しんで、次はどうなるんだろうって期待してまた1週間待つみたいな。そういう楽しみ方ができるのは、テレビの連続ドラマしかないんですよね。配信のドラマも面白いし、まとめてみることも嫌ではないんだけど、1週間待つという楽しみは絶対欠かせない気がするんですよね。それにふさわしい作品を書いたつもりでいます。毎週毎話、物語はその1日の話になっているので、皆さんも水曜日の10時にテレビの前に来てくださったら、その日1日の八分坂の物語を体験していただけることになると思います。それが3か月間続きますから、3か月間ずっと八分坂に通っているようなイメージで楽しんでいただければと思っております」と締めくくった。

三谷幸喜×菅田将暉「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」舞台あいさつ

 続けて菅田にマイクが渡り、「三谷さんがおっしゃったように、毎週毎週ドラマを楽しみに僕も育ってきた人間ですので、そういうドラマに関われて本当にうれしいです。今、たくさんのメディアが増えて作品も増えている中で、個人的にもドラマとの向き合い方みたいなものの答え合わせができたよう。このドラマの中で希望を持てた作品になりましたのでぜひ見てほしいですし、今日は主題歌の発表がありましたけれども、まだまだたくさんサプライズがあるので、毎週、誰よりも早くかぎつけて、追いついて追い越していってほしいなと思います」とアピールした。

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