「介護スナックベルサイユ」で宮崎美子と杢代和人が初共演。スナックママと客の送迎担当の大学生2025/08/26 05:00

フジテレビ系で10月11日スタートの、土ドラが、宮崎美子主演「介護スナックベルサイユ」(土曜午後11:40=東海テレビ制作)に決定した。
「介護スナックベルサイユ」は、今年3月に、特別企画として2回にわたって放送された単発ドラマで、尾碕真花が主演を務め、宮崎も出演していたヒューマンドラマ。
多くの反響を受けて連ドラ化される本作で主演を担う宮崎は、ヒロイン・上杉まりえを演じる。デビューから今年で45周年、その長い俳優生活で、連続ドラマの主役でスナックのママを演じるのは初めてという宮崎と共演するのは、ダンスボーカルユニット・原因は自分にある。のメンバーで、2022年「仮面ライダーギーツ」(テレビ朝日系)で一躍注目を呼んだ杢代和人。宮崎とは初共演の杢代。ベテラン俳優と、いま最も注目の若手俳優がどんな化学反応をおこすのか期待が高まる。
物語の舞台となる店は、一見どこにでもあるスナックのようにみえるが、介護士資格を持つスタッフが常駐するなど、立派な介護現場だ。訪れる客の大半が要介護認定を受けているため、点滴をうったり、血圧を測ったり、リハビリをする客もいる。ビールは誤嚥(ごえん)を防ぐため、とろみ剤を混ぜて提供することもある。中でも注目は、まりえ(宮崎)が、仕入れから担当している特製ワイン「SEE YOU IN MY DREAMS」だ。飲めるのは生涯でたった一度、それもお一人さま一杯だけ。飲めば、会いたい人に会える“魔法のワイン”で、訪れる客を“人生最期の夢”へといざなっていく。夢を堪能した後には、それを象徴する料理が振る舞われ…。これが、道先案内のフルコースだ。
ベルサイユを訪れる客の生きざまも魅力にあふれている。大衆演劇一座の座長、といっても脇役専門で、馬の後ろ脚をやらせたら右に出る者はいなかったという男性や、服飾デザイナーとして成功し都内のタワーマンションに1人で暮らす女性、権力のゆがみを指摘し続けた大手新聞社の女性記者らが、ベルサイユを訪れてワインを注文。これまで誰にも話せなかった、内に秘めた思いをせつせつと語り出す。これら客の送迎を担当するのが、杢代が演じる大学生・神代大輝だ。送迎の車から降り店に入ると、まるで別人のように輝きを取り戻す高齢者たち。その姿を目の当たりすることで、社会の闇に溺れそうになる大輝がどう変わっていくのかも見どころとなる。
原作&脚本は、前作に続き清水有生氏が担当。NHK連続テレビ小説「すずらん」「あぐり」のほか、土ドラ枠では「さくらの親子丼」シリーズなど数多くのヒット作を手がけている清水氏が、年を重ねることで変わっていく考え方や心の機微を丁寧に描いていく。出生の秘密、憧れのスポットライト、命をつないだ1本の電話、校則にがんじがらめになった教師、ライバルとの再会など…。1杯のワインでよみがえる、とっておきの物語。そこに込められた人生の先輩からの大切なメッセージ。見る人をファンタジーの世界へ誘う“令和のグリム童話”ともいえるのかもしれない。

宮崎が演じるまりえは、元は大病院の看護部門のトップ、総婦長として働いていたとされるが、はっきりしたことは誰も知らない。訪れる客の大半が要介護認定を受けていることから、看護師や介護士資格を持つスタッフを雇い、リハビリのサポートや血圧測定などの介護を提供している。客の体調に合わせて栄養剤などをブレンドした“特製の点滴”も用意していて、まりえが、知り合いの医師に頼んで処方してもらっている。また、まりえが仕入れから担当する「SEE YOU IN MY DREAMS」というワインは、珠玉の一杯として知られ、これを目当てに客が訪れる。しかし、料理が苦手で、目玉焼きを作るのも苦労するほど。
まりえを演じるにあたり、宮崎は「3月の放送後に『ベルサイユみたいな場所があったら元気になれるよね』など、いろいろな声をいただいて、関心をもってくださる方が大勢いらっしゃいました。連続ドラマ化されてじっくりと描かれるのが楽しみです。主演を担うこと自体は、そんなに意識はしていません。でも、今回はちょっとバージョンアップしているんです。前作は、高齢者の皆さんにとって懐かしいと感じるような昭和の雰囲気を残したスナックをお借りして撮影しました。温かみが感じられるお店でしたが、今回はもうちょっとキラキラッとしているらしくて…。まりえさんの衣装もグーンと華やかになると聞いていますので、そんなところも楽しんでいただければと思います」と笑顔で意気込みを語る。
「介護スナック」という空間については「介護を掲げているスナックは実際にあり、介護士の資格を持ったスタッフがお客さまのお手伝いをするそうです。ベルサイユも同様で、介護の場としていろいろな目配りをしています。ベルサイユに行けば友達にも会えるし、頑張ってお店に行こうと思えるだけで、高齢者の方も元気になれると思います。まさに安心して楽しめて、元気になって帰っていただける場所ですね。ご家族にとっても、大事な場所になると思います」と説明した。
そんな、ベルサイユに客として訪れるとしたら、どんな願いをかなえたいかと聞かれると「最期に会いたい人は? とか最期に食べたいものは何か? などいろいろ浮かんできて、決められないんですよね。でもね、小さい頃に両親に連れて行ってもらったレストランのハンバーグが食べたいかな。『新世界グリル』というお店なんですけどね。子どもにとってハンバーグって、夢のようでしたから」と、思いをはせた。
最後に「自分だったら『どんな人に会ってどんな話をしたいかな?』というふうに落とし込んでいただけると、味わい深いのではないかと思います。結局それは、自分が一番大事にしているものが何かということにつながるので、そういうことを自然に考える時間、ひとときになればいいなと思っています」とメッセージを寄せた。

杢代が演じる大学生3年生の大輝は、ベルサイユを訪れる客の送迎を担当するドライバー。FXに手を出して巨額の損失を抱えてしまい、危険なアルバイト、いわゆる闇バイトに手を出してしまう。凶悪な組織犯罪グループに追いかけられる中、身を潜めるように福祉タクシーのアルバイトを始め、それがきっかけでベルサイユに転がりこむ。送迎の車の中ではぐったりしている高齢者が、店に入った途端、生気を取り戻していく様子を見て、不思議に思っている。
大輝役に抜てきされた杢代は、本作に関して「夢のようなスナックだなと。僕は21歳ですが、こういう場所があったら本当に楽しいだろうなと思いました。出演が決まった時はとてもうれしかったです。僕が出演することで、同世代の方々にこの作品を届けられるように頑張りたいなと思いました」と感想を述べた。
演じる大輝というキャラクターについては「ごく普通の大学生ですが、お金のトラブルを抱えてしまい、普段しないようなアルバイトに手を出してしまいます。台本を読んだ時は僕もびっくりしたのですが、知らず知らずのうちに巻き込まれてしまい、気付いたら大ごとになっていたというのは実際にあり得ることだなと思って…。いまどきの若者像もリアルにお伝えしたい」と希望を語る。
初共演となる宮崎の印象を問われると「僕が小さい頃からテレビで拝見していた方なので、まさか共演させていただけるとは思ってもみませんでした。今回は宮崎さんとご一緒のシーンも多いので、いろいろ学ばせていただき、しっかり吸収して自分の演技に反映したいです」と真摯(しんし)に答えた。
また、ベルサイユに客として訪れるとしたら、どんな願いをかなえたいかと質問されると「もう会えない人と会いたいと思います。僕は中学生の頃から芸能活動を始めたのですが、忙しくなって毎年帰省できなくなった矢先に、祖母が亡くなって…。もし会えるならもう一回祖母に会って、大きくなったよということを伝えたいです」と打ち明ける。
そして、「ベルサイユは、心温まる場所だと思っています。人生の最期に誰に会いたいか、そして、その人とどんな会話を交わすのかという物語は、僕の同世代をはじめ、年齢に関係なく感じるものがあると思います。このドラマを通して、人生を振り返ることの大切さや人と人とのつながりを大事にしながら日々をしっかり生きていくことの大切さを伝えていきたいと思っています」とコメントした。
キーワード
関連記事
-
「有吉クイズ」Travis Japan・川島如恵留の回答に天の声が「手元の資料より詳しい」と絶賛 -
「スティンガーズ」第5話で内藤秀一郎、島崎遥香、杢代和人が宗教団体信者、尾形貴弘は逃亡犯!? -
【「仮面ライダーギーツ」SPインタビュー】佐藤瑠雅と杢代和人が「目に見える成長の一つだった」と明かす“あるシーン”、その成長を支えたサポーターの存在とは -
【「仮面ライダーギーツ」SPインタビュー】「浮世英寿じゃない時でも、簡はヒーローでした」――ライバルとして高め合ってきた簡秀吉と杢代和人が作品を振り返る -
杢代和人が「明日はもっと、いい日になる」第7話に登場。2人の息子の父親役に -
草彅剛が「面白い試合だった!」大阪・関西万博を舞台に記憶力対決「うさぎとかめ 万博SP」
この記事をシェアする
ドラマガイド(最新シーズン)Drama Guide Season
【2025年秋】TVドラマガイド

2025年の秋(10月・11月・12月)にスタートする連続ドラマを曜日別の一覧で見やすく紹介!
髙石あかり主演の朝ドラ「ばけばけ」、大東駿介&飯豊まりえ共演「シバのおきて」、山崎紘菜が再び不倫成敗する人気作「御社の乱れ正します!2」、駒木根葵汰&新原泰佑W主演でおくる深夜ドラマの続編「25時、赤坂で Season2」やBS放送の新ドラマを含め、出演キャスト、主題歌、あらすじ、記者会見リポートなど、最新情報を随時追加&更新します☆
【2025年夏】TVドラマガイド

2025年7月・8月・9月スタートの夏ドラマを曜日別の一覧で見やすく紹介!
松本潤主演の日曜劇場「19番目のカルテ」、木村文乃×ラウール「愛の、がっこう。」、「僕達はまだその星の校則を知らない」のほか、戸塚祥太×紺野彩夏「極道上司に愛されたら」、風間俊介主演「40までにしたい10のこと」などの話題の深夜ドラマやBS放送の新ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポートなどの連続ドラマの最新情報を随時更新☆